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推理将棋第34回解答(3)

[2010年7月3日最終更新]

推理将棋第34回出題の34-3の解答、第34回出題の当選者(superkuppabrosさん) を発表します。推理将棋は将棋についての会話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。

関連情報: 推理将棋第34回出題  推理将棋第34回解答(1)  (2)  (3)
  推理将棋(隣の将棋)  どんな将棋だったの? - 推理将棋入門


34-3 上級 DD++さん作      しりとり       11手

「11手で詰んださっきの隣の将棋、なんだか変な将棋だったね。」
「どこが?」
「3回あった飛の手がどれも不可解すぎる」
「しかたないさ、あの2人はしりとり王としりとり名人なんだから」
「というと?」
「あの将棋は、最初から最後まで着手地点がしりとりになっていたんだよ」
「ほ、本当だ!」

(条件)

  • 11手で詰んだ
  • 飛の手が3回あった
  • 着手地点がしりとりになっていた
     (互いに直前の相手の手の段と同じ数字の筋に着手し続けた)

しりとりは例えば、
76歩、64歩、44角、42銀、26歩、65歩、53角成、34歩、42馬・・・・。
という感じですね。もちろんこれは詰んでいませんが。


出題のことば(担当 タラパパ)
  無駄手をうまく活用した手順を考えてください。

追加ヒント:
  3回あった飛の手、すべてが『詰』に無関係な無駄手です


推理将棋34-3 解答  担当 タラパパ Suiri343

▲2歩、▽6二飛、▲2五歩 、▽5二飛
2四歩、▽4二玉、▲2三歩不成、▽3二玉、
2四飛、▽4二銀、▲二歩成 まで11手
 

着手地点がしりとり、斬新というかアホらしいというか、いったい誰がこんな条件を思いつくものか。中級作品もそうなのですが、この作者の趣向設定には新鮮な驚きがあります。

角が活躍する推理将棋の常道は通じません。76歩と指しても、先手が3段目の手を指すまで後手は34歩と指せず、さりとて33角成と指すにも、後手が3段目の手を指した次の手でしか指せないとなれば、事実上88角は動きがとれません。

茫洋とした条件に見えますが、先手の駒を後手玉に近づける方法は?と考えると解決します。先手が一つの筋(n筋)に、後手が一つの段(n段)に指し手を集中したら、双方の駒が一つの地点に向かう。そのベルトコンベアに後手玉を乗せてやるのです。それができるのは二段目しかありません。詰に貢献しない飛の手3回が、どことなくユーモラスです。

はてるま 「雲をつかむような条件と思いましたが、ひらめき一発で解けました。しりとりでもありますが、回文にもなっているんですね。24飛がいい味です。驚きのユーモア作。」

■という短評と解答のあと...。

はてるま 「いま間違いに気付きましたので、修正版を送ります。「飛の手3回」の条件を忘れてました」

■意外に多いのがこの”条件忘れ”。いやぁ危ない!

ミニベロ 「アイデアの勝利ですね。ほんとうにこれだけで限定できてるの? 」

■いやぁ、この条件にはビックリしました。まさにアイデア。

リーグ戦ファン 「後手が指しやすいのは2段目の手で、先手は2筋の手は詰めに向かいやすい。これしかないでしょう。」

■そのことにいつ気付くかで、解答者にとって難度が変わってきます。

はなさかしろう 「これまでの推理将棋とは違った新種のパズルのようでした。条件を見た瞬間、どうやって解くのかと思ったのですが、初手は6段目か8段目、2手目は62か64か84、3手目は48か46か26歩か(76歩-)44角か(26歩-)25歩か27飛...と、初型の特性上着手の分枝が思いのほか広がらないことと、一連の手順で一方の着手がn筋に偏ると相手の着手はn段に偏ることに気づきました。そこで2筋歩突きを試みると「飛の手が3回あった」でニヤリとすることに。
解く方としてはこれで楽しめて良いのですが、悲しい性で他になにかないか気になってしまいます。とりあえず提出して解答発表までもう少し考えてみたいと思います。」

■駒を動かしていると、この条件の特徴が掴めるということですね? ところでしりとり条件、他にも宝が埋まっている可能性がありそうです。

中村雅哉 「雲を掴むような条件に見えたが、2筋を伸ばせばよさそうな事に気付いて視界が開けました。」

■やはりポイントはそこなんですね。2筋に早く気付けば易しく、思いつかないと難しい。

斧間徳子 「着手地点がしりとりだなんて前代未聞。この条件は斬新ですね(後続作が出そうな予感も)。ちょっと考えると、先手は2筋を突いて行くのがよさそうとわかる。「飛の手が3回」あるけれどその全部が無駄手というのも面白い。」

■その無駄手が、手と手を繋げる接着剤になっていることから、名脇役といえるのかもしれません。

鈴木康夫 「最初は23歩成までと思いました。近くでしたが。」

■2筋2段に気付いた方は、たいていそう思ったのでは?

