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推理将棋第19回解答(2)

[2009年2月28日最終更新]
推理将棋第19回出題の 19-2の解答です。推理将棋は将棋についての会話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。

関連情報: 推理将棋第19回出題  推理将棋第19回解答(1)  (2)  (3)
  推理将棋(隣の将棋)  どんな将棋だったの? - 推理将棋入門


19-2 中級 渡辺秀行作     4段目の駒打     9手

「快勝だ!9手で詰ませたよ。4手目の玉をうまくとがめたよ。」
「それ以降は9筋の手はなかったみたいだね。」
「うん。4段目に駒を打つ手が6筋以外で2回あったよ。」

(条件)

  • 9手で詰んだ
  • 4段目に駒を打つ手が6筋以外で2回あった
  • 4手目の玉以降9筋の手はなかった

※「それ以降は9筋の手はなかった」は、それ以前にあったことを保証しておりません。


出題のことば(担当 タラパパ)
  4段目に打って力を発揮する駒は「アレ」ですが平凡ではありません


推理将棋19-2 解答   担当 タラパパ Suiri192

▲7六歩、▽3四歩、▲2二角成、▽4二玉
▲2一馬、▽2四歩、▲4四桂、▽2五歩、
2四角 まで9手で詰み

4段目に打つ駒。先手と後手が一度ずつ打つことも考えられますが、ずるい推理をすれば、9手で後手の4段目の打ち場所を限定するのは至難なこと。作意を推測する上ではパスできる筋だと思います。

さて、2回とも先手と考えると、打った後に動かす余裕のない9手では、角と桂とほぼ特定できます(他の駒がありえないと断言はできませんが)。そうなると普通は52玉に74角、64桂と打つ筋なのですが、条件の縛りが「6筋以外」。

さあ、どうしましょう?

渡辺 「後手が25歩まで伸ばす手順が面白いと思います。6筋以外という指定は74角から64桂の筋を防いだものです。」

■短手数の中で歩を2枚突くこと自体、心理的盲点になりそう。逆モーションの桂~角がありました。

はなさかしろう 「これは幻の6手中合手順のリバイバルなのですね!ところで「それ以降は9筋の手はなかった」を外すとどうなるのか悩みましたが見えず仕舞です。
解答者の方の御教示を楽しみにしております。」

■これにはリーグ戦ファンさんから答えていただきましょう。

リーグ戦ファン 「おなじみ6手すかし詰の形から、贅沢に2手かけて歩を突き、桂を取ることで、推理将棋の問題にしたてた、と。さすがです。「9筋の手」は後手99角成から香を打つ筋を禁じたわけですね。」

■具体的には、76歩、42銀、33角不成、52玉、42角不成、99角成、54銀、44香、53銀不成のような遊び手順の余詰封じ。実によく検討されています。

たくぼん 「紛れが多く難解でした。上級と変えたほうがよかったでしょう。」

■たくぼんさんの作品のほうが、明らかに難しいと思いますが(笑)

○術師 「出題時の「あの駒が役立つ」旨のコメントもあり、19-1より考えやすかったように思います。」

■ほらね(笑)

○術師 「先手は駒取り2回に駒打ち2回必要ですので、後手の形をどのように整えるかが焦点でした。1つ、9筋云々の条件については必要性が私には分かりませんでした。何かの余詰防止に働いているのでしょうか。」

■9筋条件の必要性のほうが、作意よりも難しかったかも。

S.Kimura 「角と桂を打つと予想しましたが、詰みが見つかりませんでした。」

■予想はピタリ。角~桂でなく、桂~角が工夫でした。

高坂 研 「4段目の駒打ち2回のうち1回は後手かも…と一瞬思ったが、そこまで深読みすることもなかった。44桂は64桂にした方が詰上がりがモデルメイトになるのでいいのでは? 条件はやや不自然ですね。普通、「それ以降はなかった」というのは、「それ以前にはあった」を含意しますよね。論理的には正しいかも知れませんが、余りいい条件だとは思えません。」

