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推理将棋第44回解答(3)

[2011年5月30日最終更新]
推理将棋第44回出題の44-3の解答、第44回出題の当選者(タラパパさん) を発表します。推理将棋は将棋についての会話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。

関連情報: 推理将棋第44回出題  推理将棋第44回解答(1)  (2)  (3)
  推理将棋おもちゃ箱)  推理将棋(隣の将棋)  どんな将棋だったの? - 推理将棋入門


44-3 上級 KGさん作       打歩詰を知らない二人(B)  11手

中級と同じ会話

(共通条件)

  • 11手目に打歩詰になった
  • 1手目と2手目は玉の手
  • 3手目と4手目は歩の手

(B君の見た将棋)

  • 7手目は成の手

出題のことば(担当 DD++)
  初手に攻方玉を動かすのは異質。この条件をどう考えますか?

追加ヒント:
  馬と歩の2枚のみの詰め上がりです。トドメは63歩。


推理将棋44-3 解答  担当 DD++ Suiri443

▲4八    ▽6二    ▲7六    ▽6四
▲3三角不成▽7二飛    ▲4二角  ▽7七角成
▲4一馬    ▽6七馬    ▲6三  まで11手

44-2との対比で今度は7手目が成。初手玉があまり意味のない手だとするなら、実質5手目に成の来る短手数手順はかなり多く、「短手数手順に類型を求める」で解くのは難しそうです。そこで今度は別方向からアプローチしてみましょう。先手が歩を打つためには、後手がその筋の先手歩を取らなければいけません。さて何筋の歩が取りやすいでしょうか?

最初に考えるのはやはり77角成の1手で取れる7筋でしょう。初手玉も王手回避と考えれば納得できます。しかし、73や72の守りは厚く、そのような場所に歩を打って簡単に詰むとは思えません。次に考えるのは5筋でしょうか。しかし、5筋の歩を取る展開はどうしても中級と同じ流れになり、7手目は不成でなければ困ってしまいます。

となると残るまともな可能性は6筋。77角成~67馬や、66歩に同角と、6筋先手歩は意外と消しやすいことに気づけるかが勝負どころでした。

詰み形の方は、62歩までとは考えづらいので63歩までが妥当なところ。馬を使った41と63の連携は手筋ですから、攻方は33角不成~42角成~41馬としたのでしょう。とすると先手に66歩を指す余裕はないので、歩消去は77角成~67馬の方を使います。72の逃げ道は後手飛で封鎖。見事なまでにピッタリの詰め上がりです。本来なら反則ですけどね(笑)。

ところでこのツイン問題、条件も2問できちんと対になっているだけでなく、先手が角不成なら後手も角不成、先手が角成なら後手も角成など手順も非常に対比性に優れていて、ツイン問題の理想にかなり近い非常に美しい問題だと私個人としては思います。みなさんもこんな美しい問題作ってみませんか?

それではみなさんの短評をどうぞ。

鈴川優希 「『44-2が5八玉なら、今度は6八か4八だろうなあ。これが限定されるのは4七か6七に後手の馬でも侵入してくるからだろう』と考えて氷解。それにしても、先手は最後歩じゃなくて金を打てばよかったのに……。(笑)」

■そういうところでわざわざバカな方をとるのが推理将棋(笑)。

中村雅哉 「3手目玉位置の限定から、48玉で67歩を取らせて63歩までが予想できる。易しいが条件付けが巧妙で新人離れしたツインでした。」

■本当に新人の作品とは思えないツイン作品でした。

NAO 「67馬が王手にならない初手48玉と次になるための5手目33角生。伏線のある2つがいい手に感じました。」

■解いてから全体を眺めると伏線が多いんですよねこの作品。そういう意味では手順も秀逸。

斧間徳子 「すべての手がうまく限定されていて感心。前作もそうだが、『1手目と2手目は玉の手』という条件がうまい。」

■攻方の玉の手に「!?」と思いつつも解けて納得。うまい条件です。

はなさかしろう 「こちらの初手は馬のスライドまでかわせる味の良い手なので先に解けました。▲42角-△52玉と▲41馬-△62玉は対になりやすいので...と、中級へ。解き心地良く美しいツインですね。」

■その組が対になりやすいというのは言われてみれば確かに。美しいツインというのは同感です。

S.Kimura 「44-2からの類推で,7七角成から6七馬で6筋の歩を切らせると予想し,6三歩までの打歩詰を考えました.でも,最後に6三金としていたら先手が勝っていますね.」

■そういうところでわざわざバカな方をとるのが推理将棋(笑)。あれ、このレスどこかで書いたような・・・

タラパパ 「次は王手回避の初手玉限定。前問との条件対比もお見事でした。」

■本当に見事なツイン問題でした。

リーグ戦ファン 「『ツイン問題』にすっかり騙されました。2とは全く違った展開かと思いきや、一手一手の意味がすべて同じ。双子の細かい差を楽しむ「ツイン」だったのですね。解いてから眺めてみれば、2だけだとグダグタした条件付けが必要になるところ、
「ツイン」にしたことで、逆にスッキリ感が出てますね。」

■初手玉だけは意味は全く違いますが、たしかに意味は似ている手が多いですね。しかし、意味が同じでも場所がまったく別、平行世界のような不思議な2局だったかとおもいます。

