易しい推理将棋・解けたその日からすぐに作れる! (8)
[2010年9月25日最終更新]
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易しい推理将棋・解けたその日からすぐに作れる!
(8) 94問題を作る(2) ミニベロ
前回の宿題です。簡単に解けましたか?
- 2手目は飛車
- 5手目は「同」
- 7手目は角
- 9手目は「同」
▲7六歩 △5二飛 ▲7五歩 △7四歩
▲同 歩 △6二玉 ▲5五角 △7三桂
▲同角成
(詰め上り図)
もうお分かりですね。前回の講座で登場した、DD++さんの拙作に対する余詰指摘順のアレンジでした。
この順自体は古くからあるので、9手詰の軽作としてよく知られています。でも「94問題」にすると急に怪しくなりますので、さっそく解析してみましょう。
この詰み形は非限定がかなりあり、ちょっと厄介ですが、工夫はできます。
早めに「飛車」あるいは「玉」にする。これによって「62玉と52の駒」のセットが限定されます。これはよく出てくる形なので覚えておきましょう。角側に42玉と移動する形では「玉」では52は限定できませんので注意が必要です。で私は最初に「2手目6筋」と暗に「玉」を指定したのですが、これはだめ。「2手目玉」も駄目で「2手目飛車」が必要でした(後述)。
次は「手順前後」。これは面倒です。「74歩と73桂」のセットと、「62玉と52の駒」のセットが、それぞれバラバラに着手できてしまうのです。本作では、5手目と9手目に「同」を要求することで解決しました。「74歩と73桂」が「4手目」と「8手目」であると限定しています。さらに「94歩と93桂」という形の余詰を消していることも見逃せません。あとは「62玉と52の駒」だけを限定できれば、玉方の順は決定です。
次は先手の攻撃形ですが、これも手順前後等いろいろあります。
7筋の歩と55角との手順前後。歩の代わりに桂が飛んでいく場合の、桂の飛び先及び角との手順前後。
これも先ほどの、5手目は「同」が都合のいい限定順で、攻撃駒が歩であることと、1・3・5手目が歩であることが自動限定されていました。そして必然7手目と9手目は「角」です。この辺は、駒を並べて比較してみると分かりやすいと思います。
こんな試行錯誤の果てに、上記の本作条件が決定したのですが、実は、これも最初に考えた下記の条件では、危険な余詰順が存在していました。
- 2手目は6筋
- 5手目は「同」
- 7手目は5筋
- 9手目は「同」
これでいけそうな感じだったのですが、原稿を書いていて気がついて修正しました。
(余詰順)
▲7六歩 △6二玉 ▲3三角不成 △4二銀
▲同角不成 △7二金 ▲5二銀 △5一金
▲同角成
(詰め上り図)
余詰は本当に怖いですね。今この瞬間にも余詰指摘メールが来そうでビクビクしています。しっかり検討しなきゃ、と自戒を込めて書いておきましょう。
ではもう1作。こんな手順はどうでしょうか。
▲7六歩 △3四歩 ▲2二角不成 △4二玉
▲3一角不成 △同 玉 ▲3三角 △3二角
▲2二銀
(詰め上り図)
古くからある順です。もう誰が最初に発表したのかも忘れました。該当者がいたらごめんなさい。「94問題」に使わせてもらいました。
本手順のテーマは、「角」で統一できないか、ということでした。
3手目は「角取り」ですので、1・2手目は省略できそうです。ただし「成り不成り」の限定は必要ですが、それは6手目でカバーできそうです。
推理将棋においては、角と馬は区別されていますので、「6手目は角を取る」とすれば、3・5手目の不成りが自動決定されます。これは条件付けする上で覚えておきたいテクですね。
この詰み形で注意が必要なことは、角と銀が逆でも詰む、ということです。その場合は、玉方の角を打つ場所も、32より飛車側ならどこでもいいという非限定。
「7手目は角を打つ」とすれば、32を塞ぐ「32角」以外にありません。
これで全着手限定できているかもしれませんが、ちょっと心配です。
▲7六歩 △3四歩 ▲2二角不成 △同 銀
▲5二角 △7二金 ▲4一角不成 △6二角 ▲5二金
これは5手目が角打ちで、アレンジしても大丈夫ですね。