S.Kimura 「冒頭で「無駄手をうまく活用」とあったので、7手詰+無駄4手を予想し、たまに出てきて苦しめられる飛車先の歩を突いていく7手詰を考えたら、幸いにも正解手順が見つかりました」

■勘が冴えてますねぇ。

竹野龍騎 「面白い条件。2筋と2段目ということなのですね」

■双方が22へ向かって行進。

渡辺 「しりとり条件から2筋攻撃が第一感だと思います。とすれば作意の発見自体はそこまで難しくないと思います。」

■2筋攻撃を第一感にできれば...ですけれど。

hiro 「ぶしつけな質問かと思いますがよろしければ平成21年度の看寿賞候補作品を教えて頂けませんでしょうか。」

■詰将棋パラダイスのサイトで受賞作が発表されていますので、ご覧ください。

(TETSU: 平成21年度看寿賞をごらんください)

隅の老人B 「いろいろな条件を考え出すと感心。歩生が妙手。上級?意外と簡単でした。」

■歩生は手筋ですから。

たくぼん 「第一感が正解でした。それにしても面白い条件です。」

■冗談のような...。

superkuppabros 「飛車先の手筋しかないと決めてかかりました。間違えてたらハ マってたところです。」

■とりあえず76歩と突いて、「困った」という人、出てこないもんですかねぇ(笑)

作者 「推理将棋の歴史上、似たものすらないであろう珍条件を据えてみました。最初はしりとりと「4回動いた駒がある(後手玉)」で作ったのですが、あまりにも作意が見えにくそうだったため、動けば必ず2か8が出る飛の条件に変えました。理詰めよりも感覚で解くことになる問題なので、中級より簡単に感じた方から完全にお手上げの方までいらっしゃるでしょうね。」

■破天荒な条件、たいへんお見事でした。


正解:15名

  S.Kimuraさん  斧間徳子さん  superkuppabrosさん  鈴木康夫さん
  隅の老人Bさん  たくぼんさん  竹野龍騎さん  躑躅さん  DD++さん
  中村雅哉さん  はてるまさん  はなさかしろうさん  ミニベロさん
  リーグ戦ファンさん  渡辺さん


総評

ミニベロ 「この人の才能は素晴らしい。創作に解答に、まささんやdskさんのように育って欲しい逸材です。」

■詰将棋畑の方ではなく、純粋にパズルとして捉えていらっしゃる。それにしても力がありすぎ。

作者 「個展の開催、ありがとうございます。しかし何ともカネの動かない個展ですいません(笑)。金銀の手が3問あわせて30手中1手だけ、しかも守備外し目的の手という。私が推理将棋を知ったのはおもちゃ箱のこの場にて、第28回の締切当日でした。
当然そこから解いての解答投稿は間に合わなかったのですが、その問題の面白さにのめりこみ今ではこの有様です。今回の解答締切日でそれからちょうど7ヶ月になるのですね。これからも面白い作品をドンドン作っていくつもりですので、どうぞよろしくお願いいたします。」

■こちらこそ宜しくお願いします。

はなさかしろう 「特集を解くととりわけ感じるのですが、作風というのはやはりあるんですね。今回はDD++さんのシンプルでユーモアの利いた作風を堪能しました。」

■推理将棋にも作風は出ますよ。条件にも手順にも。

中村雅哉「今回は易しかったです。いつも難問ばかりで全く手が出ませんのでこのくらいの作品を続けてもらいたいです。」

■う~ん、易しすぎたか?


推理将棋第34回出題全解答者: 17名

  S.Kimuraさん  斧間徳子さん  superkuppabrosさん  鈴木康夫さん
  隅の老人Bさん  たくぼんさん  竹野龍騎さん  躑躅さん  DD++さん
  中村雅哉さん  はてるまさん  はなさかしろうさん  ○術師さん
  hiroさん  ミニベロさん  リーグ戦ファンさん  渡辺さん

当選: superkuppabrosさん

おめでとうございます。
賞品をお送りしますので、賞品リスト から選んだご希望の賞品と送付先をメールでお知 らせください。

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