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覚えておきたい推理将棋の基礎知識 6

[2010年11月7日最終更新]
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覚えておきたい推理将棋の基礎知識 6  ミニベロ

■開き王手・両王手

推理将棋の詰み形を考える上でどうしても避けて通れないのが「開き王手・両王手」です。もっと前に講座のテーマにするべきだったのですが、9手詰の開き王手作品は存在しないので、ついつい後回しになってしまいました。

詰将棋における「開き王手詰」は「合い利かず」ですが、推理将棋の場合はもうおなじみの「合い駒無し詰」です。

Sk06a 9手の参考作がないので、申し訳ないですが古い拙作のアレンジ10手作品です。

▲7六歩    △3二飛    ▲3三角不成 △同 飛   
▲6八玉    △9二角  ▲7七玉    △8四歩   
▲6六玉    △3五飛 (詰め上り図)

中段玉の合い駒無し詰です。もし合い駒があれば、本作の場合は55の捨て合いで逃れていますが、たとえ無駄であっても手数延ばしの抵抗は推理将棋ではアリですので、10手では詰みません。

Sk06b 似た順ですが、こちらは両王手。

▲7六歩    △3二飛    ▲3三角不成 △同 飛   
▲6八玉    △6四歩  ▲7七玉    △8六角   
▲6六玉    △3六飛 (詰め上り図)

もう原理図となっている作品です。

Sk06c そして11手作品です。この二つの図を比較してください。

(A)開き王手
▲5六歩    △5四歩    ▲5五歩    △同 歩   
▲7六歩    △6二飛  ▲5八飛    △5二玉   
▲5五角    △5一歩    ▲3三角不成(64角でも詰み)
(詰め上り図)

Sk06d (B)両王手
▲5六歩    △5四歩    ▲5五歩    △同 歩   
▲7六歩    △6二飛  ▲5八飛    △9四歩   
▲5五角    △9五歩    ▲3三角不成
(詰め上り図)

Aの開き王手は、後手の持ち歩を51に使わせていますが、Bは両王手ですので、合い駒は関係ありません。

いずれも5筋の飛車角を使った原理図でした。

9手で詰む「開き王手作品」はありませんが、両王手は一つだけあります。それが宿題の「94問題」でした。

  • 3手目は歩頭
  • 5手目は桂頭
  • 7手目は香頭
  • 9手目は歩頭に不成り

Sk06e この順は、推理将棋第4回に出題された拙作「恐怖の9手」が元作です。

▲7六歩    △5四歩    ▲5五角    △7四歩   
▲8二角不成 △4二玉 ▲9二飛    △5一金右
▲6四角不成 (詰め上り図)

両王手は、9手に関してはこれしかないので簡単な話ですが、10手以上になると、通称0番と呼ばれる高坂さんの名作10手はもちろん、11手・12手と手数が増えるに連れて作品数も多くなり、もう推理将棋におけるメインの詰め上りの一つと言ってもいいほど数多く存在します。

飛び道具同士の連携はもちろん、片方が歩や桂馬も存在します。本講座は入門編ですので、9手詰までしか紹介できないルールでやっていますが、禁を犯して、10手・11手・12手の両王手作を、手順だけ紹介しておきます。並べてみて、感触を覚えてくださいね。

・10手詰
▲7六歩    △3二飛    ▲3三角不成△同 飛   
▲6八玉    △6四歩  ▲7七玉    △8六角   
▲6六玉    △3六飛

・11手詰
▲4八飛    △3四歩    ▲4六歩    △3三角   
▲4五歩    △2四角  ▲4四歩    △4二玉   
▲7六歩    △3三玉    ▲4三歩成

・12手詰
▲7六歩    △3四歩    ▲5八玉    △8八角不成
▲7七桂    △同角不成 ▲4六歩    △4七桂   
▲4八銀    △2五角    ▲2六歩    △5九桂成

当然のことながら、条件にはほとんど「本作は両王手です」とは謳っていないので、普通に考えて解けないときは、先ずこの「両王手」を疑ってみることです。推理将棋ならではの奇想天外な「両王手詰作品」、一つは作っておきたいですね。

手始めに、上記3作に独自の条件をつけてみるのもいいでしょう。元作が分からないように旨く条件付けが出来たら、それはもうあなたの新作です。「推理将棋は条件が違えば別物」ですから。

「両王手詰」は重要な「覚えておきたい推理将棋の基礎知識」です。

6回にわたって御覧いただいた「覚えておきたい推理将棋の基礎知識」ですが、これで一旦終了といたします。御愛読、ありがとうございました。

まだまだ書きたいことはたくさんあるのですが、この先はもう初級講座で扱うには無理がある内容になりますし、参考作も10手以上の中篇作が必要となるので、もう一度資料集めから出直したいと考えています。

ミニベロ

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