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推理将棋第48回解答(2)

[2011年9月27日最終更新]
推理将棋第48回出題の48-2の解答です。推理将棋は将棋についての会話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。

関連情報: 推理将棋第48回出題  推理将棋第48回解答(1)  (2)  (3)
  推理将棋おもちゃ箱)  推理将棋(隣の将棋)  どんな将棋だったの? - 推理将棋入門


48-2 中級 タラパパさん作   付き合いもほどほどに   9手

(条件)

  • 9手で詰んだ
  • 3手目は3筋に不成
  • 5手目は5筋に不成
  • 7手目は7筋に不成
  • 8手目は8筋に不成

出題のことば(担当 DD++)
  先手に付き合ってうっかり指した8手目とは。

追加ヒント:
  先手の3連続角不成の途中で金を入手しましょう。


推理将棋48-2 解答 担当 DD++ Suiri482

▲7六歩    ▽5二玉    ▲3三角不成▽5一金右
▲同角不成  ▽4二金    ▲7三角不成▽8八角不成
▲5一金  まで9手 

「N手目はN筋に不成」ばかり4つ集めた問題。初級ほど素直には行きませんが穴埋めでやってみましょう。条件は次の通り。

??、??、3筋不成、??、5筋不成、??、7筋不成、8筋不成、?? まで

これは見えている場所はすぐに手がほぼ確定します。つまり、3手目に可能な3筋不成は76歩~33角不成のみ。その状態から続いて指せる5筋不成は51角不成か55角不成のみ。さらに続いて指せる7筋不成は73角不成のみ。また8手目の8筋不成も88角不成以外にありません(3手目33角不成があるので87歩不成や87桂不成は実現不可)。

76歩、??、33角不成、??、51/55角不成、??、73角不成、88角不成、?? まで

ここで考えるのはトドメの駒。先手は角不成を3手指すので、自陣からもう1枚つれてくることはできません。となればもう1枚の攻め駒は途中で取った駒をトドメに打つしかないのですが、歩以外を取れるとしたら以下の2通りのどちらか。

76歩、52玉、33角不成、51金右/左、同角不成、??、73角不成、88角不成、金打ち まで
76歩、52玉、33角不成、74歩、51/55角不成、73桂、同角不成、88角不成、桂打ち まで(2-4手目手順前後可能)

しかし2つめは最後どこに桂を打っても詰みません。なので1つめを採用。トドメは明らかに51金か62金なので、6手目を使って42の逃げ道封鎖と考えれば答えはすぐ見つかります。

それにしても94形式でしかできない面白い条件付けの作品でした。

それではみなさんの短評をどうぞ。いつもどおり解答到着順です。

チャンプ 「8手目の無駄手を条件と題名でフォローする辺りがさすがですね(笑)」

■どちらかというとこのテーマを決めてそれが可能な手順を探したら無駄手含みだったのでしょうね。しかし8手目は無駄手の限定だけでなく正当な(?)余詰め消しもしているので、この条件はフォローだけではないような。

