伊藤果・吉村達也「王様殺人事件」
[2010年4月30日最終更新]
「王様殺人事件」はミステリのような題名であるが、実は伊藤果さんの詰将棋を、作家の吉村達也さんが解説、鑑賞する「読む詰将棋作品集」というユニークな本。2004年10月26日に文庫版が発行され、入手しやすくなった。
- MYCOM将棋文庫SP 王様殺人事件 (MYCOM BOOKS) 目次
・著者:伊藤果・吉村達也 ・定価:840円(税込) ・A6判 248ページ
・ISBN4-8399-1611-X ・発売日:2004年10月26日
■内容紹介
これは頭をひねって考える問題集ではなく、一種の読み物なのだと思ってください。小説と受け止めてくださってもけっこうです。詰将棋作家と推理作家の合作による《イヤホンガイド付き詰将棋ミステリー》――それが『王様殺人事件』なのです。
(本書より)詰将棋は難しい。そんな先入観のある方は、ぜひ本書をお読みいただきたい。プロ棋士にして一流詰将棋作家・伊藤果の詰将棋という極上の素材を、推理作家・吉村達也が絶妙の味付けで料理。これ以上ないほどの贅沢な時間を過ごすことができるでしょう。 - Birds of Paradise (吉村達也公式ホームページ)
王様殺人事件
2010年4月30日、サラリーマンのすらすらIT日記で、王様殺人事件
「・・・ 詰将棋の本としてはあまりないタイトルです。中身も他の詰将棋の本にはないもので、解説文が凝りに凝っています。いい詰将棋は解答を先に見てもいいとよく
言われますが、この本に収められている詰将棋はまさにそう。ただし普通の詰将棋に飽き足らなくなった人が読む本でしょう。
・・・」
『王様殺人事件』(伊藤果・吉村達也/MYCOM将棋文庫SP)
2007年11月15日、三軒茶屋 別館で、『王様殺人事件』(伊藤果・吉村達也/MYCOM将棋文庫SP)
「・・・ 本書は、プロ棋士であり詰将棋作家(詰キスト)として知られる伊藤果七段が作った詰将棋を、ミステリ作家であり自身も詰キストである吉村達也が、小説における名探偵の解決風に解説をしていくという一風変わった趣向の詰将棋集です。 ・・・ 詰将棋と推理小説には共通点が多いので、どちらにも通じている方にはもとより、どちらかしか詳しくない方にとっても本書は十分楽しめると思います。 ・・・」
王様殺人事件―極上の詰将棋ミステリー
2006年8月28日、ゆうなとダディで、王様殺人事件―極上の詰将棋ミステリー
「・・・
詰将棋本ですが、ただの詰将棋本ではありません。詰将棋作家として有名な伊藤果七段の作品を、推理作家の吉村達也がひとつひとつ解説してるんです。詰将棋
本としてはかなり異色な本でしょう。その異色の詰将棋本。作品の方はどんな感じかと申しますと・・・ これもかなり異色です っつーか変態チック!?(笑) なんか普通の詰将棋の手筋が、通用しないって感じなんですよね。普通の感覚が、正解に導くのを邪魔するって感じかな? 手数は書いてないのに、「初手は▲4三飛です」とか書いてあったりするしね
その「初手は▲4三飛です」の問題。 ・・・ この作品のタイトルは『華麗なる銀の舞踏会』だそうです。 ・・・」
王様殺人事件-極上の詰将棋ミステリー
2005年12月31日、金曜日・土曜日・猫曜日で、暗算?!
