ネット作品は「発表」か
[2008年8月2日最終更新]
(2005年3月時点では)詰パラでは、ホームページに掲載された作品は「発表」とはみなさない。そのため、ホームページで解答がでている作品を詰パラに投稿しても良いし、看寿賞の対象としては認めないことになっている。でも、読者数が数千人の通信販売の雑誌が、数億人がアクセスするインターネットを無視するのは・・・ コメントかトラックバック、おもちゃ箱掲示板などでご意見お聞かせください。
ブログの更新頻度が減るかも
2008年8月2日、幻白衣と朔によせてで、問題175
「・・・ 今まではインターネットサイトで発表された完全作を雑誌上で採用できたが、これからはそれが不可能になるかもしれない。(まだ断定されたわけではない) 考えられるのは、①近代将棋休刊によるパラ誌への投稿増加 ②看寿賞選考の改正(ネット詰将棋の完全作の中で所定の条件を満たせば、対象になる) まあ在庫がある大御所はいいとして、一応同人入りを目論んでいる私としては(まだ入選4回の分際で何を言う)ブログの更新頻度が減るかもです。 ・・・」
詰将棋パラダイスではネット掲載作は採用しない
2008年7月27日、詰棋人の鬼殺し日記で、(駄)試作品その2
「・・・ ちなみに、完成品は一応「詰パラ」に出すので、公開しません。完成図を公開すると、「詰パラ」が初出扱いでなくなるそうで、掲載出来ない旨通知がありました。こちらでは今後、製作過程の試作品と、完成したものの投稿には至らない作品のみ紹介します。」
TETSU: 詰将棋パラダイス誌もインターネットを無視できなくなり、方針を変更したようだ。
掲示板での発表について
2005年8月28日、おもちゃ箱掲示板で、TETSU
「>解答を載せなければ後日雑誌投稿も可能ということでしょうか。
投稿可能かどうかは、各雑誌によりますが、例えば詰将棋パラダイスの場合は、「インターネットはミニコミ誌と同じ扱いで発表とはみなさないので投稿可」という扱いだったと思います。ただ、今年7月の全詰連幹事会で、インターネットで掲載された作品も一定の条件を満たせば看寿賞の対象とすることが決まりました。その条件は ・新作として発表されたものか ・再投稿の意思がないか ・作者に連絡が取れるかどうか(作者の確定ができるかどうか) といったものです。そこで、インターネット上で作品を掲載する場合は、発表なのかどうかを明確にして、
・発表として掲載した場合は、雑誌への投稿はしないでください
・発表でない場合、投稿が許されるかどうかは雑誌によりますが、詰将棋パラダイス
では上記のことからOKと思われます。ただ、採用されたとき、解答がネット上に
でているのはまずいので、解答は掲載しないでください
おもちゃ箱の展示室は「発表」として扱います。再投稿はしないでください。(展示室への投稿はなるべくメールで。掲示板で投稿するときは手順を書かないで) また記録に挑戦!では「発表」とすることも、手順なしで掲載し雑誌に投稿することも可能です。おもちゃ箱掲示板でも両方可能なので、書き込むとき意図をはっきり書いてください。」
ネット作品も看寿賞の対象に
2005年7月16日、17日の詰将棋全国大会に先立ち、全日本詰将棋連盟の幹事会が行われた。この中で、柳田明看寿賞委員長より、ネット作品の扱いについて、下記の提案がなされ、幹事会で承認された。
インターネット作品について
昨年まではインターネット作品は「まだ発表場所としての認知度が低い。見られない人も多く完全の証明、類似作指摘などの点で問題がある。書籍、雑誌と違って後世に残らない可能性が高い」という理由で、現状ではミニコミ誌と同様に考えるという結論でした。
ただ、時代の流れからはいずれはインターネット作品も認知される時代が来ると考えております。そこで今年度の提案ですが、一般推薦だけはインターネットも含めた全作品とする、というものです。それでも見られない方には抵抗があると思われますので、次のような方法を考えました。
・まず一般推薦だけはインターネットも含めて全ての発表作品とする。
・推薦のあった作についてだけ諸条件の確認作業をする。つまり、新作として発表されたものか、再投稿の意志がないか、作者に連絡が取れるかどうか(作者の確定が出来るかどうか)といった「受賞させてもいいと思われる条件」の事です。
・上記の条件の確認作業を、その作品の推薦者に手伝って頂く事もあり得るものとする。
・優れた作品は「ネット上の好作」とか銘打って一度パラ誌上ヘ載せる。
これが大事な所なのですが、一度活字化する事により、類作や余詰のチェックも出来るし、ネットを見られない人にも候補とするのにあまり抵抗感が無くなると考えている訳です。(仮にここまでやったとしても、実際にネット作品が選考に残って、議論の対象になるかどうかは疑問ですが)
