詰将棋メモ(2012年1月30日)
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[2012年1月29日最終更新]
推理将棋第51回出題 「平成24年(龍年)の新春推理将棋」 の51-4の解答、第51回出題の当選者(館長さん、たくぼんさん)を発表します。推理将棋は将棋についての会話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。
関連情報: 推理将棋第51回出題 推理将棋第51回解答(1) (2) (3) (4)
推理将棋(おもちゃ箱) 推理将棋(隣の将棋) どんな将棋だったの? - 推理将棋入門
51-4 上級 渡辺秀行さん作 平成24年新春推理将棋大会 11手×2
A君とB君が新春推理将棋大会の結果について話しています。
A君「僕は1月1日辰年だから11手目に龍を動かして相手玉を詰めたよ」
B君「僕は平成24年1月1日ということで24に着手して相手玉を11手で詰めたよ。
『同角生』と取った駒を一段目に打った手が決め手になったね。」
A君「終局図を良く見てごらんよ。駒の向きはさておき、
盤面上の大駒と玉の配置が君と僕の将棋でほとんど同じだね」
B君「そうだね。玉と生角計4枚と龍の配置が同じだ。
飛の配置が1マスだけずれているけどね」さて、A君とB君の将棋の手順は?
<共通条件>
- 11手で詰み
- 駒の向き(先手後手)を無視すると、A君とB君の終局図を比べて、
玉2枚、生角2枚、飛、龍の配置は飛が1マスずれている以外すべて同じ<A君の条件>
- 最終手は龍を動かす
<B君の条件>
- 最終手は24に着手
- 先手は『同角生』と取った駒を一段目に打った
出題のことば(担当 DD++)
各局の最終形を予想できるかが勝負どころ。
追加ヒント:
龍の着手でも24の着手でも同じような詰上がりになるということは? そう、片方は開き王手の詰みです。
Bの駒打ちは7手目に飛車。さて9手目にそれが成った後で24に何かを動かして開き王手にするには?
Aはそれを見て同じ形に仕上げてください。こっちは自飛車が成ります。
推理将棋51-4 解答 担当 DD++

<A君の将棋>
▲7六歩 ▽3二飛 ▲3三角不成▽5二玉
▲2四角不成▽3七飛不成▲3八飛 ▽2七飛不成
▲3一飛成 ▽3二金 ▲同龍 まで11手。
<B君の将棋>
▲7六歩 ▽3二銀 ▲3三角不成▽4二飛
▲同角不成 ▽5二玉 ▲3一飛 ▽5一金左
▲3二飛成 ▽6二金左 ▲2四角不成まで11手。
連立問題です。24龍まで11手の順は51-2の最終形しかないので、その手順ではありえません。つまりAの最終手は24以外の場所で、Bの最終手は龍以外の駒。これで同じような詰上がりにするには、ということで開き王手に思い至るかが最初の勝負どころです。
龍を動かして開き王手なら相棒は角しかありません。逆に一段目や二段目にいる龍の横利きを通す開き王手なら、そこから24へ移動できる駒は角しかいません。結局どちらにしろ24角が両者共通することは確定で、あとは32龍51玉か32龍52玉か41龍61玉か、といったところが考えられます。
両者を見比べてここまで判断したところで条件の多いBから考えてみましょう。先手の着手は「76歩~何か~同角不成~一段目駒打ち~飛成~24角不成」しかありえません。これで自飛車を成るのは不可能なので、7手目に打ったのは飛車。24へ角が移動することを考えると取った場所は42しかありえません。つまり先手は「76歩~33角不成~42同角不成~31飛~32飛成~24角不成」で32龍52玉の詰上がりに決定です。
後手の仕事は「42飛(4手目)」「31銀の消去(移動は6手目まで)」「41金の消去」「52玉(6手目まで)」の4つ。当然「32銀~42飛~52玉~金~金」の順ですね。金が2手で動ける範囲で邪魔にならないところをよーく探すと、玉の裏側の62があいていました。これでBは一件落着。
では続いてAですが、こちらは龍の作り方がポイントです。最後に龍を動かしたということですが、奪った飛車を成る場合、龍の手は最短で何手目に指せるでしょうか。飛車を取れる最短が5手目、それを打てるのが7手目、成れるのが9手目、動かせるのは11手目。つまり飛車を取った後で角を24へ動かす余裕が全くないのです。だからこっちで成るのは自飛車ですね。