リーグ戦ファン 「47-3が記憶に新しいので、詰め筋が他に浮かびません。『なんで8手目を9筋にして奇数で揃えなかったんだろう』と、マヌケに悩んでしまいました。」

■9筋の発想には素直になるほどと思いました。どちらを選ぶかは創作の自由。

NAO 「つきあいが良すぎると身を滅ぼします。」

■人生の教訓になりそうな一言。

はなさかしろう 「美しい~~。手順も先月のおさらいでこの筋はもうばっちり見えますよ。」

■先月と同じだから見えたという方、意外と多かったようです。

KG 「あれ?どこかで見たような…」

■ナ、ナンノコトデショウカ。類似手順の異条件作は問題ないとしても、2回続けてはよろしくなかったですね。

斧間徳子 「手順は凡庸なれど、4つの条件がすばらしい。」

■ですよね。普通の推理将棋ではなかなか表現できない面白さ。

はらたっと 「先手3手目から3連続不成はこれが真っ先に思い浮かびます。」

■筋条件がなければ右上をうろちょろするのが先に出てきそうな気もしますが。

渡辺 「これも瞬殺(こっちの方が簡単かも?)。条件がそろって綺麗。」

■慣れてる人にとっては、よく使われる手順なだけにこっちの方が簡単。

S.Kimura 「条件の不成は全て予想がついたので,どのように詰ませるかを考えていたとき,47-3の詰め上がりが思い浮かび,答えが分かりました.」

■やはり前回作と同じ詰め上がりだと参考になっちゃいますよねー……。

たくぼん 「基本中の基本のような手順ですが、この条件が一番解きやすいかもしれません」

■限定に不要な条件もありますしね。

井上順一 「不成は角しかない。詰め上がり図もだいぶ慣れてきた。」

■この詰め上がりはよく出てくるのでその慣れは必ず役に立ちますよ。

はやし 「これも基本手筋。」

■確かにこれは基本手筋ですが、手筋だけ見るなら48-1の方は基本手筋とはちょっと違うような。

諏訪冬葉 「角を動かす以外に手がないので結構簡単でした。」

■普段ならこれが初級でも通用するレベルです。

テイエムガンバ 「47-3と同じパターンだけに、すぐ解けました。」

■うーん、条件は違うんですが、そこまですぐに類似手順と看破できるものですかね。

平井康雄 「3、5、7手目が角であるのは明らか。8手目も88角生以外はないとなるとこれしかないですね。8手目の無駄手によって統一感と手順限定を演出しているわけですね。」

■48-1もそうでしたが、どことなくベテラン制作者のような香りが漂う平井さんの短評。平井さん、問題作ってみません?(笑)

変寝夢 「論理物より趣向物タイプが好きなので、面白く感じました。」

■94形式はパズル性よりも趣向性に偏る傾向があります。変寝夢さんはこの形式の方が相性がいいかもしれません。

くるぼん 「以前に角の大回転を解いたことがあったので瞬殺。後手も大駒のナラズをやりたかった?」

■わざわざ詰めろがかかっている時にやらなくてもいいだろう、とツッコミをぜひ。

中村雅哉 「角不成で金を取る定番手段。こちらも初級という感じ。」

■今回は実質「入門、初級、中級」でした。

はてるま 「88角生がユーモア満点。条件もきれいですし、94条件の傑作かと。」

■本当にすばらしい作品でした。

宮谷保可楽 「33角生と88角生は、これしか考えられず。あとは42金で詰み形作り。」

■すばらしいアプローチでした。88角不成は慣れないと一発では見えないものですが。

隅の老人B 「8手目、パスは出来ない、この条件は上手かった。」

■手余りがでた場合に何で手パス代わりにするかは制作者の腕の見せ所。

鈴川優希 「5手目の条件は不要かもしれないけど、きれいですね。」

■5手目がないとマギレの数はかなり増えますが、限定はできていますね。とはいえ、条件の美しさを考えればあったほうがきれいです。

鈴木康夫 「角の大回転が見えたので瞬殺でした。」

■この問題だと角の4分の3回転なんですけどね。

みや 「最初5筋は55かと思っていました。金を入手するために51ですね。後手の88角不成もお手伝いして面白かったです」

■逆に、こんな感じの条件で51と思わせて実は55経由でないと詰まない作品があればかなり面白いのですが。

占魚亭 「角が大活躍。気持ちのいい手順ですね。」

■無駄手ながらも一閃88角不成が面白い。


正解:25名

  井上順一さん  S.Kimuraさん  斧間徳子さん  くるぼんさん  KGさん
  鈴川優希さん  鈴木康夫さん  隅の老人Bさん  諏訪冬葉さん  占魚亭さん
  たくぼんさん  チャンプさん  テイエムガンバさん  NAOさん  中村雅哉さん
  はてるまさん  はなさかしろうさん  はやしさん  はらたっとさん  平井康雄さん
  変寝夢さん  みやさん  宮谷保可楽さん  リーグ戦ファンさん  渡辺さん

(当選者は全題の解答発表後に発表)

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