この手順でも幹事会で十分な合意が得られない場合は、本年度は「インターネット作品の一般推薦も可とする」案は見送ります。
記録性や作者が誰か
2005年4月9日、All by myselfで、2005-04-09 「ネット上に現れた全ての詰将棋を「発表作」であるとし、「看寿賞」の選考対象とするのは、それこそ記録性や作者が誰かという点において問題がありそうです。いまの段階でネット上の作品に力を持たせるためには、発表場所として専用のHPを作るのが一番でしょうか。そうすれば、その中で優秀な作品を看寿賞候補に追加するという道も開けそうですし。」
詰将棋作品の発表場所
2005年4月9日、勝手に将棋トピックスで、詰将棋作品の発表場所
「「看寿賞」は現在の詰将棋界でもっとも権威ある賞です。その特徴の一つは「毎年1月1日から12月31日までに発表されたすべての詰将棋作品を対象とする(新聞・雑誌・単行本等の作品はその発行日付による)。」とあるように、見落とされがちなマイナーなものも含め多くの作品が対象とされていることにあります。(例えば、塚田賞は近代将棋誌に掲載されなければ受賞できません。)
ところが近年のインターネット利用の興隆に伴い、ウェブサイト上で公開された作品が看寿賞の対象となるべきかという議論が起こってきました。何をもって「発表」とするのかが議論の根幹です。」
* ネット作品は「発表」か(詰将棋メモ)
「紙媒体に掲載されてはじめて『発表』となる。したがって、インターネットでしか公開されていない作品は看寿賞選考の対象とならない。」というのが現状における解釈です。看寿賞に関する部分にとどまらず、果たしてそれで良いのかどうか。上記のリンク先ではそのような問題提起がなされています。「ご意見お聞かせ下さい」とのことですので、関心のある方は思うところを書き込んでみてはいかがでしょうか。
私の意見ですが、看寿賞のあり方はとりあえずおくとして、インターネット上で公開された作品を「発表」されていないとするのは、現状では強弁のように思えます。これからはますますインターネットの利用が進むでしょうから、このままでは立ちゆかなくなるでしょう。これはどうあるべきだという問題以前に、そうなっているのが現状だという認識です。
賞に関する話に戻ると、インターネット上の作品も対象とした場合に「記録性」の問題が懸念されているようですが、私はそれよりも作者が誰なのかはっきりしなくなることを心配します。そういったことも含めて、TETSUさんの提案は様々な問題を同時に払拭してくれるのではないかと思います。」
候補の推薦受付時に、ネット上の作品を含め推薦してもらう
候補作を詰パラ、ネット(全詰連か詰パラHP)の両方に掲載する
ネット作品は「発表」か
関さんよりコメント
2005年4月9日、関さん 「現段階でネットを視野にいれるとすれば、ネット作品の優秀作数局を選考する方法をネット上で確立してしまうのが一番早いのではないでしょうか。そして、その作品を掲載するコーナーを詰パラに作れば、その作品は紙媒体に発表されたことになるので、その段階で選考の対象になります。そういったところからはじめて、徐々にネットの勢いが増せば、少しずつまた選考過程も変わって行くと思います。」
ネット作品を看寿賞の対象とするか
2005年4月9日、以前ある人へのメールで書いたTETSUの意見。
「ネット作品を対象にするか、というのは、あまり議論する意味はないと私は考えています。紙媒体とネットの比率はどんどんシフトしつつあり、むしろ、紙媒体の方が情報が入手しにくいので無視される方向にあります。詰将棋界では、まだまだ紙媒体での発表の方が多いのは事実ですが、
・詰将棋掲載サイトの数はここ数年で10倍以上にふえた
・詰パラ HP表紙問題の解答者数は100名以上でパラ表紙と同じぐらい。
・月間のトップページアクセス数は、詰パラHP1万4千程度、おもちゃ箱9千程度
これらの事実から、詰将棋においてもここ数年で紙媒体とネットの人口は逆転すると私は推測しています。要するに、ボリューム的にネットを無視するのは、もう限界。(逆に紙にこだわると無視される状態になりかねない。廃刊で消滅するとか) 無視できないのであれば、紙かネットかという意味のない区別にこだわるのではなく、XXさんの意見のように、どういう条件を満たせば賞の対象とするかを検討すべきと思います。
現在の規約は「新作として掲載された」というだけで広く対象としているようですが、それならばネット作品も同じように扱うべきだし、条件を厳密に定義(解答募集など)するのなら、紙、ネットに関係なく共通に扱うべきです(そうすると単行本や読者サロンなどの作品は対象外になってしまいますが)。私自身は、看寿賞を発展させるためには、紙・ネットを含め、現在のまま「新作として掲載された」すべての作品を対象とすべき、と考えます。