ここで終局図比較を考えます。22角は動かしたくありません。そして82飛は28の隣接マスへ行かなくてはなりません。それを考えると、先手角が33歩をかじって24へ、そこを通って後手飛が37の歩をかじって、さらにそこから先手飛が成るというシナリオになりそうです。先後両方並べると、「76歩、32飛、33角不成、王手回避、24角不成、37飛不成、飛移動、飛成、何か、32龍」ですね。金銀の処理を考えると4手目にさっさと52玉と上がって9手目31飛成で銀を、10手目32金に11手目同龍で金を消してもらう形しかありません。後手飛の行き先はもちろん27限定。
連立ならでは解き方に慣れなかった方は苦戦されたかと思いますが、コツさえつかめればそれほど難しくない問題です。いかがだったでしょうか。
それではみなさんの短評をどうぞ。
渡辺(作者) 「調査が足りなくて構想を満たす完全局面一致手順は発見できなかったのですが、ならばということで一致のキーを明示して難易度を下げました。しかし、それが災いしてB君単体で解けてしまうのは残念でした。」
■私も11手で24トドメと龍トドメの組を探してみたんですが、完全一致どころか玉大駒6枚一致もたぶん不可能じゃないかという結論に至りました。B君単体で解けるは解けますが激ムズなので、A君の条件(龍でトドメを刺す)がヒントになってちょうどよかったと思います。
斧間徳子 「B君の将棋の方を先に解いた後、飛車の位置が1マスずれていることを手がかりにA君の将棋を推理しました。おそらく、この順で解くしかないと思う。 連立問題はひらめきがないと解けないので難しい。」
■24角が必要なことと最後が合い効かずなことさえ見えていればA君からでも迫れます。もちろんB君からの方が簡単ですが。
NAO 「手段の多いA。構想と最終手の見えないB。なるほどのマッチングです。」
■比較してみるといろいろな対比が隠されています。
ron 「連立問題もあるんですねー。条件を読み解く際に混乱して大変でした。『玉と生角計4枚』の記述で『ん?、AとBの将棋で玉と角はあわせて8枚だからその内4枚が同じ配置なのかなあ』とか勘違いして。しかしなんとか解答を出せたのでよかったです。解答が出るときは二つの問題がいっぺんに解けることになるため解けた喜びが大きいですね。」
■おっとその解釈は気づきませんでした。「玉と生角全て」とするべきでしたね。あ、でもそれだと馬を作らない条件が抜けるか。うーん。
チャンプ 「2つの将棋の条件を並べて考えてみても共通点(作意)を探ることができなかったのでB君の将棋1つに絞って考えてみた。そしたら7手目まで一目で思いつき瞬殺。あとは大駒の配置を当てはめてA君の将棋を片付けるというズルイ解き方をしました。個人的に飛車の位置のズレが横じゃなく縦だったことがツボでした。(笑)」
■ズルいどころか正統な解き方なような(笑)
中村雅哉 「大駒配置制約条件がイメージしにくい。無理にツインにした印象で損な感じ。手順はB君の方が面白いので、その単独問題で作るべき素材と思います。」
■大駒条件がイメージしにくいのは確かに惜しいですが、手順の対比性は十分ですし、ツインとして十分な出来でしょう。もちろんB単独でも面白い問題にはなりますが。
たくぼん 「条件が少なめで、2つの順の対比も見事。特に後手41金の動きが逆になるのに感心しました」
■これだけの対比性はなかなか盛り込めませんよね。
宮谷保可楽 「2度目のヒントが出てきたときに、やっと詰み形が見えた。あとは41金をどう処理するか。」
■両者とも41金の処理で一瞬戸惑います(笑)
飯尾晃 「締め切り前ヒントがなければ解けないです。」
■ツインに慣れない方にはちょっと厳しかったですかねえ。
鈴川優希 「同じ終局図で、一方は最終手が開王手という発想が面白いです。成生非限定の多い素材ですが、うまいこと限定されていますね。」
■こういう発想はツインならではですね。
はらたっと 「最初詰め上がりが全く見えずDD++さんの大サービスとも言える最終ヒントでようやく一つわかったらもう片方はすぐでした。」
■いいツインは片方見えるともう片方はすぐなんですよ。
テイエムガンバ 「(A君の将棋)飛が1マスずれているというヒントで3八飛か1八飛に飛車があるだろうと予想してどこで特定させるのか、と思いましたが2七飛が正解だったとは……。」
■いい意味で予想を裏切られると面白いですよね。
S.Kimura 「(A)条件の多いB君から考え始めたので,その後に考えたA君は早く解けましたが,△2七飛不成は意外でした.(B)角での開き王手は割と早く気付いたのですが,1段目で詰ませると思い込み,悩んでいました.お年玉ヒントが出た辺りで,ようやく2段目で詰ませれば良いと気付き,そのあとは簡単でした.」
■この32龍+33/24/15角という形は実は時々見かける詰上がりだったり。
はなさかしろう 「A君の後手が3筋突破をするのは本線なので、なんとなくこんな感じかな、と。」
■おお、珍しくA君から攻めた方が!
