« 詰将棋メモ(2010年12月1日) | トップページ | 詰将棋メモ(2010年12月2日) »

推理将棋第39回解答(1)

[2010年12月2日最終更新]
推理将棋第39回出題の39-1の解答です。推理将棋は将棋についての会話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。

関連情報: 推理将棋第39回出題  推理将棋第39回解答(1)  (2)  (3)
  推理将棋(隣の将棋)  どんな将棋だったの? - 推理将棋入門


39-1 初級 赤い影法師さん作  32に駒打ち       9手

「あの将棋、たった9手で詰んじゃったね」
「途中で発止と、32に駒を打ったあたりがヤマ場かな」
「一度だけだったけど、不成なんて手があったのには驚いたよ」
「終わってみれば、後手の41玉が負けを早めたのかな」

(条件)

  • 9手で詰んだ
  • 途中で(最終手ではない)32に駒を打つ手があった
  • 一度だけ不成があった
  • 後手は41玉と指した

出題のことば(担当 タラパパ)
  どちらが何手目に何を32に打ったのか、よぉ~くお考えください。

追加ヒント:
  止めは駒を打つ手です。
  32に駒を打ったのは後手です。


推理将棋第39回解説  担当 タラパパ

感想を拝見すると、初級・上級は予想を上回る難問でした。
いつもより難問だとは思っていたのですが、ベテラン勢まで悩ませるとは。
解答状況を横目で眺めながら、大汗をかくことになりました。
中級・上級はいずれも新手順。このところ少し難問続きの傾向があり、解き易い問題を求めていますので、皆様よろしくお願いします。

推理将棋39-1 解答 Suiri391

▲7六歩、▽4二金、▲3三角成、▽4一玉
▲4三馬 、▽9九角不成、▲6一馬、▽3二香、
▲5一金 まで9手

ポイントは「途中32駒打」と「後手41玉」。これが5手目だとすれば、76歩、34歩、22角成、52金左、32角までがほぼ必然。後手が41玉と寄るには、32角が21又は43方向に動いた後の8手目となりますが、41に動いた玉が再び51玉に戻る手を塞げません。

では7手目だとしましょう。76歩、52金左、33角不成、41玉、32角、42玉と進めても、22の馬と32角は一手で連携ができずにダメ。97角ルートや22角不成ルートで金や銀を取って32に打つのも、41に利いてしまうのが大きなネックで、41玉と寄れずどうにもなりません。

「先手途中32駒打」と「後手41玉」が両立し、9手で詰む手順に、「76歩、42飛、33角不成、52金左、42角不成、41玉、32飛・・・」以下がありますが、どうしても不成が2回必要になります。結論として、先手が7手目までに32駒打ちとする手順はないことが、比較的容易に推測できるのです。論理に自信を持って、先手からの駒打ちを捨てる勇気が持てるかどうかが鍵。

先ごろまで連載されていた、ミニベロさんによる「覚えておきたい推理将棋の基礎知識 5」で、ミスディレクションがテーマになっていました。本作も新人作家にあるまじき?悪戯が仕掛けてあります。”発止と駒を打った””ヤマ場”といった勢いのある言葉で、32駒打ちを先手の着手だと思わせてやろう・・・これがミスディレクションです。

駒打が後手の着手だと気付けば、その瞬間にあっさり解けてしまいます。後手は少なくとも左金を動かし、41玉と寄らなければなりません。34歩と突いて角を取り合えば2手かかりますから32駒打ちは指せません。打てる駒は、34歩を突かずに一手で取れる香だけです。そのために先手は33角成から、馬をどいてあげる。条件の一つ”不成”は後手が香を取る時に消化します。

追加ヒント「止めは駒を打つ手です」も、かなりの大ヒントなのですが・・・。

橘圭伍 「この形ももう手筋みたいなものなんですね・・・。昔、香車を1手で取れて打てる事に気付いた時は感動しましたが」

■まだまだ”使える”手筋。9手でその香を18に打たせた悪い人もいましたし(笑)

