推理将棋第25回解答(1)
[2009年8月29日最終更新] 竹野さん短評への解説者コメント訂正
推理将棋第25回出題の 25-1の解答です。推理将棋は将棋についての会話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。
関連情報: 推理将棋第25回出題 推理将棋第25回解答(1) (2) (3)
推理将棋(隣の将棋) どんな将棋だったの? - 推理将棋入門
25-1 初級 ミニベロさん作 端に打った駒(看護) 10手
(条件)
- 10手で詰んだ
- 後手は「6手目に不成で取った駒」を端に打った
- 終局時先手に持ち駒あり
出題のことば(担当 タラパパ)
先手は持駒を自陣で取ったようです。後手は何枚の駒を取る必要がある?
追加ヒント:
8段目に駒を打ちました。
推理将棋第25回解説 担当 タラパパ
推理将棋も10手あると、かなりの紛れが出てきます。その分、余詰リスクも増え、今月の出題は中・上級2問が余詰で途中修正になりました。
まことに申し訳ありませんでした。
雑誌と違って、そこで出題訂正ができるのが「おもちゃ箱」の利点ですが(^^)
さて、ミニベロさんには、いくつかのシリーズ出題があり、伊藤三兄弟もその一つ。
キーワードを統一した条件を揃えて、コミカルタッチを演出します。
ただ、担当者・作者が予想したよりも相当難しかったのが大誤算で、解答者減に。
推理将棋25-1 解答
▲7六歩、▽3四歩、▲7七桂、▽同角不成、
▲6八飛、▽同角不成、▲同銀、▽1八飛、
▲4六歩、▽4七桂 まで10手で詰み
先手が自陣で持ち駒を得たとは考えづらく、ヒントがなければ相当な難問だったと思います。
端に駒を打つのですから、先手の駒を取った後手の駒(たとえば角)と、端に打った駒の2枚を連携して詰ませるような順を想定しがち。 しかし、こうした順ではどうしても「終局時先手に持ち駒あり」の条件を満たすことができません。なかなか発想しにくいのですが、先手はなんと、自陣で駒を取ったのです。ではいつ何処で?
6手目に端に打った駒を先手が取る筋書きがまずないとすれば、後手が取ったのは動いた後手の角。 端に駒を打って単騎詰ということもありませんから、後手の8手目、10手目はどちらも駒を打つ手でなければ無理。従って2枚の駒を取らねばなりません。
渡辺 「最後の3手、68銀の存在だけで限定されているのが巧い。これはヒントがなければ33角成や44角で後手の飛を活躍させる順ばかりを考えてはまっているところでした。」
■18飛、47桂の詰み形には、68同銀と取るしかないというのがいいですね。
はらたっと 「第一感が「先手駒取りがなければ96桂から88角成」だったので角となにか(香、桂、銀)をとって78のあたりで詰ませる手順ばかり追いかけてました。トホホ。8段目という追加ヒントで、飛車を端に打って居玉に桂か!とひらめきました。タラパパさんGood Jobでした。」
■今回、初めて追加ヒントを設けてみましたが、Good Jobと言っていただけると嬉しくなります。
リーグ戦ファン 「後手角が2枚駒を取り、角は取られるが、持駒2枚で詰ませる、というのが第一感で、その場合は取る駒が歩では役に立たないので「桂角」・「角銀」・「角香」等を考えて捨て、となれば、後手角と6手目に取る駒との協力で詰ますしかない。両王手まで、の妄想にはまり、身動きがとれなくなり一週間以上。そうかぁ、「桂飛」で吊るし桂まで、ですか。完全にやられました。」
■第一感は正しかったのですから、その時に「飛・桂」も視野に入っていたら早かったのでしょうね。なるほど、両王手を考えられていましたか。
たくぼん 「両王手の筋ばかり考えていました。解けると余りにきれいな順で感激です。」
■たくぼんさんも両王手でしたか。すると「終局時先手に持ち駒あり」に苦労された?
