柏川悦夫さん逝去
[2005年6月30日最終更新]
3月22日、詰将棋MLの情報によると、詰将棋作家、柏川悦夫さんが3月15日に永眠されたとのこと。ご冥福をお祈りします。
(「詰将棋半世紀」より)
柏川悦夫(香悦・詰将棋九段)
大正15年2月2日、札幌市生まれ。昭和41年、埼玉県に移住。
著書
・詰将棋鞠藻集 昭和26年11月 将棋評論付録
・駒と人生 昭和38年12月 全日本詰将棋連盟刊
・新まりも集 昭和39年9月 近代将棋付録
・詰 昭和50年6月 野口益雄刊
・詰将棋半世紀 平成6年11月 詰将棋研究会刊
受賞
・将棋評論賞、看寿賞、塚田賞、半期賞、将棋ジャーナル賞、マガジン大賞
など受賞多数
ネット上での紹介
・詰棋作家ナンバーワンは誰か?:21-28 (2ちゃんねる)
柏川悦夫氏と代表作5作の紹介
「・・・ 大正15年生まれ。昭和17年ころから創作を開始、第二次大戦後、昭和21年「将棋研究」誌に初入選する。以後、「詰将棋パラダイス」 「近代将棋」誌等に多数の作品を発表する。端正な実戦形から思いもよらない手順が飛び出す意外性のある作品と、解答者の知性に訴える構想的作品が多数を占めるが、手順そのものは軽快なものが多く、解後感が良い。また、初の文字による立体曲詰「二上」や、「四香詰」にはじまる一色詰みの連作など趣向詰の分野でも抜きん出た功績がある。」
・詰将棋半世紀―柏川香悦作品集 (紀伊國屋書店)
・詰将棋半世紀―柏川香悦作品集 (アマゾン)
・看寿賞作品一覧表 (全日本詰将棋連盟)
No3 柏川悦夫 近将1963年12月
No7 柏川悦夫 近将1964年8月
・詰将棋いろはカルタ (風みどりの玉手箱)
[し] 邪魔駒消去
[も] 持駒変換
偉大なる転轍手
2005年6月30日、ふしんなページで詰将棋雑感「偉大なる転轍手」 「・・・
実戦的な、(あるいは自然な、と言っても良い)配置に非実戦的で論理的な手順。二代・伊藤宗印が実戦型の軛を脱して以来、構想物が可能となる土壌が整い、それは実戦に拘わらないいわゆる創作型の配置で専ら実現されてきたのではなかったか。柏川氏は塚田流を梃子にしながら構想物の「常識」を転換し、構想の舞台には実戦型こそふさわしいことを優れた実例により、系統的に示してくれたのである。詰将棋史における、コペルニクス的転回! 24金直(『駒と人生』第21番)や41金『駒と人生』第29番)など一手の妙手が柏川流なのではなく、このことこそが柏川流の真髄であり、最大の功績であろう。柏川氏は確かに、大きくポイントを切り替えたのである。偉大なる転轍手と呼ぶ所以である。」
近代将棋6月号
2005年4月26日、風みどりの玉手箱で、近代将棋6月号 「・・・ いつか,やなさんがコメントで書いていたのは,これかぁ。「柏川芸術よ永遠なれ」中でたくさん作品紹介しているのに,広告が入ったせいで図面がカットされた?若い人のために棋譜ファイル作っておきました。でも,「詰将棋半世紀」はなんとか金策して入手しましょう。 ・・・」 柏川さんの作品7局の図面、手順の紹介。
アマレン伝言ダイヤル
2005年4月7日、アマレン伝言ダイヤル4月分で、詰将棋パラダイス (水上 仁) 「昭和の詰将棋史にさん然と輝いた柏川悦夫さんが亡くなられました。 享年79才。 新手筋、 構想を次々と開拓し、 看寿賞や塚田賞の受賞歴も豊富な柏川さんの代表作のひとつをご紹介しました。 「アマレン」第176号の伝言ダイヤル「詰将棋パラダイス」コーナーの「図」(詰将棋毬藻集=昭和26年11月)をご参照下さい。ご冥福をお祈り申し上げます。」
詰将棋半世紀:駒と人生#18
2005年3月27日、風みどりの玉手箱で、詰将棋半世紀:駒と人生#18 「・・・ やっくんに私信ですが,駒と人生#18は上の図が正しいようです。平成10年10月付けの「詰将棋半世紀」修正一覧が根拠です。以前,掲示板でカルタの札候補として「玉方持駒変換」の話題がでたときにどなたかからは失念したのですが教えていただきました。 この修正一覧には,22局の修正が入っています。伝承されていなかったのならコピーを送りますよ。それとも古本屋で入手した方などのためにどこかにupした方がよいのかな。 「詰将棋半世紀」修正一覧(画像) 」」
やっくん 「ご指摘ありがとうございます。確認してみたところ、きちんと伝承されていました(笑)。しかし、22局に余詰とは結構な数ですね…。」
柏川悦夫さんご逝去
2005年3月22日、風みどりの玉手箱で、柏川悦夫さんご逝去 「詰将棋もある程度慣れてくるとめったに感動しなくなる。「んー,なるほど。うまいね」といった程度の心の揺れ具合。そよとも揺らされない作品だと,短評を書くのに苦労する。それで解答を出すのもだんだん億劫になってくる。 柏川さんはそんなだらけた解答者に新鮮な感動を思い出させてくれる作家だ。いつまでも変わらぬ瑞々しさは本物の一流作家の証として尊敬していた。「詩」の仲間と一度だけ訪ねて行ってお会いする機会を得た。天才によくある「個性的」な方ではなく,ごく普通の方のように思えた。ただ看寿賞や塚田賞の楯が狭い部屋に無造作に何枚も飾られていた。 紹介するのは一番最新の塚田賞受賞作。 70歳近いはずなのに,新手筋をこの完成度で仕上げて発表とは脱帽最敬礼しかない。 柏川悦夫 近代将棋 平成4年6月号/盤上流転149番 ・・・」
柏川悦夫氏
2ちゃんねる、詰棋作家ナンバーワンは誰か?
