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推理将棋第21回解答(2)

[2009年4月28日最終更新]
推理将棋第21回出題の 21-2の解答です。推理将棋は将棋についての会話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。

関連情報: 推理将棋第21回出題  推理将棋第21回解答(1)  (2)  (3)
  推理将棋(隣の将棋)  どんな将棋だったの? - 推理将棋入門


21-2 中級 はてるまさん作   左右対称        13手

「さっき見た将棋だけど、初手から「76歩、34歩、36歩、74歩」という出だしでね」
「へえー、対称形の立ち上がりだね」
「さらに詰め上がりが左右対称だったんだ」
「ええっ、いったいどんな将棋だったの?」
「13手で詰み。9手目に駒を打ってたよ」

(条件)

  • 13手で詰んだ
  • 初手から「76歩、34歩、36歩、74歩」という出だし
  • 詰め上がりが左右対称形(5筋の線対称)
  • 9手目は駒を打つ手だった

※ 完全に左右対称にしてください(先手28飛車が残れば、88の駒も先手の飛車)


出題のことば(担当 タラパパ)
  後手玉は居玉のままで詰みます。かなりの大ヒントのつもり


推理将棋21-2 解答   担当 タラパパ Suiri212

7六歩、▽3四歩、▲3六歩、▽7四歩
▲5八飛、▽4四角、▲同角、▽
3二金
4一角、▽5二飛、▲5三角成、▽7二金、
▲5二角成 まで13手で詰み

ミニベロ 「推理将棋初期に創られたはてるまさんの名作!私が担当のときは、難問過ぎて使い切れませんでした。今見ても、ヨーロッパの庭園を見るような美しい最終図ですね。中央が噴水のように丸く空いていて感動的です。「9手目は駒を打つ手」が、実力者ならではの一石二鳥の絶妙の限定条件。」

推理将棋の草分けのお一人の作者、寡作家ですがそれだけに質も高く、今月(4月号)解答発表の詰パラの20手作品など発表作は好局揃い。本作は約2年前に作られたもの。当時は今と違って手順限定に拘らない時代でしたので、ヒントが少ない「詰上がり左右対称形」だけの条件でした。

相当考えても14手までしか辿りつけず、正解発表を見てしまった記憶があり、私にとってもたいへん懐かしい作品でした。奇抜なアイデアの秀局だと思います。

どうやって作意に辿り着くのか、解き方の見本となる評がありましたので、そちらから紹介します。

渡辺 「3問中最も易しく(あくまでも今回の3問中で、ですが...)論理的に解ける好作。残り9手で先手飛の活用は辛いので、お互い飛は真中。また51飛、52玉もつらいので32金、72金も決定、残りの非対称の角の処理は先手の攻め駒とするのが有力で44で角に取らせるのが自然。となれば詰み形は決定したも同然ですので9手目に角が打てるように逆算します。」

■「お互い飛は真中」が決め打てず苦労したのを思い出します。ダメな筋を早く捨てる、これが実は難しい。

○術師 「最初はお互いの角でお互いの飛車を取り合うことを考えましたが、先手の飛車打ちを限定打にすることが難しそうなので方向転換。58飛の遊び手が入るだろうと決め打ち予測をしたら流れるように解けました。9手目駒打ち条件で後手手順限定できたのが綺麗です。」

■9手目駒打ち条件だけで、ビシっと決まりますものね。

リーグ戦ファン 「左右対称の詰め上がり、53打ち込みまで、54飛まで、51飛打ちまで等、14手や15手であればいくらでも考えられるところ。この筋が13手唯一なのだとしたら、なんとも奇跡的だというのが印象でした。金を32と72に開く筋は手順の限定が難しいので考えにくいところなのですが、なるほどな解決。」

■今のところ、13手対称形で発見されている唯一の詰上がり。他にはないと思うのですが。

鈴木康夫 「居玉で詰むというヒントが無ければ解けませんでした。」

■こちらの問題に関しては、ヒントが効を奏したようです(^^)

S.Kimura 「後手は居玉のままというヒントから、52に何かが動いて詰むのでしょうが・・・」

■そこまで読めても簡単ではありませんでした。

はなさかしろう 「ひと目詰め上がりの玉位置を54と推理するという筋悪ぶり。次に52玉―54飛の合駒なしを本線に探したのですがこれも手が足りず駄目。そこで...なんと、金の撥ね上げでしたか。大ヒントのお蔭でなんとか解けました。ごつい詰め上がりが面白く、9手目駒打だけでぴったり限定がかかる手順が綺麗でした。」

■「9手目駒打」は上手い条件設定でしたねぇ。

高坂研 「対称性を崩す6手目が想定外。(まささんの51角―54飛の詰上がりが頭を離れなかったのも敗因の一つ)これまた完敗です。」

■52玉―51角―54飛、強烈な紛れでした。

竹野龍騎 「対称といえば、はてるま氏の十八番ですね。むか~しmixiで解いたような気がするのですが……今回また悩みました。」

■当時の正解者一番乗りが竹野さんでしたよね。


正解:10名

  鈴木康夫さん  竹野龍騎さん  躑躅さん  はてるまさん
  はなさかしろうさん  まささん  ○術師さん  ミニベロさん
  リーグ戦ファンさん  渡辺さん

(当選者は全題の解答発表後に発表)

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コメント

序の4手が指定されているのが大きく、もし「詰上がり左右対称形の13手詰め」だけだと本題とは異なり、とても論理的には解けないですから
途方に暮れていたと思います。昔に「詰上がり左右対称形の13手詰め」だけで出題されたとありますが、当時は下記の解答はなかったのでしょうか?
56歩、34歩、58飛、55角、同歩、52飛、54歩、
74歩、53歩成、32金、28角、72金、52と

投稿: 渡辺 | 2009.04.28 03:10

この13手の指摘はなかったと記憶しています。
言われてみれば、一番ストレートな左右対称かも。
これは、はてるまさんもびっくりの順ですね。
条件付けをして、是非作品として残してください。

投稿: ミニベロ | 2009.04.28 09:23

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