DD++ 「不成2回or3回なら簡単なのに、1回とな!と軽く1泊。翌日、解図と関係なく、ある推理将棋関係の原稿の最終チェックをしていたらまさしくこの問題の手がかりがそこに書いてあり、思わぬタイミングで解けました。その原稿を書いてなかったら迷宮入りしていたかも・・・。これ絶対中級以上ですって。」

■9手で、論理的に解けるので初級の範囲かな?と(汗)

リーグ戦ファン 「鮮やかなミスディレクション。初級には難問では。しかし、ミスディレクションを大好きすぎて、まず『32に打ったのが後手だといいなぁワクワク』と考えて、まず本線より先にトライすることの多い私。ありゃ、解けてしまいました。自分で自分の喜びを減らしている・・・。」

■や、やはり初級には苦しいですか(汗)条件に”41玉”がなければ中級にしたのですが。

斧間徳子 「”不成あり”という条件が、33角成~43馬を考えにくくしている。」

■なるほど。作者の計算なのかもしれませんね。

香箱 「43馬に少考。角は不成から考える癖が。」

■推理将棋では、そのほうがヒット率は上がりそう。

NAO 「8手目と9手目は見えにくい指しにくい。」

■8手目はともかく、9手目もですかぁ?

たくぼん 「今回一番時間が掛かったのがこれ。不成が一度と32駒打ちを先手と思い込んでしまいました。良く考えれば分かりそうなものを」

■簡単に捨てられないのが”思い込み”。それを利用するなんて、ヒドい作者です。

S.Kimura 「不成は先手がするとばかり考えたので、だいぶ悩みました。」

■作戦成功みたいです。

渡辺 「”不成が1度だけ”が私好みの巧い条件ですね。」

■渡辺さんに褒められると、新人さん、励みになりますね。

ミニベロ 「ウーム、ヒントが出るのを心待ちにしてしまった! 」

■ミ、ミニベロさんが・・・・マジですか?(大汗)

竹野龍騎 「第一感は82飛で37歩を取って32歩でしたが、はずれ。99角は何度見ても感触の良い手です。『後手の41玉が負けを早めた』のが正しいことに驚いた(苦笑)。」

■推理将棋の感想ほどアテにならないものはない。「3手目の駒成で有利を確信」といって33角成でも、単なる以上感覚でノープロブレム。私はしませんが(笑)

はなさかしろう 「43馬が盲点になりがちなのは私だけ?(苦笑)一度だけの不成といえばなんといっても99角不成でしょう、というわけで解き心地の良い条件付け、ごちそうさまでした。」

■どういたしまして。ささ、お茶でも一杯。

鈴木康夫 「32に打ったのは後手と言うヒントで当初は混乱しました。2手目34歩の暇が無いということで、やっと解けました。」

■今後も現れそうな手筋ですから、覚えておいて損はありません。

占魚亭 「これでいいのかなぁ……自信ありません。」

■残念!32駒打ち条件を満たしていませんでした。

まさ 「32へ駒を打つと聞いてまず後手だろうと推理(笑)」

■推理将棋作家から嫌われる解答者のタイプですよ、まささん(爆)担当者からは好かれますけど。

はてるま 「32の穴塞ぎは飛車でもできるところをあえて香を取って打つのが推理将棋。新人さんなのに、むしろベテランの味ですね。」

■最近の新人さんは、かわいくないですよね。

宮谷保可楽 「どうやって32を埋めようか、と悩んでいたら、幸運なことに香が落ちていた。」

■目の前に落ちていても、なかなか拾えないものなのですが。


正解:17名

  S.Kimuraさん  斧間徳子さん  香箱さん  鈴木康夫さん  たくぼんさん
  竹野龍騎さん  橘圭伍さん  躑躅さん  DD++さん  NAOさん
  はてるまさん  はなさかしろうさん  まささん  ミニベロさん  宮谷保可楽さん
  リーグ戦ファンさん  渡辺さん

(当選者は全題の解答発表後に発表)

|

« 詰将棋メモ(2010年12月1日) | トップページ | 詰将棋メモ(2010年12月2日) »

推理将棋」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 推理将棋第39回解答(1):

« 詰将棋メモ(2010年12月1日) | トップページ | 詰将棋メモ(2010年12月2日) »