「第2章「伊藤果×吉村達也 詰将棋を語る」から読む。詰将棋作家の伊藤氏は、吉村氏の「どういうふうに詰将棋を作っているんですか」との問いに対して「ほとんど暗算ですね」と答えている。 ・・・」
王様殺人事件
2005年11月21日、のんべの日々雑感で、王様殺人事件
「・・・ 詰将棋を小説風にアレンジして解説したらどうだろう、というアイデアを実現してみたもの。私にはまさに面白い試みであると思えます。 ・・・」
王様殺人事件
2005年7月11日、将棋棋書ブログで、王様殺人事件
「詰め将棋作家伊藤果と推理小説作家吉村達也の夢のコラボレーション、という前フリで、ぼくはしばらくずっとこの本は「将棋が関係してくる推理小説」だと思ってました。だから本屋で見かけても、手に取ることも無かったんですが、ある日これが「伊藤氏の華麗な詰め将棋を推理小説作家が解くというか解説する本」であることに気づき、それは面白そうだ!と思って買ったのでした。 ・・・」
詰棋書紹介#04「王様殺人事件」(伊藤果、吉村達也)
2005年5月5日、All by myselfで、詰棋書紹介#04「王様殺人事件」(伊藤果、吉村達也)
「タイトルと著者名から小説と勘違いしてしまいそうですが、実際は詰将棋作品集。王様を詰める行為を殺人になぞらえたネーミングセンスは秀逸。 鑑賞という観点からは、並べるだけでも面白い作品が揃っていて、伊藤果氏の創作技術の高さを堪能できます。丁寧な解説もこの本の特長。一方、実際に解いてみるとなると、中合や不成を含む作品が多いのですが割と簡潔な意味付けのものが多いので、脱中級者を目指す方の合駒読みの練習あたりに丁度いいかと思います。 66作の作品を解説する1章が終わると、2章は伊藤・吉村両氏の対談。「作家の独創性はどこまで保護されるのか」「コンピュータは詰将棋界を変えるか」など、興味深い話がたくさん。こちらも面白いです。作品数が少ないので3作だけ紹介。 ・・・」
「王様殺人事件」
2005年3月16日、寄せの構造の将棋棋書ミシュランで、No.0462 「王様殺人事件」(伊藤果,吉村達也)のレビュー。
「“異常感覚”伊藤果の詰将棋作品集+推理作家・吉村達也の解説集。 ・・・ 吉村と伊藤が意気投合し、「解説1ページ枠にとらわれない詰将棋作品集」を作り上げた。それが本書。伊藤が詰将棋を提供し、文章を吉村が担当。詰将棋を「問題」ではなく「鑑賞すべき作品」とし、図面の直後から語りが始まる。軽い小品のときは図面と解説あわせて1ページだが、長編や含みの多い作品は5~6ページを解説に割く。単なる解説ではなく、吉村の筆が冴えていて読み物として非常に面白い。なお、“犯人”伊藤果のコメントはあえて入れなかったようだ。 ・・・」 総合評価A。
王様殺人事件
2004年10月28日、アマゾンで、王様殺人事件―極上の詰将棋ミステリー MYCOM将棋文庫SP 伊藤 果 (著), 吉村 達也 (著)
2004年10月26日、MYCOM BOOKSで、MYCOM将棋文庫SP 王様殺人事件
「・・・ 詰将棋は難しい。そんな先入観のある方は、ぜひ本書をお読みいただきたい。プロ棋士にして一流詰将棋作家・伊藤果の詰将棋という極上の素材を、推理作家・吉村達也が絶妙の味付けで料理。これ以上ないほどの贅沢な時間を過ごすことができるでしょう。」
『王様殺人事件』の文庫版発売
2004年10月25日、吉村達也公式ホームページ
「詰将棋作品集『王様殺人事件』の文庫版が今週末には発売」
「異色の詰将棋本、ついに文庫化 王様殺人事件 詰将棋・伊藤果七段 解説・吉村達也
10月29日発売@MYCOM将棋文庫SP(毎日コミュニケーションズ)(800円+税)」
『王様殺人事件』文庫化へ
2004年9月17日、吉村達也公式ホームページ
「伊藤果七段との共著『王様殺人事件』(詰将棋の本です)文庫化へ」
| 固定リンク
「詰将棋の本」カテゴリの記事
- 象戯勇略と象戯駒競(2023.03.25)
- 渡瀬荘次郎「將棊𣖯縄 付・必至二十題」(2023.02.25)
- 象戯大矢数(2021.08.02)
- 象戯舞玉など新刊紹介(2020.04.18)
- 小西 寛 安南詰全集(2019.01.18)
コメント