■利きの重複しない詰上がりをモデルメイトと呼ぶのですか?知りませんでした。なお、出題時には気づきませんでしたが、高坂さんからは、まささんに類似作があることをご指摘いただきました(条件は異なります)。「それ以降はなかった」に関してはおっしゃる通りなのでコメントを付けましたが....。2条件に拘らず、条件を分けたほうが言葉としてスッキリしましたね。

竹野龍騎 「条件が覚え難く、いかにも余詰消しのようで、解図欲が湧きませんでした。後手の駒打ちを考えさせる意図がなければ、駒打ち2回は両方「先手」という条件を入れたほうが良いと思います。」

■ふむふむ。

ミニベロ 「推理将棋的には桂は64だが、それだと別問題が生じる。作者はよく読んでいますね。」

■作者の読みの深さには、いつも関心させられます。

まさ 「推理将棋ならではの巧みな角桂のコンビネーション。 」

■次作もそうなのですが、飛び道具に合効かずの収束、推理将棋ならではですね。

はてるま 「とどめは桂かと思っていましたが、まさか角とはね・・・。意表をつく詰め上がりでした。24歩~25歩がとぼけた味わいで好きです。 寝ながら考えているうちに解けました。」

■24歩~25歩、いい味を出しています。


正解:10名

  高坂研さん  たくぼんさん  竹野龍騎さん  はてるまさん
  はなさかしろうさん  まささん  ○術師さん  ミニベロさん
  リーグ戦ファンさん  渡辺さん

(当選者は全題の解答発表後に発表)

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コメント

なるほど、「4筋以外で」だと余詰ですね。さすが。

投稿: リーグ戦ファン | 2009.02.28 08:10

ミニベロさんの御指摘の通り、指定を44桂→64桂するには「4、7筋以外で」とする必要がありますが、
7筋というのが露骨なので言いたくなかったのでした。
個人的にはモデルメイトにするには、21馬を省きたいところです(9手では無理ですが)。

皆さんご指摘の通り、9筋の条件は後手香打ちを防ぐものですが、4手目の玉とくっつけて1つの条件に
したのは、強引に条件を減らそうとする悪い癖ですね。高坂さんご指摘の通り、
無用な含意を想像させる結果になりました(注釈で助けて頂いたのですが)。

後でコミュニティ内で、まささんの類似先行作を知って驚きました。
もう一問、ここに投稿した作品があったのですが、手順は全然異なりますが、
それもまささんが昔に同じアイディアの作品を作られていることを後で知りました。


投稿: 渡辺 | 2009.02.28 10:13

> 利きの重複しない詰上がりをモデルメイトと呼ぶのですか?
これも「単騎詰」と同じく、推理将棋における「モデルメイト」を定義するんでしょうね。正確には、
a. 詰方の駒の利きが重複しない
b. 詰みに必要なピンを除き、玉の逃げ道を塞ぐ玉方の駒への利きがない
c. 詰方の駒(PawnとKingを除く -- 将棋なら歩と玉を除く、とするのが妥当でしょうか)がすべて詰みに関係していること
ですが、どう定義するのか難しいところ。
最後の条件が厳しいので「単騎詰」と同じく「詰めに関しない駒を除く」とすると21馬が除かれるので、
本作はそのままでモデルメイトになります。また、本作で44桂→64桂とするのは、
21馬が43歩と31銀に利いているのでモデルメイトとは言い難いです。

推理将棋上の「モデルメイト」を定義するとすれば下記くらいが妥当でしょうか?
a. 玉の逃げ道に関して、詰方の駒の利きが重複しない
b. 詰みに必要なピンを除き、玉の逃げ道を塞ぐ玉方の駒への利きがない

a.に関しては、元のままだと49金と69金の利きが重複するので該当しませんから、制限を緩める必要があるのですが、
「詰めに関しない駒を除く」とすると本作がそのままでモデルメイトになるので緩めすぎ、ということで、
「玉の逃げ道に関して」というのが妥当なところでしょうか。

投稿: 渡辺 | 2009.03.16 17:09

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