「古今詰将棋書総目録」完成
[2009年8月6日最終更新]
江戸時代から平成まで、詰将棋四百年の古今の詰棋書2739を網羅した「古今詰将棋書総目録」が、全詰連、詰棋書保存委員会(磯田征一委員長)により完成し、2008年10月1日、全日本詰将棋連盟より発行された。 私も以前国会図書館など、いくつかの図書館で詰将棋や古将棋の文献を調査したことがあるが、「象戯作物」など題名ではどの詰棋書かわからなかったり、写本も多く、探索はかなり難しい。この総目録では、所在(内閣文庫、西村家・・・)や内容コメントまで書かれており、古図式研究家には必須の1冊。現代の詰棋書も、フェアリー詰将棋や必至まで含めて幅広く収録されており、見ているだけで楽しくなってくる。詰棋書保存委員会のみなさんには大変な苦労があったと思われ、「よくぞここまでまとめていただいた」と、深く感謝したい。
関連サイト: 詰将棋一番星
『古今詰将棋書総目録』が完成
2008年10月24日、全日本詰将棋連盟 門脇会長
待望の『古今詰将棋書総目録』が完成した。詰棋書保存委員会(磯田征一委員長)が数年来苦心編纂してこられたもので、B5版200頁の大冊である。
江戸時代以来出版された詰将棋の本は二千点以上もあり、その数が厖大すぎてこれまでどんな本があり、内容はどのようなもので、どこ(図書館)に行けば見られるなどということは蒐集家や研究家にも判らなくなっていた。
この総目録の作成は、平成15年に亡くなられた森田銀杏氏(全詰連副会長・初代詰棋書保存委員長)が悲願とされていたもので、その遺志を引き継がれた磯田征一氏が棋書蒐集・研究家の佐原義利氏が纏められていた厖大な詰棋書目録を基に全国の蒐集家・研究家(詰棋書保存委員会の委員)の知見を綜合し、さらに外国を含む全国の有力図書館の目録なども調査して纏められた成果である。必至やフェアリー書も含み、小説などに数題詰将棋が掲載された本まで収録されている。
全詰連初の文化事業で、今後研究者必携の書となるものである。
頒価は送料共二千三百円。
申込先=全詰連書籍部(郵便振込番号00260-8-111624 口座名=門脇芳雄)
「詰将棋一番星」開設、古棋書情報満載
2009年8月1日、詰将棋一番星が開設。「古今詰将棋書総目録」の追加・修正情報から、古棋書のある図書館リスト、古棋書に関するこぼれ話まで、詰将棋の古棋書の情報がいっぱい。研究者には宝の山だ。
古い棋書
2009年1月17日、中央大学将棋部で、将棋の本
「中央大学図書館は結構大きい方らしく変な本や珍しい本もたくさんある。というわけで、思いつきで将棋を検索してみたところ107件がヒット@@; 将棋
の分類で調べると118件あるようだ。明治期の本も多いのだが、嘉永1年の出版物を発見。 『将棋金襖』 どんな本やねん。出版地は名古屋となっている。
・・・」
2009年1月18日、古い棋書
「・・・ 著者:天野宗歩 タイトル:将棋駒組 版:新版 出版者:泉永堂 出版年:1887年(明治20年) ・・・
本の中程と巻末に詰将棋が掲載されている。それぞれ「妙手物語」「古今妙手詰」と題されてます。詰将棋自体にもタイトルのあるものが3つあります。「階?
