推理将棋第12回解答(2)
[2008年6月28日最終更新]
推理将棋第12回出題の
12-2の解答です。推理将棋は将棋についての会話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。
関連情報: 推理将棋第12回出題 推理将棋第12回解答(1) (2) (3)
推理将棋(隣の将棋) どんな将棋だったの? - 推理将棋入門
12-2 中級 タラパパ作 ミスディレクション 10手
「10手で詰ませたと聞いたけど」
「駒を成ったのは玉の斜め下に打った角が直後に成る一手だけで、
持駒を余さずに詰めることができたよ」
「それだけじゃ判らないんだけど」
「これだけで判る筈さ。悩んだらタイトルを見るといいよ」
- 10手で詰み
- 駒を成る手は、玉の斜め下に打った角が直後に成る一手だけ
- 終局時、後手に持駒はなかった
どんな手順だったのでしょう。この謎を解き明かしてくださいね!
出題のことば(担当 ミニベロ)
手品師の動いてないほうの手に要注意
推理将棋12-2 解答 担当 ミニベロ
▲7六歩、▽4二玉、▲3三角不成、▽同玉、
▲6八玉、▽2四玉、▲7八玉、▽3三角打、
▲6八銀、▽8八角成 まで10手で詰み
この手順をみて、どういう感想を持たれただろうか。
解説も何も、玉の斜め下に打った角が、直後に成っただけ。ただ肝心のその玉が51近辺にいなかった、というだけの話なのだ。玉が24にまで行かなかった、という条件はどこにもないし、そもそも先手の玉とも後手の玉とも言っていない。
「ミスディレクション」。優しい作者は、タイトルをヒントにしてくれた。「誤誘導」などと訳されて、手品や推理小説・パズルの世界では常識のテクニック。観客の先入観や思い込みを極限まで利用して、ラビリンスへと引きずり込む。
これを魔術と見るかペテンと見るか、はたまたトリックなのか。私はこれこそが「推理将棋」だと思っている。
作者(タラパパさん) 「ある看寿賞作家から、さんざん痛めつけられた意地の悪い手口。やり過ぎると友人をなくします。」
■誰だか大体想像はつきますが、内緒にしておきましょう。
リーグ戦ファンさん 「叙述トリックのミステリが大好きなので、題名を見る前、「玉の斜め下に打った角が直後に成る」と見た途端に、このトリックを真っ先に疑ってしまった自分がかなり嫌です。実は、正しい筋(先手玉に角打王手して詰ます)のほうを全然読んでいません。かなりきわどい筋がありそうですから、出題される側のチェックは相当に大変なんでしょうね。所要時間2分。」
■「グリーン車の子供」と同じ手法なんですが、これを2分で見破るとは、マジシャン泣かせの解答者です。
詰将棋と同じ完全限定ルールですので、手順前後や成り不成りはチェック簡単ですが、全く違うアプローチにはお手上げです。
勿論余詰はいけないのですが、「過剰防衛の条件過多はより恥ずかしい」というのも定説のようです。
たけとひでさん 「タイトルを見ても、英語がワカンナイ。」
■私も辞書で調べて書いとります。
中村雅哉さん 「後手玉の斜め下とは!秀逸な着想に脱帽。」
■こういういたずらはいいですね。パズルの原点です。
たくぼんさん 「まさか自王の斜め下とは・・・まさにミスディレクション!」
■まさかたくぼんさんまでとは・・・。
けいたんさん 「玉の斜め下に敵が打つと思い込んでいた」
■そのミスディレクションが作者の狙いでした。
Normanさん 「そうか後手玉か! ミスディレクションのヒントがあっても全く見えず。完敗…。」
■この人が解けないと困るんですよね。担当の想像以上の難問だったのか・・・。
高坂研さん 「先手玉ではなく、後手玉の斜め後ろだったとは!その可能性には気づいたものの、「ありえないな」とすぐに捨ててしまいました。完敗です。」
■ミスディレクションを仕掛けている側の人なのに・・・。
natsuoさん 「タイトルの意味は……後手玉があらぬ方向に出かけていくということでしょうか?」
■実は私も慌てて調べました。
「犯人は体の大きい奴だった」として、男や大人を連想させる手法らしいです。
オレオレ詐欺とか「消防署の方から来ました」の手口もこれかな。
正解:5名
たけとひでさん タラパパさん 中村雅哉さん natsuoさん
リーグ戦ファンさん
(当選者は全題の解答発表後に発表)
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