推理将棋第11回解答(2)
[2008年5月26日最終更新]
推理将棋第11回出題の
11-2の解答です。推理将棋は将棋についての会話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。
関連情報: 推理将棋第11回出題 推理将棋第11回解答(1) (2) (3)
推理将棋(隣の将棋) どんな将棋だったの? - 推理将棋入門
11-2 中級 橘圭吾作 油断大敵? 9手
K「この間の9手で
先手後手玉が詰んだ将棋、不思議な展開だったね」
(5月2日誤記訂正)
H「相手の駒頭に同種の駒とか異種の駒とか打ってた奴っすね!」
K「不成はなかった普通の将棋だったのにねぇ」
H「途中王手もなかったっすね」
K「でも、終局時に先手が駒を2枚も持ってたから、激しい将棋だったんじゃない?」
- 9手で詰み
- 相手の駒頭に同種の駒を打った
- 相手の駒頭に異種の駒を打った
- 不成と途中王手はなかった
- 終局時、先手の持駒は2枚だけあった
出題のことば(担当 ミニベロ)
「対向射線!?」よりは易しい?とのことです
推理将棋11-2 解答 担当 ミニベロ
▲7六歩、▽6ニ玉、▲3三角成、▽6四歩、
▲2三馬、▽9九角成、▲4一馬、▽1八香、
▲6三金 まで9手で詰み
またまたやってしまいました。今度は出題文の間違い。
あわてて修正したが間に合わず、たけとひでさんに、
「9手では先手玉を詰ますことはできないから不詰」とやられました。
皆様に大変ご迷惑をお掛けしました。
本作の玉周辺の詰上がり図は、幾らでもある平凡な形。
先手はどのルートを使っても5手で63金が打て、後手は62玉・64歩の2手で事足りる。
余った後手の2手は「待ち手」か「無駄手」となり、推理将棋の厄介物。
こういった場合、先手の1手を後手に肩代わりさせる方法もあるが、この形ではそれも無理。
しかし本作者はこの宿題に「敵駒頭に同種の駒打ち」という見事な答えを出した。
後手が1手で取れる駒は99の香だけ。
それを条件に沿って打てる場所は、81マスの中のピンポイント「1の8」だけ。
勿論この2手は「詰み」そのものには無関係なのだが、この秀逸なアイデアによって凡作であるはずのこの詰上がり作を、忘れられていた僻地に光を当てた詩情溢れる秀作に仕立て上げてしまった。
先手後手の手数が旨く合致しないことはよくある。
そんなとき、いかに絶妙の「待ち手」を入れるかは、作者の力量を問われる部分だろう。
「異種駒打ち」は、63歩・72金形で52金までの余詰を消したもの。
作者 「推理将棋では活躍の場が少ない香を活躍させようという考えから出来た作品。香頭香を打つのが狙い。考えればそこは直ぐに見えるようだ。18という一升の空間が作り出したちょっとした奇跡??」
たけとひでさん 「玉も相手の駒。言われてみれば、その通り。」
■相手の駒頭に異種の駒打ち、頭金のことでした。
香箱さん 「先手の5手の内、3手は駒取りの手、1手は打つ手とまではすぐ分かったものの、頭金までの素直な詰上がりがなかなか見えなかった。」
■この詰め順は便利なので、覚えておいて損はないです。
まじーさん 「18香!この一手につきます。」
■同感! 私は解けた瞬間、漢詩を思い浮かべました。
S.Kimuraさん 「「同種の駒」が1八香と予想できたのですが,先手の角の動きが難しかったです.」
■18香がすぐに見えたとはお強い!
たくぼんさん 「99角成になかなか気付かなかった。同種って金か銀って思ってしまいます。」
■一度はそこにはまるのが良い解答者です。
けいたんさん 「同種の駒頭は後手銀しかないと思い込んでいた。
遊び手はいけないものと思っていたが、18香とは...感覚が破壊される!」
■遊び手の部分でこれだけ作品を昇華させたのは、恐らく本作が最初でしょう。
魚熊さん 「後手も駒を打たねばならない事にまでは思い至ったものの、そこで時間切れ。」
■解けないときも短評ありがとう! 作意順を見てどうだったでしょうか。
館長さん 「同種類の駒打ちで悩む。「歩」は無理、それならば角筋で取れる駒。」
■先手の銀取りでないことに、いつ気が付くかでしょうね。
Normanさん 「最初に浮かんだ発想が99香を取って18香だったので助かりました。」
■私はしばらく「銀」でさまよいました。後手の仕事だと最初に気が付くとは強い。
まささん 「僅か9手だかかなりの難問。構想は見えたが、収束が見えずにかなり悩んだ。」
■9手の難問、推理将棋の華です。
natsuoさん 「駒頭に同種・異種の駒を打つ」という条件はさすがに不自然な気がしましたけど、この手順を実現するためにはやむを得ないのでしょうね。18香がとぼけていい味を出しています。」
■初めて見る条件でしたが理解されたようです。
18香のような詰みに直接関係ない手が主眼の作品も珍しいですね。
はてるまさん 「時間切れ、降参です。ポイントがしぼりこめませんでした・・・。」
■玉方に仕事をさせるというのは、この作家のキーワードかも。
タラパパさん 「苦しんで作者にヒントを貰った覚えがあります。
盤面全体を遠くから眺めなさいって。
それでようやく解けましたが、まさか18香とはねぇ。
ウィットを感じさせる好きなタイプの作品。」
■意味のないことに意味づけをする。わびさびの世界に通じます。
正解:11名
S.Kimuraさん 館長さん けいたんさん 香箱さん たくぼんさん
たけとひでさん タラパパさん natsuoさん Normanさん まささん
まじーさん
双方解(訂正前・後): たけとひでさん
(当選者は全題の解答発表後に発表)
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