易しい推理将棋・解けたその日からすぐに作れる! (6)
[2010年9月11日最終更新]
推理将棋がはじめての方はまずこちらを ===> どんな将棋だったの? - 推理将棋入門
渡辺秀行さんの「創作同時進行講座」2週目です。非限定の消し方や、推敲の仕方など、「9手詰マイスター」の創作テクニックをどうぞ! (ミニベロ)
易しい推理将棋・解けたその日からすぐに作れる!
(6) 「創作同時進行講座2」 渡辺秀行
前回は下記の条件を軸に、簡単な論理で解けるシンプルな条件の問題の作り方を紹介しました。
(条件)
- 9手で詰み
- 後手は44飛と指した
しかし、推理将棋にはまってくるとこれでは「簡単すぎて物足りない」となってくることもあります。そこで44飛をもう少し緩めて
(条件)
- 9手で詰み
- 後手は4段目に飛を移動した
としてみます。やはり後手だけで達成しようとすると、
n4歩、n5歩、n2飛、n4飛 (n≠8) もしくは 84歩、85歩、84飛
とするしかありません。前者はこの局面から先手が5手で詰めるのには難がありますし、後者の場合は後手はもう1手使えるので読みの幅は広がりますが、やはり先手5手と後手1手では詰みません。最終は詳細に検討する必要がありますが、作図中は以下のように感覚的に考えることも出来ます。
「詰みを作るためには、初期配置から最低7手かかります。84歩、85歩、84飛では詰みに全く寄与しない手を3手指しているので9手では詰まない」
さて、今回もやはり先手の協力が必要という結論ですが、今度は3筋の可能性も出てきます。たとえば、
76歩、32飛、33角生、42銀、同角生、52玉、62銀、34飛、53角成まで
のような手順です。他にも3筋の可能性はたくさんあります。しかし、共通して言えることは、2段目の手を先に指してしまうとその駒が邪魔となって32飛と出来ないことです。そこで追加条件として
- 3手目は王手ではなかった
とすると3筋の可能性はすべて消え、4筋の場合でも42飛は2手目に限ることとなり、すべて限定されます。
(条件)
- 9手で詰み
- 後手は4段目に飛を移動した
- 3手目は王手ではなかった
(解答)
▲7六歩、△4二飛、▲3三角成、△3二金、
▲4三馬、△4一玉、▲6一馬、△4四飛、
▲5二金 まで9手で詰み。
他にも3筋の場合に限定してしまうことも出来ます。例えば、
(条件)
- 9手で詰み
- 後手は4段目に飛を移動した
- とどめは角成
(条件)
- 9手で詰み
- 後手は4段目に飛を移動した
- 7手目は31の着手
などでも限定されていることを確認してみて下さい。
いい作品ができたら、私まで連絡ください。一緒に検討してみましょう。入選級でしたら、タラパパさんに推薦いたします。
推理将棋への質問や疑問もこちらへメールください。
beonworks@jcom.home.ne.jp ミニベロ
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