竹野龍騎 「桂打は47と67と両方あるからなあと、深く考えずに除外してしまい苦戦。」
■納得の思考回路。たしかにこの条件をさっと見ると、47、67が限定しそうにありませんものね。
奥野眞 「最初は、68玉~78玉と端に近づいて行く手順を考えましたが、「終局時先手に持ち駒あり」の条件が厳しくてダメとわかり、その後、居玉のまま、飛車・桂で詰む手順に気づきました。」
■初解答ありがとうございます。ポイントは、「終局時先手に持ち駒あり」をどうクリアするかでした。
S.Kimura 「冒頭のヒントから桂馬と飛車を取る順に気付き、1八飛が発見できました。」
■ヒントが少しでも役に立つと嬉しいものです(^^)
○術師 「先手が後手に取らせる駒は飛角だと決め打ちしてしまったので、中々別の発想に移れませんでした。試しに桂を取らせてみたら、夢の?桂つるしまで一直線でした。無駄手がない良い感じの手順をうまく限定していると思います。」
■決めうちがハマると一発なのですが、外れた時の苦労はたいへん(^^;
けんちゃん 「46歩はまさにココセ。68での駒交換の後、たった3手で詰むとはねえ…。」
■推理将棋はココセの集合体ですから、ココセ度が高いほど面白い?(笑)
はてるま 「攻防攻駒に残しておきたい角を取らせるのは、手がかりがなくなりそうに見えるのでちょっとした盲点になりました。飛桂のコンビネーションでぴったり詰むのが爽快です。」
■角を取らせる意外性。盲点を突くとはこういうことでしょう。
魚熊 「とどめの駒に思い至るまでが大変でした。」
■逆に言えば、桂がとどめだと思い至りさえすれば、一瞬ということでしょうか。
正解:11名
魚熊さん S.Kimuraさん 奥野眞さん けんちゃんさん
たくぼんさん 竹野龍騎さん はてるまさん はらたっとさん
○術師さん リーグ戦ファンさん 渡辺さん
(当選者は全題の解答発表後に発表)
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コメント
竹野龍騎> 桂打は47と67と両方あるからなあと、深く考えずに除外してしまい苦戦。
実は私もそうでした。なので68銀による限定が巧いと思った次第です。
タラパパ> 言ってみれば、26歩以下7手基本形のアレンジですが、成駒を残す着眼がアイデア。
本題は7手のアレンジでもなく、成駒も残りませんが、他の問題の解説とまざってしまってます?
> 逆に言えば、桂がとどめだと思い至りさえすれば、一瞬ということでしょうか。
確かに「とどめは桂」というヒントがあれば随分楽だったかもしれません。両王手を考えずに済みますし、桂を取る手順は限られますから。
投稿: 渡辺 | 2009.08.28 13:28
知る人ぞ知る本作は、条件は違いますが竹野龍騎氏の作品と飛車の打ち場所以外は全く同じ手順です。失礼しました。
投稿: ミニベロ | 2009.08.28 21:46
> 条件は違いますが竹野龍騎氏の作品と飛車の打ち場所以外は全く同じ手順です。
あ、なるほど。メモを調べたらその手順が出てきました。解けた後も全然気付きませんでした。
投稿: 渡辺 | 2009.08.28 22:56
>渡辺さん
ぐわいたっ!竹野さんへのコメント、なぜこれが?!
「納得の思考回路。たしかにこの条件をさっと見ると、47、67が限定しそうにありませんものね。」
と書いたはず・・・??
送った原稿をチェックしてみましたが、そうなっている。
こりゃTETSUさんの間違いに違いない(^^;
>ミニベロさん
竹野さんに、ほぼ同一手順が?・・・・し、知らなんだ(汗)
投稿: タラパパ | 2009.08.29 00:54
すみません。竹野さんへのコメント、私のミスで誤っていました。訂正しました。
タラパパさん、ミニベロさん、渡辺さん、ほか読んでいただいたみなさんにはご迷惑をおかけしました。深くお詫びいたします。
投稿: TETSU | 2009.08.29 09:07
>竹野さんに、ほぼ同一手順が?・・・・し、知らなんだ(汗)
本作が採用されたときに、MIXI内ですぐにお断りしましたが・・・。
それより、
「26歩以下7手基本形のアレンジですが、成駒を残す着眼がアイデア」
このコメントが付く手順を推理してみるのも一興。
投稿: ミニベロ | 2009.08.29 11:05
ここでなくて他の問題に記すべきコメントなのですが、
ミニベロさん
>「26歩以下7手基本形のアレンジですが、成駒を残す着眼がアイデア」
>このコメントが付く手順を推理してみるのも一興。
今回の別問題からの類推で、
・9手で勝利
・4手目と最終手が駒成
としたら、、この筋に関しては手順前後がないものの、
他にいくつも余詰があるので、
どういう条件を加えたら成り立つだろうかと考えていた矢先でした。
投稿: リーグ戦ファン | 2009.08.30 01:14
•9手で詰んだ
•5手目を指し終えた時点で後手の成駒が盤上にあった
•後手は玉を寄った
この条件でいいようです。
過去作品にありました。
投稿: ミニベロ | 2009.08.30 12:53