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推理将棋第46回解答(2)

[2011年7月28日最終更新]
推理将棋第46回出題の46-2の解答です。推理将棋は将棋についての会話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。

関連情報: 推理将棋第46回出題  推理将棋第46回解答(1)  (2)  (3)
  推理将棋おもちゃ箱)  推理将棋(隣の将棋)  どんな将棋だったの? - 推理将棋入門


46-2 中級 DD++作        鯨飲馬食         11手

「この11手で詰んだ将棋おもしろいな」
「初期位置のままの歩を馬が5枚も食ったのか」
「鯨飲馬食とはよく言ったものだ」

さて、どんな将棋だったのだろうか?

(条件)

  • 11手で詰んだ
  • 初期位置のままの歩を取る馬の手が5回あった

※「馬の手」ですので、角成で歩を取ってもカウントには含みません。


出題のことば(担当 DD++)
  タイトルどおり馬で歩をパクパク食べまくってください。

追加ヒント:
  歩を取る馬の手5回の内訳は、5、8、9、10、11手目。
  7手目に飛車の妙手炸裂!


推理将棋46-2 解答  担当 DD++ Suiri462

▲7六歩    ▽6二玉    ▲3三角成  ▽7二玉
4三馬    ▽7七角成  ▲6八飛    ▽6七馬
5三馬    ▽5七馬    ▲6三馬  まで11手 

馬の手の最短は5手目なので、馬で歩を取るのを先手だけでがんばっても5手目、7手目、9手目、11手目の4回が限度です。つまり、5回目を実現するためには後手も馬で歩を取る手が必要ということ。しかし、手数を数えると、角道をあける手が最低1回、角成が先手と後手で1回ずつ、馬で歩を取る手が先後あわせて5回で、ただ条件を満たすだけで計8手必要。残りはたった3手しかありません。

しかも、後手の角成は77角成なら余計な王手に困ってしまい、88角成なら取れる歩が8筋9筋に限られて、詰みには何の役にも立ちそうにありません。かといって、途中で曲がって17角成や57角成を狙うのも手数を無駄に使うだけ。こんな調子で本当に詰むのでしょうか。

手がかりが全くなく絶望的なように思えますが、推理将棋でしばしば出てくる考え方がここで役に立ちます。それは、単騎詰でもない限り攻め駒は2枚以上必要、つまり、1枚は馬として、最低もう1枚どこかから攻め駒を調達しなければならないということです。しかしながら歩以外の駒を取って打つ余裕はなく、歩を打つのもこの場合戦力になりません。

そのもう1枚の調達方法の答えは、最初に困ってしまうと言った後手の77角成に対する「68飛」という妙防。このままでは役に立ちませんが、ここから後手馬が67馬~57馬と動けば……なんと6筋に飛の利きが通って63への紐駒になれるのです!それにさえ気づけば、後手玉を72へ移動して、飛の紐を頼りに63馬までの構図が見えるはず。

それではみなさんの短評をどうぞ。

はなさかしろう 「しばらく動かして、これ本当に可能?と思いましたが、久しぶりに理詰めで解けました。先手の加勢が一手のみなら自陣の飛。更に最終手も馬での歩取りなので後手玉は72です。嘆息の一条件11手、『初期位置のままの歩取り6回』だと余詰むのも奥床しいですね。」

■1条件問題は可能と不可能の境界ぎりぎりを突かないと成立しませんから、一見不可能に見えることも無理からぬことです。「初期位置のままの歩取り6回」だと最後馬と飛成が非限定になるんですよね。

斧間徳子 「『馬の手』がなかなか出てこないので解きにくかったですが、詰め上がりの形を考えたら解けました。1条件の傑作。」

■傑作との評価、ありがとうございます。手なりで進めるとあまり68飛の発想は出てきませんからねぇ。

鈴川優希 「馬の単騎詰はありえないので自陣の飛車を出動させる発想ですね。最終手を限定する条件が巧いです。」

■10手目と最終手の限定が1条件のままできてよかったです。

KG 「7手目の飛車が王手を防ぎながら、最終手▲6三馬にひもを付ける良い手ですね」

■一石二鳥の1手でした。こういう手があると面白い手順になりますよね。

NAO 「馬で歩を取る手が5回もあり、飛車を使うチャンスは1回だけ。」

■逆に言うと1回しか使えないチャンスで何ができるかというと飛車しかないという。

リーグ戦ファン 「これも脳内でほぼ秒殺。ただし、7手目と9手目の手順前後があるように思えて、紙と鉛筆を取り出しました。」

■6手目に王手がかかるので7手目飛合に限定されます。逆王手は脳内で解いているとうっかりしがちですよね。

チャンプ 「これは良く出来た一条件ですね。ザ・DD++といった感じの条件設定だと思いました(笑)」

■ありがとうございます。しかしチャンプさんの中で私はどんなイメージになっているやら(笑)

