GPW
[2004年12月14日最終更新]
2004年11月12日から14日、第9回 ゲームプログラミングワークショップ2004 (GPW-04)が開催されている(プログラム:PDF)。詰将棋関連の発表を紹介する。私の興味と理解で書いているので、不正確な部分もあるかもしれない。
関連情報: 将棋ソフト・コンピュータ将棋 (おもちゃ箱)
大槻さんがGPW杯の自戦記を書かれています。
12月14日、コンピュータ将棋や囲碁の掲示板で山下さん 「しかしトップページがどこかと似てますね・・・うーむ。私のページもCSAのページのコピーなのですけど。 http://home.q00.itscom.net/otsuki/ 」
11月29日、大槻将棋で、GPW杯2004自戦記。
GPW杯の結果
11月19日、コンピュータ将棋や囲碁の掲示板で、山下さん
11/12-14のGPWで行われたGPW杯の結果です。
下に写真も置きました。
+---------------+----+----+----+----+----+----+----+----+
|対局者名 |柿|TA|奈|SP|GP|ゆ|HI|大|う|棚|勝敗|順位|
+---------------+----+----+----+----+----+----+----+----+
| 1.柿木将棋 |\|×|○|○|○|○|○|○|○|×| 7-2| 3|
| 2.TACOS |○|\|○|×|○|○|○|○|○|×| 7-2| 2|
| 3.奈良将棋 |×|×|\|×|○|○|○|○|○|×| 5-4| 6|
| 4.SPEAR |×|○|○|\|○|○|○|×|○|×| 6-3| 4|
| 5.GPS将棋 |×|×|×|×|\|×|○|×|○|×| 2-7| 8|
| 6.ゆうちゃん |×|×|×|×|○|\|○|×|○|×| 3-6| 7|
| 7.HIT将棋 |×|×|×|×|×|×|\|×|×|×| 0-9| 10|
| 8.大槻将棋 |×|×|×|○|○|○|○|\|○|×| 5-4| 5|
| 9.うさぴょん |×|×|×|×|×|×|○|×|\|×| 1-8| 9|
|10.棚瀬(人間)|○|○|○|○|○|○|○|○|○|\| 9-0|優勝|
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http://www.yss-aya.com/photo/20041114gpw/index01.html
ソフトに勝つ開発者
11月16日、勝手に将棋トピックスで、ソフトに勝つ開発者 「日々の記録11月15日付 11月12日に紹介したゲームプログラミングワークショップ2004の中でコンピュータ将棋の大会「GPW杯」が開催され、そこに人間として特別参加した棚瀬寧氏(東大将棋開発者)が全勝優勝を果たしたそうです。IS将棋(東大将棋)や激指は参加していませんでしたが、9つのソフトに全て勝つというのはなかなかできないことではないでしょうか。」
棚瀬さん全勝優勝
11月15日、日々の記録 「昨日までの3日間、毎年恒例箱根で行われるGPWに参加してきた。去年に続いて非常に楽しくかつためにもなったのだが(去年もGPS将棋の金子と話したことなどかなり実際プログラムに組み込んだ)、なんと言っても今回自分にとって印象深いのはGPW杯。将来の選手権でのLAN化の実験として去年も行われていて、その時はIS将棋で一応全勝優勝を遂げているのだが、最近ソースをごちゃごちゃいじっていてなんとなく面倒な感じがしたので今回は参加しない方針でパソコンも一番速いノートは持っていかなかった。ところが会場でなんとなく私自身が人間プレーヤーとして特別参加することに決定。相手は柿木将棋、TACOS、奈良将棋、大槻将棋、SPEAR、GPS将棋、うさぴょん、まったりゆうちゃん、HIT将棋。条件は私も含めて25分切れ負け。サーバーが時間を管理しているので、時間切れの判定は容赦なく下される。私は去年LANを組み込んだIS将棋のインターフェースを介して対局という形。で、結果はというと、私が乏しい棋力とコンピュータ将棋の弱点を知りぬいた勝負術(≒にわか穴熊党へ転向)を総動員して9-0の完全優勝!とあいなりました。 ・・・」
GPW杯2004
11月14日、本日でワークショップは終了。みなさん、お疲れ様でした。12、13の両日夜行われたコンピュータ将棋大会「GPW杯2004」は、参加者を偶数にするために参加した棚瀬さん(人間)が優勝。コンピュータもまだまだがんばらねば。
6-3 SVMによる将棋の詰みの予測とその応用
11月14日、東大の横山大作さん。
SVM(Support Vector Machine)を用いて将棋の詰み有無の予測の学習を行い、探索時間を最大6割程度削減できた。
将棋の終盤に対する研究だが、詰将棋に適用したらどうなるだろうか。データベース10万局で平均20手ぐらいとすると詰む局面が200万局面、紛れは詰まないのが原則だから、ここから詰まない局面が1000万局面以上生成できるだろう。この学習から制度の高い分類ができれば、詰将棋プログラムの探索アルゴリズムとして使える可能性があるかも。誰かやってみませんか。
ゲームプログラミングワークショップ2004
11月12日、勝手に将棋トピックスでゲームプログラミングワークショップ2004。 「12日から14日まで箱根にてゲームプログラミングの研究者が集まってワークショップを行っているそうです。プログラムから将棋に関係ありそうな発表を列挙してみます。 ・・・」
DI将棋
11月12日、GPW、夜のイベントとしてコンピュータ将棋大会が行われている。その横で飯田先生に「やってみませんか」と誘われて、DI将棋に挑戦。飯田先生は研究室でのDI将棋のチャンピョンとのことで、あっさりひねられた。衝立将棋に似ているが、ちょっと感覚が違う。ネットで公開されたら流行しそう。
第9回 ゲームプログラミングワークショップ2004 (GPW-04)
11月12日、All by myselfで、第9回 ゲームプログラミングワークショップ2004 (GPW-04) 「詰将棋メモに取り上げられているのを見て、面白そうだったので暫く眺めていました。こういう分野の研究をしてみたいような、したくないような…。」
将来の有望研究者の誕生か。
1-3 詰将棋におけるdf-pn+探索のための、
展開後の証明数と反証数を予測する評価関数
11月12日、東大の金子知適さん。
df-pn探索に評価関数を組み合わせたdf-pn+探索が提案されている。これを詰将棋に適用し、評価関数を作成した。これにより探索ノード数は半分ぐらいに減少できたが、現段階では評価のコストで時間の短縮にはいたっていない。
今後、評価関数の効率化などで、より強力な詰将棋解答プログラムが実現することを期待したい。
1-2 一手詰み判定関数の実装および終盤探索への応用
11月12日、静岡大の佐野晶彦さん。
詰み探索は終盤では重要だが、手間がかかるので全ノードでやるのは難しい。結果として一手詰みを見逃すことがあった。先読みしない高速な一手詰み判定関数を作り、全ノードで実行することで、終番用問題の解答率があがった。
コストと効果の点で、終盤、詰み探索自体に効果が出せるか、検討が必要そう。
1-1 不詰を正しく証明するアルゴリズム
11月12日、最初の発表。岸本章宏さん。
長井のプログラムは詰む問題はほとんど解くが、不詰の問題を「不詰」と判定するのは難しい。阻害している原因の一つにGHI(Graph History Interaction)問題があり、これを新たな手法で解決した、という発表。図巧、無双、続詰むや詰まざるやに含まれる不詰の14作品のうち、12作品の不詰を証明できた(長井プログラムでは0作品)。
不詰の問題はめったにないが、詰将棋の余詰検討に応用すれば、「余詰なし」と結論がきちんと出ることになるので、その意義は大きいと思われる。
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