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推理将棋第37回解答(3)

[2010年10月3日最終更新]

推理将棋第37回出題の37-3解答、第37回出題の当選者(宮谷保可楽さん) を発表します。推理将棋は将棋についての会話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。

関連情報: 推理将棋第37回出題  推理将棋第37回解答(1)  (2)  (3)
  推理将棋(隣の将棋)  どんな将棋だったの? - 推理将棋入門


37-3 上級 けいたんさん作     王手成       11手

「さっきの将棋11手で詰んだんだって。2手目は玉の着手だったよね」
「ああ、飛成の王手と角成の王手があったよ。それから、終局時玉は4段目だったな」

さて、どんな将棋でしょう?推理してくださいね。

(条件)

  • 11手で詰み
  • 2手目は玉の着手
  • 飛成の王手あり
  • 角成の王手あり
  • 終局時玉は4段目

出題のことば(担当 タラパパ)
  後手による巧妙な退路封鎖手段を考えてください。

追加ヒント:
  7手目は飛車を取る手で、10手目は小駒の妙手。


推理将棋37-2 解答  担当 タラパパ Suiri373

▲7六歩、▽6二、▲6六角、▽7四歩、
▲9三角不成、▽7三玉、▲8二角成、▽8四玉
▲7三飛、▽9五香、▲8三飛成 まで11手

4段玉での詰上がり条件を除けば、どれも何でもない条件ですが、推理将棋にかって見ない驚愕の一手が現れます。

玉が4段目まで上がるのに後手の手数で4手かかります(3手の順は、76歩、42玉、33角成、同玉のみ)。飛成の王手は取った飛車と考えるのが自然。すると本線は後手の飛車に狙いをつけること? 2手目玉の条件がここで効いてきます。単に手順前後対策ばかりでなく、42で飛車を取らせない二重条件となっています。飛車を82で取るなら、76歩、62玉、55角、74歩、82角不成が自然ですが、73から抜けられない後手が64歩を突いても、71角成、63玉、52飛、54玉、53飛成で失敗します。

そこで目先を変えて「角成の王手」が後手なのか?と疑ってみます。そこに鋭い順がありました。36歩、42玉、46歩、34歩、78飛に77角成で王手条件を消化。77同飛、33玉に45角と打って54を押さえ、44玉に73飛成!まで。しかしこの手順、普通の詰将棋では”詰み”でも、無駄合の概念がない(王手が排除できるならすべて有効手)推理将棋では、まだ詰んでいないのです。最後に7筋の歩を取ってしまったために、73飛成に77歩合!が成立し、詰みとは判断されません。

55から飛車を取るのも、先手の飛車を使うのもいけませんでした。先の82角不成ルートは先手角と後手玉が73で交差し、玉が出てくる道に立ちはだかってしまいました。

玉を引っ張り出して詰ませるのは、けいたんさんの十八番ですが、そこに時間差を持ち込んだのが本作における好着想。62玉形ではなく、わざと一手遅らせて73玉形に、裏から82角成の王手を持っていくのです。66~93~82角のルート。この着想が”新手”を持ち込みます。何もない空間にふっと現れるような95香!の限定移動。その移動のために73飛まで限定させてしまうことも見逃せません。

中村雅哉 「95香が面白い。」

■成や不成を稼ぐための香移動はありましたが、ここに移動するのは珍しい。

はてるま 「28の飛を王手成するのは難しいので、82の飛車を取りに行くのだろうとは思いましたが、93から侵入するのは裏口から行く感じでなかなか気がつきませんでした。「話題の手」95香も独特な感触でgood。「けいたん不思議流」とでも呼びたくなる個性です。」

■う~ん。ファンタスティック!

DD++ 「以前詰工房にお邪魔させていただいたとき、この作品の10手目についてタラパパさんと話が盛り上がりかけたものの、ネタバレして会話するわけにもいかず悶々としていたをの思い出しました。これでようやくこの10手目についておおっぴらに盛り上がれそうです。でもそのためにはなんとか都合を合わせて工房にいかないと・・・。」

■やられた!という妙手ですよね。

ミニベロ 「95香は新手ですね。飛車の打ち場所も自動限定。見つけにくい作意順ですが、飛車成りの王手を解決すれば論理的に解ける好作です。」

■ベテランであるほど、95香の価値に敏感。

作者 「一旦逃してから捕まえるのがコツです。」

■画期的な新手の割には、なんとも簡単なコメントでした(笑)

RINTARO 「82飛を取るのは必然。55ルートが一目だが、66ルートでもいいことに気付く。推理将棋は疎いのでよく分からないのですが、賞賛を集めた手とは95香でしょうか。」

■退路塞ぎは日常的に見られる手筋ですが、中空にバルーンを浮かせるような穴塞ぎは初めてなのです。

躑躅 「簡単に解けたのですが、『珍しい一手』がどれか分かりませんでした。95香ですか?」

■易しかったですか?(^^)珍しい一手はまさにそれ。

香箱 「7手目までに飛車を取る方法。95香もさることながら66角が好感触。」

■5手で取ると失敗するメカニズムが、なんともなしに珍妙です。

斧間徳子 「最初は76歩→55角→82角の順かと思いました。66角→93角のルートを見つけてからも一筋縄では解けない。95香浮きの味が絶品! これに付随する73への飛車の限定打も好感触。相当ハイレベルな今月の3題の中でも、私的には本作が1位。」

■けいたんさん、この評は最低3度読んでください(笑)

NAO 「難かしい。9手目以降は目から鱗の手順でした。」

■私もそうでした。

宮谷保可楽 「後手の5つの指し手のうち、玉だけで最低3つと歩を一つ進めることが必要で、残る1手でどう退路を封鎖するのかと思っていたら、93歩を取らせておいて95香と走るとは!!うまいなぁ…。」

■95香。まさに絶品!