はてるま 「詰みの形を想像できれば推理しやすいですが、同じ詰み形を異なる最終手で表現するという課題を、特殊な条件でまとめあげた技術力はさすがです。」
■しかも龍の作り方が別ときてますからねえ。さすが。
正解:15名
飯尾晃さん S.Kimuraさん 斧間徳子さん 鈴川優希さん たくぼんさん
チャンプさん テイエムガンバさん NAOさん 中村雅哉さん
はてるまさん はなさかしろうさん はらたっとさん 宮谷保可楽さん
ronさん 渡辺さん
総評
斧間徳子 「平成24年(龍年)に引っ掛けた特集を組めるとはすばらしい。駒に因む干支は龍と馬しかないので、再来年は馬年の特集を組んでください(その後は当分、組めないので・・・)。」
■大きな森のどうぶつしょうぎでやれば「卯」「酉」「戌」「亥」もいけますね。どっちにしても次は午ですか。
NAO 「年内に解答いたします。よいお年を。」
■もう年開けてますが、よいお年を、でいいんでしょうか(笑)
ron 「新春推理将棋ということで、こちらも1月1日に解答を送ろうと画策していたのすが、間に合わず。それがちょっと悔しい。初級、中級はすぐに解けたので、これはいけるだろうと油断したのが間違いでした。上級問題は長手数問題に連立問題と異色の問題で手強かったです。ただ、その分解き甲斐もあって面白かったです。…あ、そうだ。申し遅れましたが、今年も解答していきたいと思いますので、なにとぞ宜しくお願い致します。まだ挑戦し始めて日が浅いですが、すっかりハマッてしまいました。」
■今年も宜しくお願い致します。誰か1月1日解答をするだろうと思っていたら誰もいませんでした、残念。解答にハマったらぜひ次は出題側にも挑戦してみてくださいね。
中村雅哉 「昨年の新春問題でも感じましたが、新春問題としては後半2問は難しすぎると思います。新年の問題はどれも一目見て解けるレベル(今回であれば51-1)を揃えて欲しいです。」
■通例通りの1ヶ月出題なら新春は簡単なのを並べると思うんですが、2ヶ月出題となるとその分だけ長く楽しめるものがいいという方もいらっしゃるんですよね。それでも難しいのは1題でよかったかなという気も少ししていますが。
たくぼん 「今年もよろしくお願いします。創る方は出来そうもないので解答で頑張ります。」
■今年も宜しくお願い致します。これだけ解けるたくぼんさんならきっと作る方もできるはずです。ぜひ挑戦してみてください。
宮谷保可楽 「1ヶ月半、思いっきり悩まさせてもらいました。最後はいつものように、追加ヒントに助けられました。感謝です。今年もよろしくお願いいたします。」
■今年も宜しくお願い致します。追加ヒントは、助けにならなきゃヒントじゃないですから(笑)
変寝夢 「本年もよろしくお願いします。」
■こちらこそ宜しくお願い致します。
渡辺 「他は年末に出来ていたのですが3番の条件誤読でずっと悩んでいました。」
■条件整理に若干失敗しましたか。反省。
鈴川優希 「今回は3番に大苦戦。他の3作は出題から2・3日で解けたというのに……。やはり長編は苦手です。それでは本年もよろしくお願いします。」
■今年も宜しくお願い致します。長編特有のコツを掴まないとやっぱり難しいですか。
テイエムガンバ 「久々の全問解答、はうれしいのですが、まだ一つの解き方にこだわりすぎてしまい、泥沼にはまることが多いみたいです。もう少し柔軟さを持つようにしないと。」
■思い込みはわかっていてもやってしまうから怖い。
はなさかしろう 「正月まで待てずに解いてしまったのですがすぐ送るのも味消しかな...と思っていたらもう締め切りの夜でした。」
■すぐに送ってくださったら51-3の余詰修正できたのに(泣)
推理将棋第51回出題全解答者: 21名
飯尾晃さん S.Kimuraさん 斧間徳子さん 館長さん 鈴川優希さん
鈴木康夫さん 諏訪冬葉さん 占魚亭さん たくぼんさん チャンプさん
テイエムガンバさん NAOさん 中村雅哉さん はてるまさん
はなさかしろうさん はらたっとさん 変寝夢さん みやさん
宮谷保可楽さん ronさん 渡辺さん
当選: 館長さん、たくぼんさん
おめでとうございます。
賞品をお送りしますので、賞品リスト
から選んだご希望の賞品と送付先をメールでお知
らせください。
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[2012年1月29日]
「四百人一局集」は詰将棋の新バイブルとも呼ぶべきすばらしい本ですが、一般書店には並んでないのでどんな本かわからない人も多いと思います。そこで見本ページとして、週1回ぐらいのペースで1ページずつ紹介します。そのページのPDFおよび画像と共に、作品も掲載しますので、ぜひ手順を並べてご鑑賞ください。
