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推理将棋第48回解答(1)

[2011年9月25日最終更新]
推理将棋第48回出題の48-1の解答です。推理将棋は将棋についての会話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。

関連情報: 推理将棋第48回出題  推理将棋第48回解答(1)  (2)  (3)
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推理将棋第48回解説  担当 DD++

久々の94形式特集、いかがでしたか。今回は3題とも条件付けに特徴のある問題でしたが、当然94形式はそうでない問題でもよいわけで、初めての人でも作りやすい形式です。問題制作に興味がある方はこの形式から入ってみるのも1つの手。


48-1 初級 DD++作       歩頭戦術         9手

(条件)

  • 9手で詰んだ
  • 4手目は後手歩頭
  • 5手目は後手歩頭
  • 7手目は後手歩頭
  • 9手目は43歩成

出題のことば(担当 DD++)
  まずは94形式に慣れるための肩慣らしにどうぞ。

追加ヒント:
  まずは43歩成を頭に置きつつ5手目までを確定させてみましょう。


推理将棋48-1 解答 Suiri481

▲4六歩    ▽3四歩    ▲4五歩    ▽4四
 歩    ▽4二玉    ▲5四角    ▽5一金右
4三歩成 まで9手 

まずは肩慣らし。94形式は穴埋め式に解いていくと楽です。条件は以下の通り。

??、??、??、後手歩頭、後手歩頭、??、後手歩頭、??、43歩成 まで

これを分かるところから紐解いていきましょう。まずは4手目の後手歩頭ですが、これを実現するには34歩~44角しかありません。

??、34歩、??、44角、後手歩頭、??、後手歩頭、??、43歩成 まで

次に43歩成の実現。後手がこの出だしでは歩を44に打って43歩成は到底間に合いません。つまり先手は5手中4手を4筋歩突きに費やすはず。そのうち46歩と45歩は後手歩頭の着手にならないので、これを初手と3手目に指すしかありません。そして続いて指せる後手歩頭の着手は44同歩のみ。

46歩、34歩、45歩、44角、同歩、??、後手歩頭、??、43歩成 まで

なんとなく全体像が見えてきました。43歩成はもちろん同玉を封じておく必要があるので、7手目は43に紐をつける手。48飛と5箇所の角打ちのうち後手歩頭になるのは54角のみ。

46歩、34歩、45歩、44角、同歩、??、54角、??、43歩成 まで

これで先手の全着手判明です。残りは後手の2手ですが、必要なのは43歩成が王手になるように玉を動かすことと、その後51への退路を封鎖すること。すなわち42玉~51金右。これで全手順確定です。

まあ、ここまできっちりやらなくてもなんとなくで詰むように過剰にヒントをつけているわけですけれども。

さて、短評紹介です。類似した短評があまりに多いので、今回だけそれぞれでまとめて紹介してみようかと思います。一部の方は分割掲載になっています。

渡辺 「これは知ってれば瞬殺。知らなくても多分簡単?」
はやし 「初級の条件付けでありがたい。」
占魚亭 「ウォーミングアップに最適ですね。」

■簡単という声多数。初級ですしそうでなくっちゃ。

鈴木康夫 「これが一番苦労したかも。」

■一方でこれが最難関だったという声も。うーん。

NAO 「初級出題用に43歩成を明かされているので、即わかりました。」
斧間徳子 「9手目が43歩成と明かしてくれたので流石に秒殺でした。」
はなさかしろう 「『43歩成』が親切設計で一直線。」
はらたっと 「9手目43歩成を素直に考えました。」
井上順一 「最終手が大きなヒント。」
変寝夢 「最後のヒントが歩成の位置が表記されていなかったら、解けなかったかも」
チャンプ 「最終手の条件を歩成だけにしないところが優しさですかね(笑)」
はてるま 「43歩成の条件が親切設計。」

