推理将棋第34回解答(2)
[2010年7月2日最終更新]
推理将棋第34回出題の34-2の解答です。推理将棋は将棋についての会話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。
関連情報: 推理将棋第34回出題 推理将棋第34回解答(1) (2) (3)
推理将棋(隣の将棋) どんな将棋だったの? - 推理将棋入門
34-2 中級 DD++さん作 中央決戦 10手
「さっき隣で指してた10手で詰んだ将棋、中央付近の着手ばかりだったね」
「着手があった筋は3~7筋の5つか」
「着手があった段も3~7段の5つだね」
「あの不成の手はちょっと意外だったな」(条件)
- 10手で詰んだ
- 着手があった筋は3~7筋の5つ
- 着手があった段は3~7段の5つ
- 不成の手があった
さて、どんな将棋でしょう? 推理してくださいね。
※着手範囲制限に加え、5つの筋、5つの段、全てに着手する必要がありますのでご注意ください
出題のことば(担当 タラパパ)
55を中心にした5×5マスの着手制限。玉も金も銀も動けないなら?
追加ヒント:
止めは小駒を打つ手です
推理将棋34-2 解答 担当 タラパパ
▲7六歩、▽3四歩、▲7七桂 、▽6六角、
▲6五桂、▽5七角成、▲7三桂不成、▽同桂、
▲4六歩、▽4七桂 まで10手
非常に分かり易い作品。居玉を詰める代表的な手段は3つ。玉方の金に働くか、桂馬で吊るすか、両王手。
提示条件では金に働くも、両王手も無理ですから、事実上桂吊るしが確定します。47桂または67桂で詰め上げるには、3手で57に成駒を作り、残る2手で桂馬を取って打つか、4手で57に成駒を作りつつ、残る一手で桂馬を取って打つ組み立てになります。その間に先手がすることは、桂馬を渡しにいくことと、47又は67を空けること。
ここまで推理できたら、あとは簡単です。「不成の手があった」条件は何でしょう?
先手は58飛とできませんから、57角不成からの桂吊るしはできません。すると不成は先手着手。先手の桂馬がぴょんぴょん跳ねて、後手陣までいくことが確定。3~7筋条件から、止めの桂は4筋に決まります。
はてるま 「桂が敵陣まで跳ねて取られにいくのは想定外で、一番時間がかかりました。ユニークで解かせる気になる条件が秀逸。」
■手順は”これしかない”って内容なのですが、73まで取らせにいくのはかなりのインパクト。
ミニベロ 「最初は、範囲指定かと思いました。この手順自体には既視感はありますが、こんな条件は初めてす。全く作意順を想像させないですね。」
■後手陣で桂を取らせる順、私には見覚えがないんです。解けていない作品が多いから?(笑)
リーグ戦ファン 「57に何か成って吊るし桂、以外にはありえず、一本道。57にくるのは角なら3手、桂か歩なら4手。となれば角から試して・・・おや詰んじゃった。57に成る駒を桂にしても10手で詰みますが、その否定と本筋の限定とを兼ねて「不成」。なるほど。」
■初めに試みた順がビンゴだと幸せでしょ?(笑)
はなさかしろう 「使える駒は角、桂、歩で最終手は47か67に桂、ということで手は限られているのですが、筋と段の条件をうろ覚えにして暗算していたら76歩 74歩 77桂 73桂 65桂 同桂 46歩 57桂成 36歩 47桂やその鏡像などが出てきて条件を見直すことに。「不成の手があった」というのはしゃれた決め手でした。」
■私も解くときはだいたいそんな感じです。そのまま解答して恥をかいたことも幾度か(笑)
中村雅哉 「確かに詰ますには桂しかなく、先手は基本的に46(66)歩と桂活用くらいしか指す事がないので、考えやすい。」
■まささんクラスなら秒殺ですか。
斧間徳子 「着手のあった筋と段を領域で指定するなんて前代未聞。57に成るのは角か桂の二択なのでやさしい問題。」
■筋と段が共通の”3~7全て”で収まった点が、単に幸運だけで済まない価値でしょう。
DD++ 「吊るし桂までがすぐ見えても、桂の入手方法や不成条件に困惑した方が多いと思います。先手桂3段跳ねの不成を一瞬で見抜いた方はお見事。条件は「範囲内全筋全段着手」なのですが、単なる範囲限定にも見えなくもないことに気づいたので、後から念のため補足を入れていただきました。日本語って難しいですね。素早くご対応いただいたタラパパさん、TETSUさん、ありがとうございました。」
■担当が気付くべきところ、逆に気付いていただいて(汗)
鈴木康夫 「初級より簡単でした。桂吊るしまでしかなく、57の押さえも馬しかないですからね。」
■そのご意見も想定内でした。
S.Kimura 「最初に、先手の桂馬を77で取らせようとして失敗しました」
■77で取らせると、王手がネックになっちゃう。
竹野龍騎 「面白い条件。アタック25。」
■そうそうあの番組、まだ続いているんですね。凄い!
渡辺 「居玉で8段目の手も指せないなら57に成駒を作っての桂吊しですが、その桂の入手が5段目では不成にならないので3段目まで不成で跳ねて取られる。すると57の成駒は馬で34歩→66角→57角成だから7筋を指すためには、76歩→77桂→65桂→73桂生、とすると4筋を指すには46歩から47桂生で作意になります。」
■完璧な推理でした。
隅の老人B 「最近、ナンプレパズルを解いている。手順を考えて、これで全マスが埋まった?です。」
■実はナンプレ、大好きなんです。ダイソーで本を買ったり、mixiアプリでやったり(^^)
たくぼん 「桂をどこで取るかが大きな謎でした。条件が巧みで73とはビックです。」
■推理を働かせると必然なのですが、「73まで行くのか!」とビックリ。
superkuppabros 「▲4六歩が桂打の場所を作り、4筋の制限を外す好手(?)でした。」
■よくぞ4筋の手が残っていた。そんな感じでしょうか。
正解:15名
S.Kimuraさん 斧間徳子さん superkuppabrosさん 鈴木康夫さん
隅の老人Bさん たくぼんさん 竹野龍騎さん 躑躅さん DD++さん
中村雅哉さん はてるまさん はなさかしろうさん ミニベロさん
リーグ戦ファンさん 渡辺さん
(当選者は全題の解答発表後に発表)
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