第22回 202 山田剛 PDF: 400n202.pdf 棋譜ファイル: 400n202.kif
四百人一局集の購入方法やWebでの評判は ==> 「四百人一局集」
掲載は全日本詰将棋連盟の柳田会長および執筆者の了解を取っています。四百人一局集に掲載された方で、ここで紹介してもいいよ、という方はTETSU(omochabako@nifty.com)までご一報いただければ幸いです。
柿木義一さんの Kifu for Flashを使わせていただいています。手順が鑑賞できない場合はFlash Playerをインストールしてください。
棋譜ファイルはブラウザで表示すると表示が乱れることがあります。ダウンロードしてKifu for Windows(柿木の将棋ソフトウェアにあります)や柿木将棋などで開いてください。
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28日(土) 詰とうほく(仙台) 29日(日) 詰四会(松山) Solving Contest(東京) |
内藤國男九段作。5手詰め。
1月28日、喫茶・輪で、鳴尾公民館での「宮水ジュニア・将棋教室」
パックマン戦法の推理将棋
1月27日、将棋雑記で、パックマン戦法
自作詰将棋
1月1日、ワイトキングのファンタスティック将棋で、年初めでちょうどいいので詰将棋製作を開始
1月2日、【自作詰将棋】角で上部に逃がさない
1月3日、【自作詰将棋】邪魔駒消去
1月5日、【自作詰将棋】腹銀に誘い込む
1月6日、【自作詰将棋】不成
1月7日、【自作詰将棋】退路封鎖
1月9日、【自作詰将棋】焦点の捨駒
1月10日、【自作詰将棋】基本形からの発展
1月11日、【自作詰将棋】実戦の詰みからの発展
1月13日、【自作詰将棋】どっかで見た形
1月13日、【自作詰将棋】じゃんじゃん捨ててね
1月25日、【自作詰将棋】今日から1問で
1月27日、【自作詰将棋】さっそく一日あけてしまった
1月27日、【自作詰将棋】土日は旅行
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[2012年1月28日最終更新]
2013年も恒例の日めくり詰め将棋カレンダー2013が製作される。「みんなで作ろう 日めくり詰め将棋カレンダー」ということで、 1~7手の詰め将棋を募集(一人5題まで、2012年3月31日で終了)。今年もカレンダーを通して詰め将棋の「わ」(和・話・輪)をつなげよう。
関連情報: 日めくり詰め将棋カレンダー2012 2011 2010 2009 2008
みんなで作ろう!『日めくり詰め将棋カレンダー2012』問題募集開始!
2012年1月27日、日本女子プロ将棋協会で、みんなで作ろう!『日めくり詰め将棋カレンダー2013』問題募集開始!
「年明け間もなく、まだまだ寒い日々が続きますが、今年もみんなで作ろう『日めくり詰め将棋カレンダー』2013年版の制作が決まりました。みなさんの力を合わせて、「楽しく」「解きやすい」「詰め将棋が好きになる♪」カレンダーを作りましょう! ・・・」
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[2012年1月28日最終更新]
推理将棋第51回出題 「平成24年(龍年)の新春推理将棋」 の51-3の解答です。推理将棋は将棋についての会話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。
関連情報: 推理将棋第51回出題 推理将棋第51回解答(1) (2) (3) (4)
推理将棋(おもちゃ箱) 推理将棋(隣の将棋) どんな将棋だったの? - 推理将棋入門
51-3 上級 館長さん作 連続24回歩の着手 48手
「お互いに最初は同じ筋にあった駒を動かしたあの将棋すごかったね」
「後手は歩の着手24回のみで、成ることもなく20回の王手で詰ませたよ」
「後手は連続して同じ段の駒は動かさなかったんだ」さて、どんな将棋だったのだろうか?
(条件)
- 後手は歩の着手24回のみで、20回の王手で先手玉を詰ませた
- 初手と2手目は同じ筋にあった駒の着手
- 後手が連続して同じ段にある駒を動かすことはなかった
- 成る手なし
出題のことば(担当 DD++)
暗算だとうっかりしやすいところがあるので気をつけて。
追加ヒント:
先手玉を端五段目に移動させた時に後手歩が三段目に9枚揃っていれば、そこから怒涛の18連続王手!