渡辺 「本問のポイントも44-2と同じで解決方法も同じ。同じ問題を二題解いた気分でした。対比は美しいのですが…。もちろん一題が二題分難しかったので十分お腹一杯ですが。」

■解き方によっては同じアプローチの似たような問題になってしまうのがこの系統のツイン問題の最大の欠点であり永遠の命題ですね。

占魚亭 「初手の意味に気付けるかどうか。」

■48玉に67馬の形を思い浮かべられるかどうかですね。私はこれが見えずに苦労しました・・・。

はらたっと 「成る手ありだと5筋からはなれて、、長考。。追加ヒントで6筋とわかりそこからスンナリ」

■追加ヒントが役立ったようでなによりです。

隅の老人B 「最終手、時間に追われて歩を打った?いいえ、ケチです。金は使わないね。」

■トドメくらいケチケチしなくてもよさそうなもんですが(笑)

鈴木康夫 「どちらも先手玉の移動の意味付けが良いですね。」

■まさに。特に中級の方の先手玉は目新しいです。

諏訪冬葉 「ヒントの最終手から逆算しました」

■こっちはヒントが役立ったようで何よりです。

チャンプ 「こちらは早い時期に解けていました。詰み上がり形を考えてて、成る手が入るなら6筋が効率良さそうだと思いこの順を発見できました。ツイン作として申し分ない仕上がりだと感じました。」

■6筋に最初に目をつけるとはやりますね。これがセンスってやつでしょうか。

たくぼん 「先後玉の位置限定が見事。前作と合わせ見事なツインと言えますね」

■本当に見事なツインでした。

はてるま 「前問もそうですが、初手の玉移動の意味付けがとてもうまくいっていると思います。これで初投稿とはおそれいりました。傑作と思います。」

■これが初投稿とは、本当に今後が楽しみです。


正解:20名

  S.Kimuraさん  斧間徳子さん  鈴川優希さん  鈴木康夫さん  隅の老人Bさん
  諏訪冬葉さん  占魚亭さん  たくぼんさん  タラパパさん  チャンプさん
  躑躅さん  テイエムガンバさん  NAOさん  中村雅哉さん  はてるまさん
  はなさかしろうさん  はらたっとさん  宮谷保可楽さん  リーグ戦ファンさん  渡辺さん


総評

鈴川優希 「今回は珍しく3題とも早く解けたので、最速解答を目指します。打歩詰の問題というのは今まで考えたこともなくて、面白かったです。次回も解答できればいいなと思っています。」

■残念、躑躅さんに次いで2番手でした。次こそは1番乗り目指してかんばってください。推理将棋は打歩詰だけでなく、千日手やらなんやら面白い条件設定はいろいろあるんですよ。ただ問題はここに出すには難しすぎること・・・。

中村雅哉 「今月はとても易しい作品群でした。今後もこの難度でお願いします(笑)。」

■20名全員全問正解でしたからね(笑)。難度はこれくらいをベースにたまに難しい月をまぜれたらなぁ、と思っています。

タラパパ 「ツインの先手玉の使い方には優れた創意を感じます。特に先手玉の無駄手を利用した中級の限定、これは新手筋といえるかもしれません。」

■ツインの先手玉は本当に見事でした。中級の限定は少なくともおもちゃ箱では前例のない成生限定方法ですね。

リーグ戦ファン 「全体に、KGさん、なんとも条件付けが綺麗ですね。派手な条件設定ではなくて、細かい条件付けがうまい初投稿ってのはすごすぎます。」

■全くです。ベテラン勢には恐怖以外の何者でもありません(汗)

隅の老人B 「薫風の5月。部屋にこもって推理将棋を考える。どう考えても、こんなことは不健康?ですね。公園ではバラが咲いたの便りあり。デジカメ片手に出かけよう、です。」

■部屋にこもって結果項書きと次月選題をしている私は不健康のカタマリです(笑)


推理将棋第44回出題全解答者: 20名

  S.Kimuraさん  斧間徳子さん  鈴川優希さん  鈴木康夫さん  隅の老人Bさん
  諏訪冬葉さん  占魚亭さん  たくぼんさん  タラパパさん  チャンプさん
  躑躅さん  テイエムガンバさん  NAOさん  中村雅哉さん  はてるまさん
  はなさかしろうさん  はらたっとさん  宮谷保可楽さん  リーグ戦ファンさん  渡辺さん

当選: タラパパさん

おめでとうございます。
賞品をお送りしますので、賞品リスト から選んだご希望の賞品と送付先をメールでお知 らせください。

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コメント

最近は反則手もOKになったのですか?
拙作に「幻の王手飛車」という問題作があるのですが…。

投稿: けいたん | 2011.06.02 21:39

個別にメッセージも送らせていただきましたが、この問題の場合
「どの反則かが明記されており、その反則の条件がきっちりきまっている」
という前提があるからこそ出題可能だった問題です。
けいたんさんの作品が問題作扱いされたのは、
反則の種類が明記されておらず、ありとあらゆる反則が可能性としてあるので、
常識外の全てを想定しなければいけなかった点にあって、
手順の最後が反則というオチをつけること自体は
おそらく推理将棋ができた当初からOKだったんじゃないかと思います。

逆に言えば、そこさえクリアしていれば、
あの作品は当時でも問題作という扱いは受けなかったんじゃないかと思います。

投稿: DD++ | 2011.06.06 04:10

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