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易しい推理将棋・解けたその日からすぐに作れる! (7)

[2010年9月19日最終更新] 誤植訂正

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易しい推理将棋・解けたその日からすぐに作れる!

(7) 94問題を作る(1)  ミニベロ

今回は、推理将棋の人気ジャンルとして完全に確立した「94問題」を作ってみましょう。 「94問題」とは、9手詰み・4条件のことです。 私が最初に「94問題」の在り方として考えたことはこの三つです。

  • 初心者が順に推理できる親切問題
  • 9手とはいえ、やはり考えさせる問題
  • 条件に統一性のあるきれいな問題

どうやら今でも通用するようですので、この線に沿って作っていきましょう。

今回の参考作は、推理将棋第36回で出題された拙作です。

  • Ys07a 3手目は歩頭
  • 4手目は玉頭
  • 6手目は歩頭
  • 9手目は歩頭に駒打ち

▲5六歩    △5四歩    ▲5五歩    △5二金左 
▲5四歩    △5三金  ▲同歩不成  △7二金
5二金
(詰め上り図)

手順そのものは、5筋の歩を突いて行って頭金までという、バレたらそれまでの単純なものですが、なぜか上級で出題されました。

この条件付けで私が考えたことは「金の着手と5筋歩突きを見せない」ということでした。 限定はしなければいけないが、見せ過ぎてはパズルにならない。 全9手の内、どの手を見せてどの手を隠すのか、そしてどう表現するのか。 うまくやればそこそこの難問に化けます。

先ず初手ですが、これは「歩であること」以外は教えられません。 また5筋であることを隠して「56歩」を限定するのは難しそう。 2手目の「54歩」も同じ。どちらも隠しておきたい導入部です。

しかし3手目の「55歩」は「歩頭」と表現できそうです。 この場合44角や66角、その他同じ筋の歩突き順に余詰がないことの確認が必要ですが、すこし紛れさせる効果は期待できそうです。 で、「3手目は歩頭」と決定。

4手目ですが、左の金を取らせて右の金で飛車の横利きを止めるにしても、42金と52金の限定は必ず必要。でも「金」と教えてはあまりに無策。 で、「4手目は玉頭」に決定。これで右金・左金・飛車と候補は三つになりました。

5手目は歩の取り込み「54歩」ですが、これは限定する必要はないでしょう。 それに、使える条件はあと二つですし、残しておきましょう。

6手目は53金。 作意上盤上この一手ですので、条件としては不必要かもしれません。 他の全く異なる余詰順を防ぐために何か必要になるかもしれませんので、一応保留にしましょう。 ただ「歩頭」や「○頭」で統一できそうなので、敵歩頭に金を捨てる「6手目は歩頭」はなんとか実現したいですね。 残り3手を、あと1回の条件付けで限定できればいいのですが。

7手目は「同歩不成り」。 これは「成り生非限定」になるのでどうしても必要です。 しかし「7手目は不成り」とすると、統一性も崩れますし、少し味消しな感じです。 もちろん「金取り」は内緒です。困りました。 これも保留にして、残りを考えましょう。

8手目は飛車道を消す「72金」ですが、もちろん金は隠さないと面白くありません。 頭で統一させるなら「8手目は銀頭」ですが、これも盤上この一手ですので不必要かも。

9手目は「頭金」ですので「玉頭」ですが、それは教えたくない。 但しこの手は先手の「駒頭」の手でもあります。 あえて限定する必要のない手のようですが、ここで旨い方法がありました。 「9手目は歩頭」。これによって7手目の「歩の不成り」が限定できるのでした。 つまり7手目の条件は不要となります。 それに「2段目の歩頭」は、ちょっと意外性もあるかな。 もちろん「9手目はと金頭」はないですよね。

さて、これらを整理しますと、

  • 3手目は歩頭
  • 4手目は玉頭
  • 6手目は歩頭(保留)
  • 9手目は歩頭

となりました。すべて「○頭」で統一されていて、見栄えはいいですね。 これで余詰がなければいいのですが・・・。

▲7六歩 △3四歩  ▲4四角 △5二金右 ▲5三角成 △6六角 ▲7一馬・・・。大丈夫!

▲2六歩 △2四歩 ▲2五歩 △5二飛 ▲2四歩・・・。6手目が指せない。

Ys07b 「6手目歩頭」や「9手目歩頭」はかなりきつい条件のようですね。 よし、これで完成か! ところが残念! DD++さんに潰されました。そう旨くはいきませんね。

▲7六歩  △7四歩  ▲7五歩  △5二金左
▲7四歩  △7三桂  ▲5五角  △6二玉
▲7三角成
(詰め上り図)

でもおかげ様で、冒頭に掲げた修正条件で大丈夫なことが判明しましたので、おもちゃ箱で使っていただきました。 この条件付けが成功したのか、解答強豪がそこそこ考えてくれました。 一応初級・中級よりも少しだけ正解者が少なかったようですので、上級に設置してくださったタラパパさんの慧眼に感謝、というところです。

こんな平凡な順でも条件次第で面白くなる、という例題でした。

そこで、次回までの宿題です。この「94問題」を解いてみてください。

  • 2手目は飛車
  • 5手目は「同」
  • 7手目は角
  • 9手目は「同」

それでは次回をお楽しみに。

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コメント

灯台下暗しというか、考えてしまいました。

投稿: 渡辺 | 2010.09.18 01:50

この原稿は、もうかなり前に書いておいたものなんですが、
(自作なのに)今宿題を見て全然解けませんでした(汗)。

講座の宿題としてこんな難問はふさわしくないな、と思ったのですが、
解けてすべて思い出しました。これでいいんです(笑)。
一応考えがあって書いているようです。あせりました!

投稿: ミニベロ | 2010.09.18 20:33

これはうまい問題。罠にはまると一瞬不可能問題に見えますね。
作る側の苦労を知っていると、うまいこと作ったなぁ、と思うばかりです。
これがどう解説されるのか楽しみですね。

ところで、本文の私が指摘した順、4手目と8手目が逆です。でないと4手目玉頭になりませんので、修正お願いします。
余詰め検討の所も「▲76歩」が抜け落ちていて、あれ?と思ってしまいましたので、ぜひこちらもついでに(笑)

投稿: DD++ | 2010.09.18 23:25

>修正お願いします。

失礼いたしました。
DD++さんの書き込みをもって修正といたします。

これでお願いします。

投稿: ミニベロ | 2010.09.19 00:20

DD++さん指摘の2か所、本文を修正しました。

投稿: TETSU | 2010.09.19 01:35

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