7手目と10手目に待ち手のような手を入れつつ13手目に15玉へ移動、歩を突く開き王手を見逃さないように。
推理将棋51-3 解答 担当 DD++

▲3六歩 ▽3四歩 ▲4八玉 ▽3五歩
▲3七玉 ▽3六歩 ▲3八玉 ▽3七歩不成
▲同玉 ▽3二歩 ▲2六玉 ▽3三歩
▲1五玉 ▽1四歩 ▲1六玉 ▽1五歩
▲2五玉 ▽2四歩 ▲2六玉 ▽2五歩
▲3五玉 ▽3四歩 ▲3六玉 ▽3五歩
▲4五玉 ▽4四歩 ▲5五玉 ▽4五歩
▲3三歩 ▽5四歩 ▲5六玉 ▽5五歩
▲6五玉 ▽6四歩 ▲6六玉 ▽6五歩
▲7五玉 ▽7四歩 ▲7六玉 ▽7五歩
▲8五玉 ▽8四歩 ▲8六玉 ▽8五歩
▲9五玉 ▽9四歩 ▲9六玉 ▽9五歩 まで48手。
おもちゃ箱過去最長の長編です。何手からを長編というのか明確な規定はありませんが、30手以上の出題はこれが初。繰り返し趣向は長編の中でも手がつけやすいので、二度のヒントでなんとかなるかと思ったのですが撃沈。かなりの正解者数減となってしまいました。
こういう長編では、まず手数そっちのけでどういう機構で手順を構成するのか探るのがポイントです。この問題の場合「歩の手だけ」「同じ段が続かない」「連続王手」となる手順はどうやれば実現できるか考えるわけです。答えは簡単ですね。1枚の歩を2度ずつ突いていく形でそれにあわせて玉に動いてもらうわけです。もちろんこれが長く続けば続くほど正解には近づくのでしょう。
ではこれを最長に繰り返すにはどうすればいいでしょう。端から逆の端まで続ければ35手かけて18連続王手がかけられそうですね。つまり「13手目15玉」「そこまでに王手2回」「三段目以外に後手歩がない」という状況を作れればいいわけです。
問題は王手2回をどうかけるか。複数の歩を動かすと復元が大変なので、同じ歩を六段目と七段目に突いて連続王手するくらいしか方法がなさそうです。とすると先手玉は七段目から八段目に下がってまた同じ七段目に戻って歩を取るという動作が必要になります。これで13手目15玉に間に合うのは「36歩~48玉~37玉~38玉~37同玉~26玉~15玉」の手順だけ。
その間後手は「34歩~35歩~36歩~37歩不成~何か~何か」。さて10手目と12手目は完全に待ち手です。後の手順の邪魔にならない歩の手なら何を指してもいいのですが、よく探すと32歩と打って33歩と復元する手しか残されていません。なのでこれで完成、14手目14歩から48手目96歩まで順に追っておしまい!
……という誤答をした方が一名。私も最初暗算してうっかりしました。44歩、46玉、45歩としたところで、55玉は角が利いているので指せないのです! じゃあ逆からならどうだ、と76歩以下15歩までという誤答が一名。こっち側だと飛の紐がないので最後に25玉と逃げられます。ではどうすればいいのか。
条件は「歩を突く手だけ」「ひたすら王手」であり、歩が直接の王手をかける必要はないことに気がつくかどうか。つまり、55に角が利くならこれを開き王手として利用してやればいいという発想です。44歩に対して46ではなく55玉と逃げ、45歩の開き王手に33歩合!! 以下54歩から再び二段追いを再開して見事条件達成となります。
と、ここで終わればよかったのですが、なんと解答締め切り当日にお二方から相次いで余詰指摘。少し長くなってしまいますがご紹介させて頂きます。
鈴木康夫さんよりご指摘の手順
▲2六歩 △2四歩 ▲4八玉 △2五歩
▲3八玉 △1四歩 ▲2七玉 △2六歩
▲1六玉 △1五歩 ▲2六玉 △3四歩
▲1六歩 △2五歩 ▲1七玉 △1六歩
▲1八玉 △1七歩不成▲2七玉 △2六歩
▲3六玉 △3五歩 ▲4五玉 △4四歩
▲5五玉 △4五歩 ▲同 玉 △4四歩
▲5五玉 △5四歩 ▲5六玉 △5五歩
▲6五玉 △6四歩 ▲6六玉 △6五歩
▲7五玉 △7四歩 ▲7六玉 △7五歩
▲8五玉 △8四歩 ▲8六玉 △8五歩
▲9五玉 △9四歩 ▲9六玉 △9五歩 まで48手。
後手が歩を2枚取ることで44歩46玉45歩の後に同玉44歩と挟んで角筋を止めることを可能にしています。28手目と30手目に同じ段に連続着手しているのですが、条件が「後手が連続して同じ段にある駒を"動かす"ことはなかった」なので、28手目が駒打ちであるため問題ないのですね。
はなさかしろうさんよりご指摘の手順