2005年3月25日 「・・・ 柏川悦夫氏が亡くなられましたね。あらゆる短編作家の目標となった作家だと思います。作品は忘れ去られずにずっと残ることと思います。少々遅ればせながら、ご冥福をお祈りします。 ・・・」
2005年3月27日 「氏の短編は今の目で見ても古さを感じさせませんね。難解でも壮大でもないが思わず膝をポンと叩いてしまうようなウィットにあふれた作品ばかりでした。自作でもないのについつい人に見せたくなってしまいます。」
「詰将棋半世紀」
2005年3月23日、All by myselfで、詰棋書紹介#02「詰将棋半世紀」(柏川悦夫) 「柏川さんは大正15年のお生まれで、昭和20年代から平成までに至るまで数多くの作品を遺されました。主に活躍された分野は短編ですが、立体曲詰「二上詰」や下記の53手詰など、中長編でも数多くの名作があります。 「詰将棋半世紀」は、第一部「駒と人生」100題と第二部「盤上流転」150題の計250題が収録された作品集。巻末資料に拠ると、11香または21桂配置の所謂「実戦型」が 6割を占めるそうです。傑作揃いの内容は当然素晴らしいのですが、装丁も豪華なために5000円弱と高価なのが残念です。さて、作品数などを勘案して、今回も5題程度が適当と判断しましたのでここに紹介します。(今回は正解手順もつけておきます。図面をクリックすると勝田将棋盤での再現に移動します。) ・・・」
【柏川悦夫氏逝去】
2005年3月23日、たくぼんの解図日記で、いろいろ 「蔵書の中に、「駒と人生」がある。その作品群のすばらしさには圧倒された。まさに作品が生きているのだ。 また一つ詰将棋界は大切なものを失った。 柏川作品をリアルタイムでそんなに解いていないので思い出す作品というのも少ないが私が強烈な印象として残っているのは、盤上流転149番。近代将棋平成4年6月号の塚田賞短編賞受賞作の3五龍の一手は驚愕でした。」
ご冥福をお祈り申し上げます
2005年3月22日~、将棋パイナップルの柏川悦夫スレッドで、
やなさん 「3月15日にご逝去との報が昨日入りました。謹んでご冥福をお祈り申し上げます。」
Guten Tagさん 「「夢銀河」巻末のエッセー「詰将棋四半世紀」(標題が既に柏川さんへの憧れの表われ)にも書きましたが、詰将棋に興味を持ったきっかけが立体曲詰「二上」でした。中3の時に古本屋で見つけた「新まりも集」にも大きな影響を受けました。将棋ペンクラブの会員アンケートの回答で愛読書として「詰将棋半世紀」を挙げさせて頂いたばかりでした。詰パラ表紙にもご登場頂きたかっただけに残念です。ご冥福をお祈り申し上げます。」
新井田さん 「見過ごして、今気づきました。詰将棋界で送る会などはあるのでしょうか。末筆ですがご冥福をお祈りします。」
『コウエツ』詰
2005年3月22日、コーヘイの読みぬけ日記
「詰将棋半世紀」
2005年3月22日、All by myselfで、「詰将棋半世紀」 「詰将棋MLなどの情報によると、柏川悦夫さんが永眠されたそうです。大作家の死を悼み、次回の詰棋書紹介では「詰将棋半世紀」を取り上げてみようと思います。予告として柏川氏の代表的な短編をどうぞ。 ・・・」
どうもありがとう
2005年3月22日、ぴえぶろ2号店で、どうもありがとう
「詰将棋作家の柏川悦夫さんが亡くなられたそうです。
http://toybox.tea-nifty.com/memo/2005/03/post_26.html
1一香とか2一桂などの見慣れた配置から「あっ」と思う手順とすっきりな解後感。芸術的なんだけど、間口が広い感じがして好きでした。「詰将棋半世紀―柏川香悦作品集」はオススメの名著です。楽しませてくれてありがとうと、ずっと言いたかったひとりです。」
柏川悦夫氏が死去
2005年3月22日、勝手に将棋トピックスで、柏川悦夫氏が死去
* 柏川悦夫さん逝去(詰将棋メモ)
「作品集『詰将棋半世紀』などで著名な詰将棋作家である柏川悦夫氏が、15日に逝去されていたそうです。ご冥福をお祈り申し上げます。」
訃報
2005年3月22日、詰将棋パラダイス掲示板で、管理人さん 訃報 「柏川悦夫(筆名:香悦)氏が3月15日にお亡くなりになられました。享年79歳。」
2005年3月22日、首猛夫さん 「わたくしは、まだお会いしたことがない方でしたが、その卓越した着想や衰えぬ才能の豊かさ、たゆまぬ努力には、いつも畏敬の念を持っていました。残念でならないですね。今夜は詰将棋半世紀を読んで故人を偲ぶことにします。」
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