隅の老人B 「『角成りの王手』で不成りが決まる。手順を考え出すのも大変でしょうが、文章の方がもっと大変?」

■文章を考えるのって、けっこう楽しいんですよ。

リーグ戦ファン 「後手の5手は玉・歩・玉・玉・α だけなので、先手の飛車を活用するのは難しそう。となれば、角で後手の飛車を取って打って成ってトドメ、が本線。4段目に上がる玉に対して角が敵陣に入り込むときは玉の逃げ道とは反対側から成らないと玉が上がれないので、まず93から成りこんで・・・・としたら、たちどころに詰んでしまいました。実は、このまともな手順を追う前に、『4段目に上がったのは先手玉』とか『大ゴマの王手のどちらかが実は後手のもの』とか、いろいろ叙述トリックを疑って楽しんだ時間があったのですが。というわけで、ひさびさに叙述トリック問題もお願いします!」

■叙述トリックですか?ふふふ、どうしましょう。

渡辺 「いかにも『けいたん』風詰上がり。しかし今回は条件付けが良い感じですね。条件から作者の過去作品「八兵衛」が連想され『82馬、83飛成、84玉』の詰み形は第一感でした。ただ『96歩、75歩』型を想像したため、逆なら出来ることに気付くまで5分程を要しました。」

■それが第一感とは!渡辺さん、身体にどこか異常ありません?(笑)

たくぼん 「難問ということでヒントが出るのを待って考えようと思っていたのになかなか出ない。仕方なしに考えると思いもよらず数分で正解に辿り着いた(こんなこともある)。難問という言葉がヒントになったのかも。後手玉の移動順限定は62-73-84が本筋。飛を取るルートを55角から行くと73で玉と干渉しそうというわけで66-93からと考えました。」

■たくぼんさん、それはズルですよ(笑)でも次はもっと早めにヒント出します。

はなさかしろう 「2手目から角成は先手の元々の角、飛成は先手が後手の飛車を取って実現、後手玉は盤の中央ないし左に出てくることが推測できるのですが、73の渋滞を回避する93角不成がポイントでした。95香、絶好の一手です。」

■渋滞回避とは、うまい言い回しですねぇ。


正解:16名

  斧間徳子さん  けいたんさん  香箱さん  隅の老人Bさん  たくぼんさん
  躑躅さん  DD++さん  NAOさん  中村雅哉さん  はてるまさん
  はなさかしろうさん  ミニベロさん  宮谷保可楽さん  リーグ戦ファンさん
  RINTAROさん  渡辺さん


総評

ミニベロ 「鶴首して結果稿を待っています!」

■どう、リアクションしましょう(^^;

DD++ 「今回は私自身の都合で大の苦手な暗算勝負を強いられ、どこまで解図できるか不安でしたが、初級は拙作、中級も4筋集中で暗算しやすい問題、上級はmixiで解いた時に印象が強くて手順を覚えていた問題、と並んでいてホッとしました。あとは棋譜の手書きに書き間違いがないことを祈るのみ・・・・。」

■明らかな書き間違いは誤解にしませんからご安心を(^^)

中村雅哉 「久々に一桁物なしですね。作品はどれも好作ですが、解答者が減らなければいいですが…。」

■私も実は心配でした。20名は思いがけない数で、ありがたい限りです。

隅の老人B 「今日も暇、推理将棋でも(でもだよ)、解きましょう。平和で安楽、良い日本、これで政治に文句にないよ。不満の輩は贅沢すぎる。『不自由を常と思えば・・・・』戦中派の爺さんの言いそうなことですね。」

■戦中派のじっさまも、不満は贅沢って不満漏らして(笑)

渡辺 「今回は評判とは違い、自分に取っては手順通りの難度でした。所要時間は、初級3日、中級1分、上級5分でしょうか。13手詰めはどうしても苦手意識があります。もう少しで中級上級だけの解答になるところでした。」

■ええーーーーーっ! はてさて、難易度は分からないものです。

はなさかしろう 「見つけた手順に奇跡の一着があると何度も並べ直したくなります。これは難問を解く喜びとは別。今回は決して難しくありませんでしたが快作に巡り合えました。」

■素晴らしい作品を作ってくれた作者さんたちに感謝。

占魚亭 「中級は全く分からず、上級はもう少しで解けそうというところでタイムアップ。無念。」

■不思議なことに、だんだん解けてくるものです(^^)


推理将棋第37回出題全解答者: 20名

  斧間徳子さん  けいたんさん  香箱さん  鈴木康夫さん  隅の老人Bさん
  占魚亭さん  たくぼんさん  竹野龍騎さん  躑躅さん  DD++さん
  NAOさん  中村雅哉さん  はてるまさん  はなさかしろうさん  はらたっとさん
  ミニベロさん  宮谷保可楽さん  リーグ戦ファンさん  RINTAROさん  渡辺さん

当選: 宮谷保可楽さん

おめでとうございます。
賞品をお送りしますので、賞品リスト から選んだご希望の賞品と送付先をメールでお知 らせください。

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