▲3六歩 ▽3四歩 ▲4八玉 ▽3五歩
▲3七玉 ▽3六歩 ▲同 玉 ▽5四歩
▲3三歩 ▽3二歩 ▲2五玉 ▽2四歩
▲3四玉 ▽3三歩 ▲2四玉 ▽2三歩
▲1五玉 ▽1四歩 ▲1六玉 ▽1五歩
▲2五玉 ▽2四歩 ▲2六玉 ▽2五歩
▲3五玉 ▽3四歩 ▲3六玉 ▽3五歩
▲4五玉 ▽4四歩 ▲5六玉 ▽5五歩
▲6五玉 ▽6四歩 ▲6六玉 ▽6五歩
▲7五玉 ▽7四歩 ▲7六玉 ▽7五歩
▲8五玉 ▽8四歩 ▲8六玉 ▽8五歩
▲9五玉 ▽9四歩 ▲9六玉 ▽9五歩 まで48手。
あらかじめ54歩と突いておき、44歩に対して56玉55歩と筋を一つ飛ばしてしまう方法ですね。15玉にたどり着くまでに王手が4回必要になるのですが、33で歩の受け渡しをすることでそれを実現しています。鈴木さん解と同じく16手目が駒打ちなので条件違反ではありません。
探してみると同じように駒打ちで制限を回避する手順が見つかること見つかること。今回の余詰見逃し、罪が大きいのは私が検討時にもそのうちのいくつかをちゃんと見つけていたことです。なぜか「連続で同じ段の着手をしなかった」で勘違いしたまま検討してしまったので、条件に不一致と誤って判断してしまいました。最初の条件誤記とあわせ、言葉の解釈の違いへの配慮が著しく欠けておりました。館長さん並びに解答者の皆様に深くお詫びいたします。
それではみなさんの短評をどうぞ。
斧間徳子 「年の終わりを飾る傑作。32歩~33歩として初形を再現する手順はすばらしい。27手目から危うく46玉、45歩、55玉、とやるところでした。」
■やはりその間違いは絶対にやりますよね。
NAO 「オリジナルの中村さん作の余詰順?を活かした年賀詰。44歩~54歩のところが捻った手順。」
■その余詰順にさらに手を加えた手順ですね。この開き王手はハッとします。
ron 「いやー48手は!こんな問題もあるのだなあと驚きました。手数は長くとも最終形の想像は容易ですので解けましたが、△3二歩に気づくまで時間がかかり、苦労しました。手数はあっていても条件を上手く満たせなかったり、手数を超過してしまったりして。」
■手数を減らそうと思うとこういう遠回りな手は見つけにくいものです。
チャンプ 「これはいい作品ですね。単純な後手の動きとは対照的な先手の巧妙な手順に感心。」
■38玉といい、55玉といい、33歩といい、先手はかなりがんばっています。
中村雅哉 「詰パラ2009年11月号推理将棋コーナー#57(拙作47手)の余詰順(結果稿で指摘)とほぼ同じ。基本部分は同一手順で条件設定も酷似しており、新作とは呼べないと思う。」
■「その余詰順が中村さん作の作意順とは角筋の処理方法という後半の根本に関わるところで差異がある手順であること」「前半に手を加えて王手回数を19回から20回に増加することに成功したこと」の2点を持って私は新作としての価値があると判断しました。
諏訪冬葉 「昔後手は歩のみの問題をやった記憶があるので96で詰むのはすぐ分かりましたが、38玉に気付かず王手20回に苦労しました。27手目を手拍子で46玉とした人は私だけではないだろう。」
■玉を上がることを考えるとこの38玉は意外と指しづらいです。
たくぼん 「角のラインを上手く歩合で逃れる順や王手回数での限定順。程よい難易度で楽しめる作品ですね。」
■私も(ヒントを合わせれば)程よい難易度と思ったのですが意外と難しかったようです。
宮谷保可楽 「追加お年玉ヒントが出た途端、スタートからゴールまでほぼ一直線。ただ、後手角の利きがジャマで、玉が5筋近辺を移動するにあたり、55玉~33歩は一考させられた。」
■歩の手のみとあると角で王手をかけるのは気づきにくいですよね。
飯尾晃 「33歩に気付き20回の王手を達成。うまく出来ています。」
■19回と20回でかなり達成難度に開きがあります。
渡辺 「第二ヒントを見るまでずっと20連続王手と思い込んでいたので解けませんでした。(第一ヒントも思い込みのために誤読していましたー18連続は20連続の一部だから当然だと…)先手33歩が旨いですね。」
■条件表記がわかりづらかったようで、申し訳ありません。
鈴川優希 「難しかった……。締切前ヒントを見てようやく方針を立てることができました。しかし29手目の3三歩合が全く浮かばず。歩突きに玉移動だけと考えると泥沼にはまってしまいますね。」
