推理将棋第33回解答(1)
[2010年5月30日最終更新]
推理将棋第33回出題の33-1の解答です。推理将棋は将棋についての会話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。
関連情報: 推理将棋第33回出題 推理将棋第33回解答(1) (2) (3)
推理将棋(隣の将棋) どんな将棋だったの? - 推理将棋入門
33-1 初級 タラパパ作 束縛の飛車 8手
弟子「師匠、どうして8手で詰まされちゃったんでしょう?」
弟子「駒成のない淡白な将棋は得意なのに」
師匠「どうしてもこうしても、3手指し終わった局面見てみなさい」
師匠「君の飛車、どこにも動けないじゃないか。これで勝てるわけがなかろうよ」(条件)
- 8手で詰んだ
- 3手指し終えたら先手の飛車は動けなくなった
- 駒を成る手はなかった
出題のことば(担当 タラパパ)
3手目で飛車を束縛できる場所は3ヶ所。正しい場所はどこ?
追加ヒント:
金を寄る手が出てきます。
推理将棋第33回解説 担当 タラパパ
今月の難易度設定は完全に出題者の敗北に終わりました(泣)
解答者の皆さんの意見を総合すると、中級がもっとも難しく、初級と上級がほぼ同じ位の難易度だとか。
手順解析済の初級問題はともかく、中上級の評価は上々でした(^^)
推理将棋33-1 解答
▲7八飛、▽3四歩、▲6八玉、▽6六角、
▲5六歩、▽3九角不成、▲5九金右、▽5七銀
まで8手
3手で飛車が動けなくなる、虱潰しにしても3箇所5局面しかありません。このうち8手で詰があるのは18香、28飛、38金型と78飛、68玉型の2局面だけ。前者は7手基本手順+遊び手で58金までの詰上がりですが、角を成らないと詰みません。もっとも作意を探すという面から見るとそんなことより、出題条件では18香と38金の手順前後が消えないので、68玉型しか残りません。
正解手順は、飛車が玉の逃げを塞ぐことのできる唯一駒として、きっちり貢献してくれる68玉型でした。
はてるま 「かなり考えました。後手77角を最初に考えてしまうので、かえって68玉とする手が見えづらくなっているのも一因でしょうか。たしかに見たことのあるような詰め上がりなのですが、なかなか閃きませんでした。8手もまだまだ奥深い世界ですね。」
■定跡的な77角を中心に考えると、意外に気付きにくいのかもしれません。
ミニベロ 「笑える条件ですが、よく考えられている。『駒を成る手はなかった』の条件は、単なる非限定消しではなかった! 」
■お笑い条件も推理将棋の華の一つですものね。
渡辺 「3手での飛車の閉じ込め方は3通りしかないので順に考えれば易しい。38金から18香だと馬利用で詰むので、2番目の条件は成生限定だけではありません。」
■ミニベロさんもですが、そこまで読んでくださると嬉しい。
リーグ戦ファン 「7手詰め筋の最初に無駄な飛車の手、と予想して考え始め、第一感は▲68金▽同角・・・この筋は成らないと詰まない。解いて見れば詰め上がりに飛車が必要。エレガントです。」
■68銀、同角なら成らなくても詰むのですが、68銀と上がると78飛の動く場所が出来て、条件違反になるところがミソ。
DD++ 「8手詰めリストのカンニングなしでやったらなかなかの苦戦。「18飛、28銀」は8手で詰むわけもなし、「18香、38銀」も最初から72銀とする7手詰めはないはず、「78飛、68金」は、6手目に角が金を取る時に成ってくれないと詰まない、角による釘付けで動かせないのは4手目以降・・・と、68玉を見落とし丸1日迷走しました。この手順前後の限定の仕方はさりげないですがとてつもない妙条件ですね。普通ならこの手順前後の限定は3条件くらいかかりそうです。」
■56歩を突くタイミングがほぼ自由なことと、同じ68玉型で48角不成~57金(銀)の筋を避ける珍案を、無理矢理捻り出しました(笑)
斧間徳子 「『先手の飛車が動けなくなる』というのは斬新な条件ですね。」
■怪しさと紙一重のような・・・。
はらたっと 「初め78飛、68金かな?とずっと考えていてハマりました。推理将棋の館の8手詰分類結果を見て68玉型をイメージしたら解けました」
■ちなみに”推理将棋の館”とは、大橋光一さんが開設するサイトで、mixi会員なら推理将棋コミュが一覧表経由で見られます。
たくぼん 「18飛、34歩、28銀・・・あれ?ダメだ。最近勘が当たらない」
■たくぼんさん、いつも”ありそうにない”順から探すからですよ(笑)
竹野龍騎 「7手目同金なら先手優勢か。」
■鋭い!って・・・・5手目同歩でしょうが!
S.Kimura 「すぐに答えが分かったので、気が楽になりました。」
■初級は誘い水ですから。
隅の老人B 「王で飛を缶詰にするのが、盲点。最初は金銀で考えた。」
■ぜひとも指将棋の実戦でお試しください。道場で評判になること請け合いです。
○術師 「3手目で動けなくなった飛車は、4手目の次には動けるようになるんだろう・・・と、ヘンな決め打ちをして失敗しました。」
■なるほど、そういう読みがありましたか。これって、解答者心理ですよね。
鈴木康夫 「8手詰のパターンの一つですね。3手目に飛が動けなくなる手順を虱潰しにしたら解けました。」
■8手だと虱潰しにしてもたかが知れているところがメリット。
正解:15名
S.Kimuraさん 斧間徳子さん 鈴木康夫さん 隅の老人Bさん
たくぼんさん 竹野龍騎さん 躑躅さん DD++さん
はてるまさん はなさかしろうさん はらたっとさん ○術師さん
ミニベロさん リーグ戦ファンさん 渡辺さん
(当選者は全題の解答発表後に発表)
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コメント
> 3箇所5局面しかありません。このうち8手で詰があるのは
78飛、68金型も58金まで8手で詰むので、全部で3局面ですね。
やっぱり角成が必要になるので条件は満たせませんが。
と一応補足。
投稿: DD++ | 2010.05.31 04:59
ホントだ。78飛、68金型も18飛型と同じく飛を殺せて詰がありました。ご指摘ありがとうございます。
投稿: タラパパ | 2010.06.01 11:53