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推理将棋第13回解答(1)

[2008年7月27日最終更新]
推理将棋第13回出題の 13-1の解答です。推理将棋は将棋についての会話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。

関連情報: 推理将棋第13回出題  推理将棋第13回解答(1)  (2)  (3)
  推理将棋(隣の将棋)  どんな将棋だったの? - 推理将棋入門


13-1 橘圭吾作 強欲 7手

「さっきの相手、駒を取れるときは必ず取る奴だったんだ」
「やな奴だね。勿論やっつけたんだろうね」
「2手目に52玉と指したら、7手で詰まされちゃった」
「弱い奴だね!」

  • 7手で詰み
  • 先手は駒を取れる時には必ず取った
  • 2手目は52玉

7手の手順を推理してくださいね。


出題のことば(担当 ミニベロ)
  7手28種のどれにあたる?


推理将棋13-1 解答   担当 ミニベロ Suiri131

▲7六歩、▽5二玉、▲3三角不成、▽4二銀、
同角不成、▽5四歩、▲5三銀 まで7手で詰み

先手は駒を取れる時には必ず取った、と言われてもすぐにこの形が浮かばない。少しいじってみて、42の生角に取れる駒がないことに驚く。もっともそういう状態を作り出さないと銀を打つチャンスがない。

7手29手順は全部知っているはずなのに、あらためて出題されると戸惑ってしまう。

「条件」は難しい。「成る手はなかった」と「不成りがあった」とは全く別物なのだ。それを推理するのが推理将棋の醍醐味ともいえる。

前回お伝えした、橘圭吾さんが摘出してくれた「8手3420手順」を全部見たが、確かにすべて知っている順のような気がする。勿論その中に、今月の8手2作も当然含まれているのだが・・・。

リーグ戦ファンさん 「ステキな条件付けですね。」

■こんな変わった条件はおそらく初めてですね。

Normanさん 「推理将棋は条件創作、の好例。少し考えました……。」

■推理将棋マニアがここ5年連続で看寿賞を獲っているとは、誰が言ったか知らないが、よくぞ言ってくれました。
 詰将棋をやる⇒指し将棋の終盤が強くなる・・・これはうそ。
 推理将棋をやる⇒看寿賞が獲れる・・・これは証明されました!

まじーさん 「さすがに一瞬で解けました。」

■すみません。強豪には一瞬は当然でした。

けいたんさん 「強欲系で詰み以外の収束も可能かも。」

■例えば「強欲系駒柱」とか?

S.Kimuraさん 「角で取る駒をなくすようにしていったら解けました.」

■はい、その解き方でいいんです。でないと銀が打てませんから。

S.Kimuraさん 「ところで,「7手28種」とありましたが,これはどのように数えているのでしょうか.詰む局面が同じであれば,途中の手順が非限定であっても,1種類としているのでしょうか.一度,全ての手順を考えてみたいと思っています.」

■すみません。私が28種と間違えて書いてしまいました。正しくは「7手29種です」。
 最終形が11形。途中の手順前後や非限定部分を全部別として29種です。
 是非全部確認してみてください。面白いですよ。
 できればそれらに、新しい条件を付けて見るといいですよ。

はらたっとさん 「「取れるコマは必ずとる」という条件でかなり限定されるんですね。
両取りは、どちらをとってもいいんですよね?」

■指定されていない限り何をしてもOKです。
 逆に言えば、作る側は何をされてもいい条件付けが必須です。

枡彰介さん 「取る一手将棋の手筋のような駒の取り(取らせ)方。」

■ようこそ、推理将棋の世界へ。まずはウォーミングアップ。

はてるまさん 「古典化した7手順ですが、こうやって問題にしてみると各7手順の個性がはっきり出て面白いですね。」

■7手作は、まだまだ条件の付け方次第で面白い作品ができます。

中村雅哉さん 「巧みに駒を打てる条件を作る。」

■つまり駒を取れない状況にする、ということですね。
 こんな条件は初めてです。

花井秀隆さん 「条件がわかりやすく、トップバッターにピッタリだと思いました。」

■初解答、ありがとうございます。常連さんになってくださいね。

タラパパさん 「基本7手を「強欲」で料理したところが橘さんの"冴え"というべきでしょう。」

■この作家のひらめきはある種異端です。タラパパさんの大好きな!

諏訪冬葉さん 「54歩の時点で取れる駒がないんですね。」

■そうなんです。言われないと気が付きません。

諏訪冬葉さん 「(ところでこの問題、2手目を42玉に変えるというお約束を考えた人はどのくらいいるでしょうか)」

くまちゃんさん 「さすがに、暗算ですんなり解けました。」

■暗算で42の角に取る駒がないことに気付くとは、強いです。

*42金、53金の誤記でしたが、甘く見て正解扱いとしました(TETSU)

たけとひでさん 「この条件で不成とは上手い。」

■だって、成っちゃうと駒取りが多発しますよ。

高坂研さん 「手数+1条件でできるものをわざわざ2条件で表現するというのは、どうなのかなあ…。 敢えて7手をやってみたという心意気は買うが。」

■取る駒がない状況を条件にする、という新しさを買いました。

魚熊さん 「駒を打つためには、駒を取れない局面にしないといけないところが考えどころを作っていて、7手詰めですから詰手順リストから答えを探すだけになりがちになりやすい点を見事に克服しています。全手順既知の7手詰めであっても、条件設定次第で好作になりえる良い例だと思います。」

■中村雅哉さん・高坂さん・ミニベロは、「7手29種」に新条件を既に付けていますが、これから推理将棋をやる人は、条件付けの練習として、一度全手順に独自の条件を付けてみるのもいいかもね。


正解:16名

  魚熊さん  S.Kimuraさん  くまちゃんさん  けいたんさん
  高坂研さん  諏訪冬葉さん  たけとひでさん  タラパパさん
  中村雅哉さん  Normanさん  はてるまさん  花井秀隆さん
  はらたっとさん  まじーさん  枡彰介さん  リーグ戦ファンさん  

(当選者は全題の解答発表後に発表)

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