▲7六歩 △3四歩 ▲2二角成 △3二金
▲同 馬 △同 銀 ▲3一角 △6二角 ▲4二金
これは相当危険ですが、6手目に取る駒はどうやっても「馬」になるので大丈夫ですね。
▲7六歩 △3四歩 ▲2二角不成 △6二玉
▲3一角不成 △同 金 ▲4二角 △7二角
これは53に空間を作る暇が無いですね。これも大丈夫かも。
でも「94問題」は4条件の決まり。念のために「8手目は角を打つ」としておきましょう。
「角」以外の駒種を隠し条件の統一性もとれたし、これでいけてるかもしれません。
- 3手目は角を取る
- 6手目は角を取る
- 7手目は角を打つ
- 8手目は角を打つ
余詰があった場合は「失敗例」として理解してくださいね。
前回・今回と2回にわたって「94問題」の特集をやりましたが、推理将棋を解図し創作する参考になりましたでしょうか。
さて、次回からは「覚えておきたい推理将棋の基礎知識」が始まります。推理将棋を楽しむ上で、是非知っていて欲しい手筋や常識の特集です。
その予習として、次の問題を考えてみてください。
- 9手詰
- とどめは相手の駒の利き場所への着手
- 成る手も、途中の王手もなかった
- 後手の着手は銀に始まり銀に終わった
※「相手の駒の利き場所」は、玉以外の駒の効き場所です。
では次回をお楽しみに。
推理将棋への質問や疑問は、こちらへメールください。
beonworks@jcom.home.ne.jp ミニベロ
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コメント
・3手目は角を取る
・6手目は角を取る
・7手目は角を打つ
・8手目は角を打つ
は、5手目31角不成が必須になり、6手目31同飛は詰むはずもなく、31同金の場合はトドメのスペース作りに4手目72金が必要になりますがこれも明らかにダメ、となれば6手目は31同玉しかなく、「76歩、34歩、22角生、42玉、31角生、同玉、角打ち、角打ち、銀打ち」まで一気に確定します。
ここまで確定すればさすがに他の詰め方はないと思うのでまず大丈夫でしょう。
投稿: DD++ | 2010.09.25 09:15
これ上二つの条件不要では?と一瞬思いましたが「6手目角を取る」が生に限定しているんですね。生だと作意以外の変化が出来ません。「3手目角を取る」は正真正銘不要ですが。
投稿: 渡辺 | 2010.09.25 21:54
•2手目は飛車
•5手目は「同」
•7手目は角
•9手目は「同」
ですが、その上にDD++さんの余詰指摘図があり
さらに渡辺さんがダメ押しの「灯台もと暗し」というコメントにより
答えがほぼ見えてましたよね。
もし、ノーヒントで本問題が出されていたら、2手目飛車だから
5手目の「同」の手の候補は「歩」or「角」に絞れそうですが
私の場合、第一感が「角」にいっちゃうんですよね。んで
7手目も角????で手詰まり。しばし考え込む。というパターンに
陥りそうです。ようやく「歩」を考えると角とのコンビで7筋と絞れて
すぐ解けそうなんですけどね。。。
•3手目は角を取る
•6手目は角を取る
•7手目は角を打つ
•8手目は角を打つ
これは渡辺さんが言う通り3手目は不要なのだと思いますが
3手目がない状態で問題が出されたときに、私レベルだと
すぐに、「76歩、34歩、22角生、42玉、31角生、同玉」
とはたどりつけないと感じます。3手目角とりは親切設計で
初級者向きです。
•9手詰
•とどめは相手の駒の利き場所への着手
•成る手も、途中の王手もなかった
•後手の着手は銀に始まり銀に終わった
とどめは相手の駒の利き場所という条件から次回講座は
「両王手」の手筋と推理します。
投稿: はらたっと | 2010.09.29 00:48
皆さん、ダメだしありがとうございます(笑)。
私としては、あの非限定多数の順を「同」二つで纏め上げた手腕を評価してもらいたかったんですが(笑)。
>次回講座は「両王手」の手筋と推理します。
鋭い読み筋ですが残念、それは10月の下旬に入ってから。
という事は・・・?
投稿: ミニベロ | 2010.09.29 10:21