変寝夢「三段目を複数回移動するので詰め上がりは一目。逆王手に注意」

■この詰め上がりが一目とは強い。

たくぼん 「もう一枚の攻め駒を考えれば一挙に解決しました」

■まさにそこがキーでした。

みや 「タイトルは馬が中心ですが、この詰めあがりの中心は飛車ですね。先手も攻防に役立ってるし、後手飛車も退路封鎖に役立ってる。」

■大駒4枚全部が役立っている手順というのはけっこう珍しいかも。

渡辺 「本門が一番骨でした。後手馬を88角成から97馬、87馬で逆順だと馬が53のラインに効いて詰まないに違いない、と考えていたのが大外れでした。手順は条件とは裏腹に馬を寄っていく地味なものなのですが。論理的には馬で歩を取るのは先手は5手目、後手は6手目以降で同時には達成できない。また、7手目以降ずっと初期位置のままの歩を取るのも詰みそうにないので、5or6手目に1回、7~11手目に1回、初期位置のままの歩を馬で取る以外の手が入るとして考えたまではよかったのですが。」

■ヤマがはずれるとなかなか正解にたどりつけないんですよね。「7~11手目に1回」で何をするかがミソでした。

テイエムガンバ 「7手目の6八飛で6三馬を成立させるところがポイント。そこに気づいたらあとは一気に解けた問題でした。」

■やっぱりポイントはそこなんですよね。

S.Kimura 「68飛+63馬は気づいていたのですが,62玉で詰ませようとしていたので悩みました.中間ヒントに救われました.」

■62玉だと53馬の時点で王手がかかってしまうので困ってしまいます。そこから馬が横移動するなら最終形はコビンからの王手になるのが自然ということに気づくことができればおそらくノーヒントで解けたでしょうね。

井上順一 「王手を防ぐために動かした飛車を利用して詰む。うまくできている。」

■同じように68飛合を利用する順に63歩成までの9手の順もありますね。24-1とか32-2とか。もっともそちらでは77角成は単なる遊び手ですが。

宮谷保可楽 「『5手目に馬で歩を取った』で、一気にゴールまで行ってしまった。68飛がピッタリ。」

■そこからゴールまでってそんなに一直線でもない気がするんですが(笑)

中村雅哉 「見かける筋だがシンプルな条件がセールスポイント」

■1条件でまとまったのは幸いでした。

隅の老人B 「馬で5枚? なるほど。最初の歩取りは角成でした。」

■そのための注意書きです(笑)

占魚亭 「飛車を何筋に振るかが分かれば簡単。」

■まず飛車を使う発想に至るところが最大の難所だと思うのですが(汗)

はてるま 「77角成の王手に対して、単に受けるだけでなく、より働いた手を指したい、と考えたらすんなり見えました。スマートにまとまった良問。」

■その嗅覚、さすがベテランですね。

タラパパ 「僅か11手しかないのに、『馬で初形位置の歩を5枚取る』などと、いかにもあり得そうにない条件の意外性がいいですね。馬単騎詰がないなら、後手の馬も2回は動いてくれないと困るわけですが、この詰上がりに結びつける発想が浮かぶかどうか。普段なら上級?」

■中級にするには難しく、上級にするには簡単という中途半端な位置づけな気がします。なので上級にはっきりと難題があって、「今回は高難度です」と宣言できたのは幸いでした。

はらたっと 「歩5枚だけならいろいろありそうですが初期配置というのがみそですね。」

■馬で歩5枚を取る順はたぶんこの順と10手目が76馬になっている順だけじゃないかと思いますが、他にありますかね?


正解:21名

  井上順一さん  S.Kimuraさん  斧間徳子さん  KGさん  鈴川優希さん
  隅の老人Bさん  占魚亭さん  たくぼんさん  タラパパさん  チャンプさん
  テイエムガンバさん  NAOさん  中村雅哉さん  はてるまさん  はなさかしろうさん
  はらたっとさん  変寝夢さん  みやさん  宮谷保可楽さん  リーグ戦ファンさん
  渡辺さん

(当選者は全題の解答発表後に発表)

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