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推理将棋第23回解答(2)

[2009年6月30日最終更新]
推理将棋第23回出題の 23-2の解答です。推理将棋は将棋についての会話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。

関連情報: 推理将棋第23回出題  推理将棋第23回解答(1)  (2)  (3)
  推理将棋(隣の将棋)  どんな将棋だったの? - 推理将棋入門


中上級 渡辺秀行さん作   弟子の見た将棋

A君「さっき変な将棋見たよ」
B君「うん、僕も。歩と角の着手しかなくて退屈だったから9手で見るのをやめたけど」
A君「僕もだよ。22からも、33からも駒を成る手があったな」
B君「あれ、僕が見たのもそうだよ。後手が3筋の着手を連続じゃないけど2回していたな」
A君「僕は最後に55の着手を見たけど。ひょっとして、同じ将棋を見ていたのだろうか?」
B君「さて、どうなんだろう? 師匠に聞いてみよう」

弟子のA君とB君の疑問に答えてあげて下さい。

作者 「皆様詰将棋のお得意な方ばかりなので、詰む問題の方が慣れているかも知れませんが、たまには詰まない推理将棋も一興かと思います。ただ「詰み」には
 ・適度に抽象的な条件である
 ・厳密にルール付け可能
 ・終局図として締まりがある
という推理将棋にとっては一石三鳥の利点がありますので、これからも推理将棋の主流は「詰み」でしょうけど...。」


中上級で求める手順は、詰みではありません。そうした問題は過去にも出題しましたが、これぞ作家の自由発想を発揮できる舞台で、テーマ設定にはとりわけ独創性が求められます。スイリストには一目も二目も置かれている作者、この分野でも第一人者です。
この楽しいパズル、順次解明していきましょう。

23-2 中級 渡辺秀行さん作    弟子の見た将棋(A君)  9手

前記、A君の見た将棋

(条件)

  • 歩と角の着手ばかりの9手(詰みかどうかは不問)
  • 22からも、33からも、駒成があった
  • 9手目は55への着手だった

出題のことば(担当 タラパパ)
  仕上げはなぜ55でなければいけないのでしょう?


推理将棋23-2 解答  担当 タラパパ Suiri232

▲7六歩、▽3四歩、▲2二角不成、▽5四歩、
5五角成、▽同歩、▲3三角、▽4二角

5五角成まで9手

大きなポイントは「33からの駒成」。これを歩と仮定してみる。例えば37歩がてけてけ進んで行くと、もう一つの「22からの駒成」が77角成の王手しかあり得ないので失敗。9手という短い手数で32歩成を作るには、他条件を加味すると手がかかり過ぎるのです。33からの駒成は角しかない。

それをもしも先手が指したなら、33に角を運んだ(又は打った)瞬間に王手ですから、42角又は42歩と応じなければならない。この縛りがなかなか厄介です。

まず駒成2回がどちらも後手と想定してみましょう。すると可能性は、34歩~88角成~33角(打)~77角成のみ。8手問題ならこれで解決するのですが、困ったことに77角成は王手。66歩を取らせることも、68歩と打つ一歩を手に入れることもできないとなると、先手に77角成の王手を防ぐ術がありません。

こうして少なくともどちらかは先手と決まるのですが、さてどう手順を構築しましょう?

まず中級手順。こちらは駒成2回とも先手のパターンでした。

まさ 「こちらは素直な手順。」

■と思いましたが、人によってはこちらが難しくて上級が瞬殺とか。推理将棋の難易度独特のものなんですね。

ミニベロ 「詰みではなくても好作は出来る、という見本。 23-3との対比が見事! 」

■この対比があって尚更光る。まさにそうした手順でした。

橘圭伍 「最終手55が大ヒントですね。合駒で打てば先手も33に打てるのがポイント」

■なぜ55でないといけないのか? 手順を実現するには後手に角を渡すのですが、55を指定しないと44で取らせて余詰む上に、遊び手ができてしまう。23-1のような”遊び手”をこちらに使うと、手順の美を損なってしまうんですね。

作者 「22と33からの駒成を両方先手の角とすると、76歩、34歩、22角生、?、?角 成、?、33角、?、55角成までとなりますが、33角の王手を受けるには、角と歩の着手だけでは42角と打つ合駒しかなく、したがって6手目は同歩と角 を入手するしかありません。また、44が塞がっていると最後に55角成が出来ないので、後手は54歩から55同歩で角を入手することになります。」

■実に判り易い解説でした。

躑躅 「42歩合というのはちらっと考えたんですが、角をあげて42角合とするのに思い至らなかったため、非常に苦戦しました。」

■苦戦のあとに感動が(^^)

リーグ戦ファン 「成るのが先手後手一回ずつでないと不可能となぜか思い込んでいたため、A君には少し悩まされました。55へ2回成れるようにするための後手のサポート。これも後手のムダ手処理条件が、これしかない!さすがです。」

■なるほど、こちらに苦労した方は、直感を外されてしまって悩んだのでしたか。

はなさかしろう 「歩合は無理と思いきや角合がありました。5手目44角成の余詰を最終手条件で消すのが絶妙です。」

■55の着手。ヒントを与えすぎるように見えて、実は適度な的を得たヒントでした。

鈴木康夫 「最終手が55と言うことで54歩から合駒を55で入手すると考えて解答にたどり着きました。」

■55の最終手は、角成しか考えられませんものね。

宮谷保可楽 「こちらはあっさり解けてしまった。42角を作るために、角を渡してフェニックス(だったっけ?)。」

■渡しても減らない角ですね(^^)

S.Kimura 「55で後手に角を返す(?)ところが面白いと思いました。」

■しかも、これだけ手を限定するヒントがあって、そこそこ考えさせてくれる。

高坂研 「普通に考えて成は先手だろう、すると33角が王手なので…と考えたら割とすぐ解けました。」

■こう考えた方は、比較的楽に見える手順かと。

はてるま 「最後55角成の条件で、先手の角の取らせ方も限定できるんですね。上手いです。」

■楽しめる問題でしょ?


正解:12名

  S.Kimuraさん  高坂研さん  鈴木康夫さん  橘圭伍さん
  躑躅さん  はてるまさん  はなさかしろうさん  まささん
  ミニベロさん  宮谷保可楽さん  リーグ戦ファンさん  渡辺さん

(当選者は全題の解答発表後に発表)

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