推理将棋第19回解答(3)
[2009年3月2日最終更新]
推理将棋第19回出題の19-3の解答、第19回出題の当選者(はなさかしろうさん)を発表します。推理将棋は将棋についての会話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。
関連情報: 推理将棋第19回出題 推理将棋第19回解答(1) (2) (3)
推理将棋(隣の将棋) どんな将棋だったの? - 推理将棋入門
19-3 上級 たくぼん作 オーメンIII? 10手
「たくぼんさんの初手歩突きで始まった将棋どうなったの?」
「不成の手は2回で、10手で負けたんだって・・・相変わらず弱いなあ」
「途中で66飛に『オーメン!』って叫んでだけど・・・」
「でも6手目じゃなかったんで関係なかったって笑ってたよ」(条件)
- 10手で詰んだ
- 初手は歩
- 不成が2回
- 66飛という手があった
出題のことば(担当 タラパパ)
6手目に66飛は不可能ですが、作意も666と無関係ではないかも?
推理将棋19-3 解答 担当 タラパパ
▲4六歩、▽3四歩、▲6八飛、▽7七角不成、
▲4八玉、▽6八角成、▲1一角不成、▽6六飛、
▲3八香、▽4六飛 まで10手で詰み
何を作ってもオーメンになってしまうという、たくぼんさんの好局。出題の言葉は作者のデビュー作「オーメン」と同じく、本作にも6段目の手が3回あることから、ヒントになるかと思ってつけたのですが、あまりヒントにはならなかったようです。
初手46歩が、あとの66飛と連携した歩突き。66飛はふつう縦に動きそうなものですが、初手の歩をかすめて46飛と横っ飛びに動きます。
先手の協力も涙ぐましい努力と言えそうです。飛車を渡して次に香を取り、38香と穴塞ぎまでやってくれる。
ドラマに溢れた傑作だと思います。
作者 「某作品の余詰順を作品に昇華したもの。創ったというより見つけた?」
■誰の余詰順なのでしょうね。
ミニベロ 「本作は担当先生作の驚異の余詰順としてたくぼんさんが発見された順。だのに今回新たに条件を付けられ出題されたら、丸2日分かりませんでした。手順・条件とも一級品です。」
■実は私の作品でした(汗)。余詰順にこんな好手順が眠っているのですから、余詰作も無駄にはならなかった?
渡辺 「すいません。66飛でタラパパさんの問題を想像してしまったので瞬殺でした。本来は難問と思います。生2回でこちらの順に限定できたのが良かったですね。隣で限定するには、「馬は斜めに進まなかった。生あり」で格好悪くなりますね。」
■私の作品は「10手で詰み。96飛と打った」という1条件作品。使えない場所の飛車なら大丈夫だろうという読みをあざ笑うように、3通りもの余詰がありました。しかもどれも素晴らしい手順ときてる。そのうちの一つ、たくぼんさんの解答手順を作品化してもらいました。
はなさかしろう 「脱帽。いやー参りました。探索論理が立てにくいしホラーが苦手なのでタイトルがヒントにならないし(?)あっさり簡潔な条件付け、なのに単なる手順限定ではなく、手を携えて余詰を消して来ます。
1) 66飛は後手の着手らしいと推論
2) 66飛は先手の飛を取って打ったと推論
3) 66飛までの手順が不成条件に阻まれ、6手目に飛を取ったと推論
4) 28で飛を取る手順が不成条件に阻まれる
5) 56飛までの手順が初手歩条件に阻まれる
6) 新春-3「竜馬がゆく」を思い出して励まされる...!
という、転びまくりの道すじでした。」
■苦慮の跡を克明に書いてくださいました。そういえば「竜馬がゆく」も玉方の駒打ちでしたっけ。
たくぼん 「6筋の手が3回と言うのはたまたまです」
■6段目の着手3回を言ったつもりなのですが、6筋まで3回でしたか。
リーグ戦ファン 「初手歩条件がなければなぁ・・・の筋を先に発見してしまったせいで、通常なら[初手歩条件がある]ことで最初に消せるはずの33角不成、同飛、の筋にはまりこんで、とんでもない時間がかかりました。不成条件・初手歩ともに、作意解の限定目的のようでいて、背後に5通り以上ある余詰めを全部消して、検討の深さがわかります。ジャマ香打ち手筋の活かし方も巧みすぎ。脱帽の一言です。」
■ははぁ~ん。初手58飛を先に見つけましたね。自作のほうの作意でした。
○術師 「”初手歩”を除く条件でなら見つけた手順はありますが、そこから進展が全くありません。66飛も「先手の飛車を取って後手が打つ」から考えていますが、「先手の飛車が移動する」「後手の飛車が移動する」「後手の飛車を取って先手が打つ」という選択もあり、訳がわからなくなっています。解答を鑑賞するのを楽しみにしています。」
■○術師さんも同じ筋に入りましたね。自作に違う筋を見つけたたくぼんさん、きっと筋悪なんでしょうねぇ?(笑)
S.Kimura 「初手66歩、後手が66角と取って、その角が動いた後に、先手が66飛とする。オーメンIIIは66に駒が3回来ることを暗示すると予想しましたが、詰みが分かりませんでした。何度やっても67から玉が逃げられてしまいます。」
■私の出題コメントが仇になってしまった? だとしたら、申し訳なかったみたい。
高坂 研 「相当考えたんだけどなあ。どうしても66飛と後の詰上がりを得る手順とが結びつかない。参りました!」
■66飛が紛れの多い微妙な場所でした。わずか10手とはいえ、かなりの難問。
まさ 「66飛は先手の手か後手の手か?また詰み形は何か?不成はどちらが何回やったのか?など、色々紛れがあり考えさせられました。詰み形も新鮮で好作と思います。」
■まささんに「新鮮」と言わせる詰み形、近頃はなかなかありません。
はてるま 「「先手の不成」で条件を満たすことで、ようやく詰め上がりが見えました。初手46歩は思いつかない。11角→38香も素晴らしい。玉方の応手に見ごたえのある傑作と思いました。 」
■初手が最後に効いてくる組み立てで、雲をつかむことになりました。「先手の不成」この発想ができるかどうかが鍵でした。
正解:7名
たくぼんさん はてるまさん はなさかしろうさん まささん
ミニベロさん リーグ戦ファンさん 渡辺さん
推理将棋第19回出題全解答者: 11名
S.Kimuraさん 高坂研さん たくぼんさん 竹野龍騎さん
はてるまさん はなさかしろうさん まささん ○術師さん
ミニベロさん リーグ戦ファンさん 渡辺さん
当選: はなさかしろうさん
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