推理将棋第24回解答(1)
[2009年7月25日最終更新]
推理将棋第24回出題の
24-1の解答です。推理将棋は将棋についての会話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。
関連情報: 推理将棋第24回出題 推理将棋第24回解答(1) (2) (3)
推理将棋(隣の将棋) どんな将棋だったの? - 推理将棋入門
24-1 初級 まささん作 成り駒は作ったけれど 9手
「さっきの将棋はどうなった?確か6手目をどう指すか長考していたね。」
「あの局面では僕は成り駒を作っていて優勢だと思ったんだけどな。」
「というと、負けちゃったのかい?」
「僕が玉を寄った手が悪手で、9手で詰まされちゃったよ。」(条件)
- 9手で詰んだ
- 5手目を指し終えた時点で後手の成駒が盤上にあった
- 後手は玉を寄った
出題のことば(担当 タラパパ)
5手目の着手が推理できればほぼ解決。攻防の一手を考えてください。
推理将棋第24回解説 担当 タラパパ
今月の出題では中上級の難易度を見誤った結果、中上級で無解続出で大失敗でした。
予想以上に難問だったらしく、もっと強力なヒントを出すべきだったと後悔しきり。
そこで次回以降、この欄のメッセージ機能を活用することを思いつきました。
出題時のヒントに加えて、次回は15日頃に追加ヒントを出してみようと思います。
そういえば今回、出題者から解答なしという珍記録を樹立(汗)
推理将棋24-1 解答
▲6六歩、▽3四歩、▲6五歩、▽7七角成、
▲6八飛、▽6二玉、▲6四歩、▽7二玉、
▲6三歩成 まで9手で詰み
後手が4手目に成駒を作れる駒は角だけですから、77か88に成った角を先手は取らなかったことになります。88であれば、先手は77歩と突いて角を取らせたことになり、飛角の大駒はおろか桂馬さえ活用できませんから、後手玉に迫るなど無理な話。それならばと、96歩から97角を考えても、77角成が王手では回避の一手が無駄遣いに終わって失敗します。
77角成の王手に対して受け一辺倒の手では、到底のこと後手陣を脅かすことができないのです。
唯一無二の攻防手段は、もうお判りですね。77角成に68飛と回り、この飛車を足がかりに後手玉を詰ませる手順でした。
詰み形で考えられるのは2通り。62玉~72玉か、62玉~51金左。条件「後手は玉を寄った」から作意順に限定されます。
作者 「角を使わない事に想到すれば容易に解けますので、初級問題として客寄せに使えると思います。」
■実は原作意は8手目が51金左でした。今回、より解き易くと72玉を作意にしたのですが・・・。
鈴木康夫 「66歩、34歩、65歩、77角成、68飛、62玉、64歩、51金左、63歩成まで9手で先手の勝ち、では解答にならないですよね。4手目が成りである必要から2手目34歩、4手目77(88)角成は必然。玉が寄ったのだから後手の残りの2手は金の移動と後手玉の移動。よって後手玉の位置は必然的に41か61。王手を受ける手を除いた4手でその二ヵ所に利かせる事の出来る駒は馬と桂しかないのだけれど単騎では詰みが無い。よって不可能、が私の結論ですが、どこが間違っているのか楽しみです。」
■ほとんど正解なのに、見えないときには簡単な手が見えない。「玉が寄った」で、一度だけ動いたと先入観にはまる。作意変更がアダになってしまったのか?
ミニベロ 「Norman氏の名作とは又違った味わい。」
■Norman氏の名作とは、mixiで出題された10手問題。解答強豪を軒並み苦しめながら、作意にたどり着けば「こんなに簡単なの?」という名作。
本局はそれを更にあっさりまとめた作品でした。
渡辺 「後手34歩から77角成は必然。5手目を指した時点で77馬は取れず、しかも77馬が王手ではいけません。とすれば68飛から63歩成までの詰みの筋しかなく、66歩で角道を邪魔しないためには68飛は5手目に決定。8手目が51金左もあるため1条件にならなかったのは作者としては口惜しいところではないでしょうか?」
■51金左、ハタで見ても悔しいところ。
はなさかしろう 「5+2手の詰みはいろいろあるんですね。シンプルなベースにユニークな77角成。鮮やかでした。」
■言ってみれば、26歩以下7手基本形のアレンジですが、成駒を残す着眼がアイデア。
竹野龍騎 「2、4、5手目がすぐに分かってすっきり。相変わらず条件付けが巧い。」
■5手目が分かれば解けたも同然。こういう流れが初級の理想なのでしょう。
はらたっと 「4手目77角成がみえるだけにタラパパさんヒントの「5手目が攻防の手」で68は金や銀ではなく飛車だと気づけばすぐ見えました。タラパパさんさまさまです。残りはまだです。回答履歴コーナーができたのでとりあえず締め切り前に一度投稿してみました。(笑)」
■「5手目が攻防の手」は、ヒントが大きすぎたかも。
隅の老人B 「猛暑、額に汗で考える。解けたのは、たったの1題。宜しくお願いします。解ければ、「なあ-んだ」、解けないときは、「こん畜生!」口惜しい時の方が多いです。」
■ほとんどの方が1問正解でした。ヒントの失敗を反省せねば(><)
魚熊 「これだけは初見で解けました。あと2問は投了です。」
■今思えば、初級と中上級のギャップが大きすぎましたか。
宮谷保可楽 「68飛を軸に、あの7手詰をアレンジしたような感。笑いました。というわけで、解けたのはこれだけでした。これでもかなり疲れました。」
■笑える要素のある推理将棋って最高ですね。
S.Kimura 「1手目と3手目で角を働かせることを考えたので、はまりました。7手詰めの応用ですが、条件が上手いとしか言いようがありません。」
■先手の角を使うのは推理将棋の基本ですが、本局には当てはまりません。
○術師 「玉寄りは金が動いてその空きマスに玉が動くのを最初に考えましたが、そこから考えていても中々考えが進まないのでやめました。後手の成駒を直後に先手が取らないで、かつ必然性のある手順となると、△77角成~▲68飛になりますね。そこから先はスムーズに解けました。この手順で玉寄りってなんだろう・・・と思ったら、金寄りの防止なんですね」
■「玉が寄った」ではなく「金が寄った」なら、もっと易しかったのか?
はてるま 「「攻防の5手目」がいいヒントでした。最後は「金を寄った」でも成り立ちそうですね。」
■原作意はそれでしたが、どちらが優るとも言い難いところ。
正解:11名
魚熊さん S.Kimuraさん 隅の老人Bさん 竹野龍騎さん
はてるまさん はなさかしろうさん はらたっとさん ○術師さん
ミニベロさん 宮谷保可楽さん 渡辺さん
(当選者は全題の解答発表後に発表)
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