■ええ、まさかの合駒です。先入観に囚われると泥沼。
テイエムガンバ 「27手目に4六玉と動かしてしまう、という罠にはまってしまい、締め切り前ヒントを見るまでどのように開き王手にならないよう指すのかと考えていました。」
■逆に利用してしまうというのが正解でした。盲点だったでしょう。
S.Kimura 「ぎりぎりまで考えてようやく答えが分かりました.▲3八玉と開き王手が見えませんでした.」
■両方苦労しながらも正解にたどり着いたのは素晴らしいです。
鈴木康夫 「機械検討した結果10万以上の余詰解が有りました。私が条件を誤解しているのでしょうか?」
■ご指摘通り余詰でした。「駒打ち含めて後手の同段連続着手禁止」だとどうなるんでしょう。2枚打ち手順はかなり複雑なのでそれでもまだ検討漏れがあるかも……。
はなさかしろう 「もう少し行けそうだけどで、行き過ぎてしまうと後が続かない...ほど良いところでバランスを取る感じがなんとも難しい問題でした。」
■余詰指摘でした。33で歩を渡してしまう発想はお見事。
正解:16名
飯尾晃さん S.Kimuraさん 斧間徳子さん 館長さん 鈴川優希さん
鈴木康夫さん 諏訪冬葉さん たくぼんさん チャンプさん
テイエムガンバさん NAOさん 中村雅哉さん はなさかしろうさん
宮谷保可楽さん ronさん 渡辺さん
(当選者は全題の解答発表後に発表)
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[2012年1月27日最終更新]
推理将棋第51回出題 「平成24年(龍年)の新春推理将棋」 の51-2の解答です。推理将棋は将棋についての会話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。
関連情報: 推理将棋第51回出題 推理将棋第51回解答(1) (2) (3) (4)
推理将棋(おもちゃ箱) 推理将棋(隣の将棋) どんな将棋だったの? - 推理将棋入門
51-2 中級 DD++作 24年の龍の年 11手
「今年の指し初めは縁起がよかったよ」
「どんな将棋だったんだい」
「24年の龍年の1月1日に指した将棋が、24龍まで11手の詰みで勝ったんだよ」
「へえ、それはおめでたい話だ」
「相手もゲンを担いだのか最初に24に着手してたよ」さて、どんな将棋だったのだろうか?
(条件)
- 24龍まで11手で詰んだ
- 後手は最初に24に着手した
出題のことば(担当 DD++)
この先手龍の作り方はちょっと珍しいかも。
追加ヒント:
24龍の利きの中で最も狭い場所に後手玉を移動させましょう。
先手は5手目、後手は4手目からそれぞれ1枚の駒しか動かしません。
推理将棋51-2 解答 担当 DD++
▲2六歩 ▽2四歩 ▲2五歩 ▽4二玉
▲2六飛 ▽3二玉 ▲3六飛 ▽2三玉
▲3三飛成 ▽1四玉 ▲2四龍 まで11手。
こういう最終手がはっきりしている問題は最終玉位置を絞るのが定石。24龍までとなるとその選択肢は多いようですが、少し考えると一気に狭まります。
まず後手は24歩を除くと4手しかないので、五段目より上に後手玉が上がることはありえません。13と22もそこにある駒をどかす手があると玉移動が間に合わないのでダメ。四段目の横利きも、44以遠は最後に歩突きで合駒ができるのでこれもなし。残りは23、33、14、34の4箇所。いずれも玉移動に3手以上かかり、24と接する位置です。
ここまで絞って今度は先手を考えてみましょう。飛車を取って成るには、後手に74歩を指してもらって「76歩~55角~82角~飛打~飛成~24龍」しかありません(後手42飛は玉移動の邪魔になるので指せない)。しかしこれだと龍に紐がつかないので最後に24同玉と応じられて詰みません。つまり成るのは自飛車。
敵角のアシストが使えない場合、一番速い自飛車成は2筋の歩をぶつけて25同飛から7手目23飛成ですが、8手目32玉が指せなくなるのでダメ。となれば5手かけて成るしかなく、先手は「26歩~25歩~26飛~N6飛~N3飛成~24龍」が確定します。Nはもちろん1か3。そうなると10手目23玉とは指せないのでまずこれは消えます。そして9手目13飛成に10手目33玉や34玉は4筋方面への逃げ道が塞げないのでやはりダメ。残りは9手目33飛成に10手目14玉の形だけで、これが正解となります。