完全性の検討とか、類似作の問題などはありますが、看寿賞の候補に残る少数の作品についてチェックするのは難しくありませんし、ネット作品を加えてもその手間がふえるわけではありません。すべての人がネットにアクセスできるわけではありませんが、それをいえば詰パラを読めない人の方が圧倒的に多いわけです。ですから、ネット作品を詰パラで紹介したり、詰パラの作品をネットで紹介したりするのが詰将棋の発展のためには重要で、記録に挑戦の詰パラでの紹介もその意味で行なっているものです。 ・・・
提案としては
・候補の推薦受付時に、ネット上の作品を含め推薦してもらう
・候補作を詰パラ、ネット(全詰連か詰パラHP)の両方に掲載する
(ネットではリアルタイムに:以前行なった記録大賞の要領)
というのはどうでしょうか。詰パラの方は数が多ければ上位に絞って掲載すれば良いと思います。やはり候補作がリストされてないと推薦投票もしにくいので、たくさんの人に参加してもらうためには、こういった施策が必要かと思います。」
「発表場所」
2005年4月8日、なんでもありで、「発表場所」
「看寿賞の投票のときにも少し話題になった「ネット上作品」の取り扱いについて。看寿賞に推薦とかの話は置いておくとして、「ネット上発表」を「雑誌発表」と同様に「正式発表」と認めるかどうか。看寿賞のエントリーということになるけど全詰連幹事会(詰将棋全国大会2004札幌)の議事録より引用
ネット作品のエントリーについては来年も認めない。理由は、発表場所としての認知度がまだ低い。
多くの人が見られるとは言えず、完全性や類似指摘など問題が多い。
雑誌、書籍と違って記録性がない。(HPが閉鎖されると残らない。)
以上から、現状ではミニコミ誌と同様に判断する。
まず、これだけインターネットが普及しているのだから「多くの人が見られるとは言えず」には当てはまらなくなっていると思う。例えば詰将棋の正式発表場所と認められている「将棋世界」「近代将棋」「詰将棋パラダイス」の購読者の人数よりも「ネットが見られる将棋愛好家」の方が多いと思う。(雑誌は買わないっていう人は結構多い) 記録性がないことについては仕方ないかなぁと思ったけど、こんな感じの条件を付けて認めてしまったらどうかという案を。
1.「発表した作品の登録日時の記録」を残し、その「更新記録」を簡単に見られるようにする。
2.その発表場所となるHPで管理人が「発表場所」であるということを明言する(全詰連に届け出るとか)
3.HPをもし閉鎖する場合は、そのファイルなどを誰かに受け継がせてネット上から消えないようにする。
とりあえず「おもちゃ箱」ではさらに解答募集制度も確立されているので認めるべきだと思うけどどうなのかなぁ。
岡田敏さんの「蝸牛2」では「全詰連HP」の作品もしっかりと出典が明記されて掲載されているので「おもちゃ箱」掲載と明記されている作品集が出版されるのはもうすぐだし。。。 こういったちょっとしたことの積み重ねで「ネット上発表」が「正式発表」と認められるようになるのかな。」
神無七郎さんよりコメント(平成16年度看寿賞)
2005年3月8日、神無七郎さんよりコメント 「・・・ネット発表作を今年度の看寿賞の対象としないことは、昨年の全国大会の幹事会(http://ztrhome.cside.com/zentusyo/zen2004/zenhokoku.html 参照)で決まったことであり、選考委員がこれを勝手に覆すことはできません。 ・・・しかし、多くの全詰連会員から「ネット上の発表作を正式発表として認めよう」という気運が盛り上がらない限り、今の状態は続くでしょう。私としては「ネット上の発表作を看寿賞の対象にするか」という議論から「ネット上の発表を正式発表の場と認める場合の条件は何か」の議論に早く進むことを願っており、「おもちゃ箱」の「展示室」が、そのモデルケースとして、模範例を示し続けていくことを期待しています。」
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コメント
現段階でネットを視野にいれるとすれば、ネット作品の優秀作数局を選考する方法をネット上で確立してしまうのが一番早いのではないでしょうか。そして、その作品を掲載するコーナーを詰パラに作れば、その作品は紙媒体に発表されたことになるので、その段階で選考の対象になります。そういったところからはじめて、徐々にネットの勢いが増せば、少しずつまた選考過程も変わって行くと思います。
投稿: 関 | 2005.04.09 14:43