推理将棋第28回解答(2)
[2009年11月28日最終更新]
推理将棋第28回出題の 28-2の解答です。推理将棋は将棋についての会話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。
関連情報: 推理将棋第28回出題 推理将棋第28回解答(1) (2) (3)
推理将棋(隣の将棋) どんな将棋だったの? - 推理将棋入門
28-2 中級 鈴木康夫さん作 一騎討ちその2 17手
「この間の将棋は僕も相手も1枚の駒しか使用しないで戦ったんだ」
「どっちが勝ったの」
「僕が17手で詰めたよ」
「相手の駒は玉しかないよね。どんな動きをしたの?」
「最初に居た51を含めて5つのマスしか存在しなかったよ」(条件)
- 17手で詰んだ
- 先手も後手も1枚の駒しか使用しなかった
- 後手玉の存在したマスは51を含めて5箇所
出題のことば(担当 タラパパ)
詰上がり玉位置の予想が大切になります(全問共通ですが)。
追加ヒント:
動いた駒は2七歩ではありません。
推理将棋28-2 解答 担当 タラパパ
▲7六歩、▽6二玉、▲7五歩、▽5一玉、
▲7四歩、▽6二玉、▲7三歩成、▽5一玉、
▲7四と、▽6二玉、▲7五と、▽7三玉、
▲7六と、▽6四玉、▲6六と、▽5四玉、
▲5五と まで17手
3局とも先手は歩(と金)一枚しか使えませんから、なにか飛び道具と組み合わせて詰めるしかなく、初手の候補手は16歩、26歩、77歩、97歩の4つだけ。27歩からの紛れもかなりなのですが、中級は88角を利用する手順でした。
では88角を利用して詰められる場所はどんな場所がありうるのか?12玉に11と迄という形も一見ありそうですが、最終一手前の玉の手が指せず、候補は3箇所しかありません。もっとも22と迄の順では、82飛まで取るとなるとカヤの外ですが。残る2つのうち、玉が5箇所の制約で行ける場所は54玉に55と迄の詰上がりただ一つ。角筋を使ってここで詰め上げる形、気付かないと大変だったかもしれませんが、解けるとちょいといい気分?
鈴木康夫 「一騎討ちシリーズで最初に作った作です。27歩以外で詰ませる筋はないかと考えたらうまく55とまでの手順が出来ました。27歩だとどうしても15手か19手になってしまい余詰が無いのは幸運でした。12玉23と、15玉25との紛れを読んでもらえば出題した甲斐があります。」
■飛車先の紛れにハマると大変かも。
ミニベロ 「最終と金位置が55は、拙作にもありましたが、条件のシンプルさで本作のほうがはるかに優れています。 」
■ミニベロさんのお墨付きが出ました。あの作品には悩まされた記憶がありますから上級問題でしょうが。
渡辺 「2筋ばかり考えてはまりました。1ヶ所または2手足りない。7筋開始に気付けるかどうかがカギ。」
■2筋は結構な紛れですが、渡辺さんがここにハマるとは!作者も嬉しい?
まさ 「ぴったりつかまるのが気持ちいい手順。」
■詰上がりとしては一番気持ちがいい手順かもしれません。
リーグ戦ファン 「この玉歩問題はお互いのテンポの偶奇が重要で、▲23と まで、の15手詰の筋だと、2手伸ばすことになってテンポがあわないことは確実。51へ戻ることを認めても限定できていると言うことは4手目には51へ戻る手しかなかった、8手目か12手目に進める場所に今は進めない、ということですから、12手目で初めて3段目に上がるに違いないと、ズル解きスタートでしたが、これも手が勝手に動きました。これは「56と、まで」の形が思い浮かばないと難しいかも。(私は別件でこの作者さんに指摘されるまで気付きませんでしたし・・・)」
■「4手目には51へ戻る手しかない」その推理は鋭い!
竹野龍騎 「これが最後に解けました。角筋も使えるのですねえ。」
■使えるものは親でも使えといいますから・・・・って、関係ないか(笑)
隅の老人B 「今度も、初手に26歩。これで大苦戦。半日かけて、こりゃダメだ。発想転換、76歩。」
■半日で転換できてよかったですねぇ。転換への決断は厄介ですから。
斧間徳子 「26歩以下の手順だと詰みそうで詰まないのも面白く、3作の中ではこれが一番。」
■作者の期待通り(^^)
たくぼん 「2筋以外で思いつくのは7筋~55と。これも玉の足踏みがピッタリで美しい」
■55と、すぐに気付いちゃいました?
はらたっと 「「歩vs玉」だと残りは1、9筋の香先の歩か7筋をついて角筋にと金をもってくるしかないだろうなと。51玉を含む5箇所となると、最初は51と○2を往復するしかない展開で、あと3手で向かうとすれば角筋にと金を効かす54玉(55と)の組み合わせしかなく考え易かったです。」
■リーグ戦ファンさんと同じ思考回路で行きましたか。
○術師 「条件が他の2題と違ったので、後手玉が51or52どちらの移動も可、という局面が現れるのだろうと推測しました。最初は73のと金が歩をパクパク食べて33に達する手順で考えましたが、33への後手駒の利きを減らすための手数にはさすがに足りず。73を生かして後手玉の進路を確保しつつ、最後は後手玉が退路のない場所に移動、と考えていたら解けました。3題中1題はこうした中段玉があるのでは?と予想していました。」
■○術師さんも同じですね。中断玉予想は鋭いです。
高坂研 「こちらは支え駒が角。1での予習が効いて、解に辿り着くのには苦労しなかった。」
■単独で出題されるよりも、3局揃ったために考え易くなったとしたら最高です。
魚熊 「この手順は私自身で見つけていたので一目でした。」
■そりゃ早い筈だわ。
S.Kimura 「初手76歩は33ととなるので詰まないと勘違いし、初手27歩として18玉で詰ませようと頑張っていたため、ヒントが出たときは頭を抱えました。」
■18ではなく15でしょうか? 76との筋を早くに切ってしまったのなら焦りますよね。ヒント大成功でした。
はてるま 「これが一番時間がかかりました。2筋と両端は思いつくけど、7筋でも行けるんですね。7筋の歩が行って戻ってくる動きもユーモラス。」
■もしかすると、こちらが上級に相応しかったでしょうか?
正解:17名
魚熊さん S.Kimuraさん 斧間徳子さん 高坂研さん 鈴木康夫さん
隅の老人Bさん たくぼんさん 竹野龍騎さん 橘圭伍さん 躑躅さん
はてるまさん はらたっとさん まささん ○術師さん ミニベロさん
リーグ戦ファンさん 渡辺さん
(当選者は全題の解答発表後に発表)
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コメント
あの渡辺さんに26歩を読んでもらえたとは!タラパパさんの予想通り作者は大喜びです。
投稿: 鈴木康夫 | 2009.11.28 12:51