雷?詰」「蜘蛛之巣篭詰」「銭塔詰」。 ・・・」
TETSU: 詰将棋書総目録で明治20頃を見ると、将棋駒組は収録されていないが、古今妙手詰と妙手誥物という小冊子が掲載されている。江戸末期の写本に將棊駒組があるが、これは内容が異なるようだ。詰将棋データベースには発表年月不明で将棋駒組1番-7番が収録されている。上記で紹介されている4題のうち最初の3題は将棋駒組2番から4番で、いずれも東都金生作となっている(3番目の斜一線の図は風流1番として有名な図)。最後の1題は、有喜世新聞34番として収録されている。
毎日新聞で紹介
2008年11月9日、おもちゃ箱掲示板で、やなさん、毎日新聞に
「11月9日の「こまおと」欄に古今詰将棋書総目録が紹介されました。ネット上でも見ることが出来ます。」
2008年11月9日、毎日jpで、こまおと:約400年の歴史がある詰め将棋の…
「約400年の歴史がある詰め将棋の情報をまとめた「古今詰将棋書総目録」が刊行された。約10年がかりの労作。送料も入れて2300円。問い合わせは全日本詰将棋連盟書籍部(044・422・1232)まで。」
篠原さんからいただきました
2008年11月4日、冬眠蛙の冬眠日記で、賞品紹介
「ちょっと話は遡って、今月1日にパラ11月号とともにある冊子が届きました。書名は「古今詰将棋総目録」。以前篠原さんという方から自分のミニ作品集が欲しいという手紙をいただき、送付したのですが、その御礼でいただきました。こういうのをエビタイと言うんですね。早速開いてみるとあるわあるわ。自分の知らない詰将棋作品集が一杯あるんだな~と感心した次第。自分のミニ作品集も「無書名」という名前で載っていました(笑)。う~ん、まだ名前を考える気が起きないですね。将来的にはちゃんとした本でまとめたいとは思っているんですけど。で、その目録の中に見慣れない本が。「詰将棋萬葉集」。非売品です。「萬葉集」というだけあってボリュームがすごい。硬軟おりまぜ、詰将棋が所狭しと並んでおります。解答はナシ。一生かかるくらいの分量ですね(笑)。 ・・・」
「古今詰将棋書総目録」が発刊!
2008年11月1日、将棋速報で、「古今詰将棋書総目録」が発刊!
「平成20年10月1日付けで、全日本詰将棋連盟編纂による「古今詰将棋書総目録」が発行されました。編集者は同連盟詰棋書保存委員会で、その中心的役割を担ったのは磯田征一氏です。 江戸時代から直近に至るまで、約3千冊の詰棋書のタイトル、編著者、発行者、発行日、作品数、作者名が記載されています。 我が呉将棋愛好会支部が発行した冊子も、去る5月に発行した「ハチワン台場」までの合計42冊が収録されました。それらに作品を寄稿した方は、編集者で
ある谷本誠一氏の他に、呉市を代表する詰将棋作家である末岡匡一氏、詰将棋パラダイス中学担当の中島清志氏、八王子市在住の宮浦忍氏、さいたま市在住の松
田晃一氏らで、その他谷本誠一将棋教室生徒だった岡本俊次君(当時広高校在籍)等も名前が記載されました。 ・・・」
古今詰将棋書総目録をいただいた
2008年10月30日、凡爺の詰めバカ日誌で、大道棋狂室8
「・・・ 磯田さんより「古今詰将棋書総目録」をご送付いただきました。膨大な資料と努力による汗の結晶の冊子です。有り難うございました。整理無精の小生の蔵書が、この中の何冊にあたるかの興味もあります。 ・・・」
古今詰将棋書総目録で探してみた
2008年10月28日、TETSU
この総目録は、市販の本だけではなく、近代将棋や将棋世界の付録から入手困難な私家版まで網羅しているのが特徴。詰工房作品集の「さんらん」はもちろん、ほとんど販売されてない原亜津夫さんの「暫定版」とか鳥本敦史さんの「あっちゃんの大道棋」、たくぼんさんの詰パラ協力詰五手詰傑作選など、ホントによく調べてると感心。本の形になっていないものも参考資料として掲載されている(第24回詰将棋全国大会の小冊子や日めくり詰め将棋カレンダー2008まで!)。そこで、探してみたら、私が作った私家版もちゃんと載っていた。
- おもちゃ箱 平成11年9月 CD-ROM作品集だが、頒布時に図面だけ紙で添付したので、それが書籍として掲載されたようだ。219題でうち必至1、フェアリー105。
- 大道棋インデックス 平成11年1月 4170題(図面のみ)。森田銀杏さんに書籍化していただいたものだが、手造りなのでたぶん数十部ぐらいしかないはず。平成12年7月の増補版(4248題)まで掲載されていたのにはびっくり。
古今詰将棋書総目録
2008年10月25日、たくぼんの解図日記で、古今詰将棋書総目録
「・・・ フェアリー書も含みというのがいいですね。ちなみに磯田氏より私にも問い合わせがありましたので、私家版「5手詰傑作選」←確かこんな書名だったと思う や「囲い図式ばか詰集」← 〃 も載っているかもしれない。発行数はわずか数十部ですので、こんな本(本と言えるかどうか不明だが)まで載っているとするととんでもないご苦労だったと思います。 ・・・」
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