唯一14玉だけが逃げ道塞ぎの必要性がない場所だということにスッと気づけた方はここまで考える必要なく瞬殺だったことでしょう。
それではみなさんの短評をどうぞ。
斧間徳子 「先手の飛車は見たことのない動きで新鮮。条件も巧み。」
■飛成だけに5手かけるということは詰めるのに11手以上かかりますから、これを使う作図はなかなか大変。
NAO 「きれいな年賀詰。24龍迄11手詰を出されてしまいました。年賀詰のネタを探さないとね。」
■24龍まで11手の時点でこの手順しかありませんから今年は特別バッティングしやすい年だったと思います。
ron 「ゲンを担いだわりに全く勝とうとする気の無い後手。」
■確かに。
チャンプ 「飛車を奪うことばかり考えて苦戦。そういえば先手にも飛車があった(笑)」
■最終龍位置が微妙なので、後手が飛取りをアシストしていると肝心の玉がいい位置に行けません。
中村雅哉 「簡素で考えやすく、条件も今年の年賀作にピッタリ。」
■強いて言うなら、24龍まで11手がこの手順しかないことが残念。いろいろな人の24龍までが並べばもっとよかったんでしょうけど。
諏訪冬葉 「33に9手で成れるんですね」
■「9手目までに33に飛が成った」で大きく4通りの手順がありますね。さて、それぞれどんな手順でしょう。
たくぼん 「見事にすり抜ける飛(龍)と玉。プルーフゲームみたいだ。」
■言われてみればけっこうギリギリのタイミング。
宮谷保可楽 「2手目は24歩しかなく、最後も24龍までなのだから、詰ますとすればこんな感じだろうな、と思ったらその通りだった。3筋から飛車を侵入させるあたりは面白い。」
■鋭い読み、お見事。
飯尾晃 「25歩を残しておかないといけないんですね。」
■道を開けるためについた歩がもう一度活躍する瞬間。
変寝夢 「玉の詰む位置の見当をつけたらすぐだった。緩急自在の先手の寄せでしたね」
■果たしてこれは緩急自在と言っていいのでしょうか(笑)
渡辺 「最初は玉を3筋にやってました。1筋と気づいて解決。」
■3筋の方が近いですが、後手に1手だけ余っても使い道がありません。
鈴川優希 「これは年賀詰にピッタリ。1四で詰むというのが意外でした。」
■おっと意外ですか? たしかに見落としそうな場所ではありますが。
みや 「一回飛車が3筋にまわるんですね。珍しい形でした。」
■普通はこうなったら24歩も突いちゃうでしょうからなかなか登場しない動き。
はらたっと 「後手の24歩の意味が、手順前後、玉の通り道確保、最後取らせるため、と大活躍でした。」
■なるほど、突いたからにはここを玉が通るに違いないという裏読みが効かないんですねこれ。
テイエムガンバ 「龍の利きが強い、というイメージがあるだけに1四まで玉が動くとは、と思いました。」
■いくら龍が強くても、こんな中段で短手数で詰ませるには端へ追いやるしかないのです。
S.Kimura 「先手の龍の作り方は,ハム裸玉(ハム将棋でハムが裸玉)でよくやるので,お馴染みでした.」
■裸玉の下手だとたしかにこの作り方は有効ですね。
占魚亭 「後手番角頭歩ですか(笑)。」
■推理将棋においては角頭歩はわりと頻出ですね。
鈴木康夫 「飛車が歩の後ろを回るのは手数が足らないと思い、見えませんでした。」
■急がば回れ、なんて言葉がぴったり。
はなさかしろう 「なるほど11手でぴったり。手順も面白くて素晴らしい年賀推理将棋でした。」
■来年は25何かまで11手、はたしてどんな手順があるのやら。なまじ9手からあるので逆にやりづらいかも。
はてるま 「この条件でしっかりまとまっているところが凄い。ある意味奇跡的。よくぞ発見されました。新年早々おめでたいことですね。」
■実は1年以上前から温めてありました(笑)。他の方から同じ問題の投稿があったら変えるつもりでいたんですが、幸か不幸かそのようなことはなく。
正解:21名
飯尾晃さん S.Kimuraさん 斧間徳子さん 館長さん 鈴川優希さん
鈴木康夫さん 諏訪冬葉さん 占魚亭さん たくぼんさん チャンプさん
テイエムガンバさん NAOさん 中村雅哉さん はてるまさん
はなさかしろうさん はらたっとさん 変寝夢さん みやさん
宮谷保可楽さん ronさん 渡辺さん
(当選者は全題の解答発表後に発表)
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