■簡単だった最大要因はこの最終手の大ヒント。しかしこのヒントは……

リーグ戦ファン 「ところで、最終手は『歩成』だけで限定できてますでしょうか?だとしたら、難易度がだいぶ上がりますが。」
平井康雄 「『9手目歩成』では余詰ですか?」

■実は歩成だけでも限定可能。それどころか……

はなさかしろう 「『9手目は歩』だと5筋や2筋に紛れがありそうですが、肩慣らしですね。

■歩の手というだけでも限定できるのでした。が、初級用にするために43歩成を全部明かしてマギレの量を調整しています。解きやすい問題を作りたい方はぜひご参考に。

はてるま 「『9手目は先手歩頭』の条件もあった?」
NAO 「『4手目後手歩頭、5手目後手歩頭』ときたら、『7手目先手歩頭、9手目先手歩頭』が普通??の条件付けでしょう。」

■この場合最終手が43角成。条件の統一性はこちらの方が面白いです。タイトルともマッチしますしね。

平井康雄 「4手目に歩頭に動けるのは44角しかないですね。」
鈴木康夫 「4手目後手歩頭は良く考えると一通りしか無いですね。」
リーグ戦ファン 「4手目の条件で44角が絶対で、9手目43歩成条件から▲44同歩がイメージできますので、自動的に導かれてしまいます。」
中村雅哉 「4手目後手歩頭は44角しかないので、9手目43歩成と合わせて考えれば殆どの手順が浮かび上がる。」
たくぼん 「推理将棋初心者の頃は44角とかに驚いたものです」

■簡単だったもう1つの要因はこの4手目。推理将棋に慣れない人の発想をアシストするものでしたが、こちらも……

S.Kimura 「ところで,4手目の条件はなくても良いのでしょうか.」
隅の老人B「初手、さて、どの歩を突こうかな?4手目、先手歩頭と書かないところが憎いな。」

■実は限定に不要な条件でした。当然別の条件で代用可能。「4手目は先手歩頭、5手目は後手歩頭、7手目は先手歩頭、9手目は先手歩頭」が実は一番最初に考えた条件付けでした。当然初級では出せないのでごっそり改変して出題。

S.Kimura 「飛車は4筋に回ると思っていたので,54角は意外でした.」
井上順一 「飛が回るかと思ったが歩頭角だった。」
諏訪冬葉 「最終手43歩成ならあとは48飛で終わりと思ったら歩頭の手がなかった。よく見たら手元に角があったので打って終わり。」
くるぼん 「43の支え駒を飛車と決め打ってしまい大苦戦。7手目後手歩頭が大ヒントになっているのにやっと気づきました。」
宮谷保可楽 「最終手が43歩成だから、48飛でヒモをつけるのだろう、と考えてウンウンウン…。44で角をもらっての54角に気がついてゴールイン。」
みや 「歩頭に角を置くのは指将棋ではなかなかないので発想に苦労しました」

■唯一残した謎らしい謎にハマっていただいた方も多数。

テイエムガンバ 「直感は先手が4筋の歩を取って取らせて4四歩でしたが、後手が歩を取る暇もないことに気づき4筋の歩を地道に動かす路線に変更。あとは一直線でした。」

■先に4手目の唯一性に気づけばすぐ否定できる筋なのですが、直感だとそんなものですよね。

S.Kimura 「練習問題の解答図を見ながら考えました.」

■どういうつながりがあるんだろうと思いましたが、42玉から51金右で形を作るところが同じなのですね。

鈴川優希 「あの名作も、条件を変えればまた違った印象です。」

■これだから推理将棋は同じ手順でもいくらでも問題が作れるのです。

KG「後手歩頭の意味を理解するのに時間がかかりました。」

■今回の反省点その1。これは注意書きすべきでした。失礼いたしました。


正解:25名

  井上順一さん  S.Kimuraさん  斧間徳子さん  くるぼんさん  KGさん
  鈴川優希さん  鈴木康夫さん  隅の老人Bさん  諏訪冬葉さん  占魚亭さん
  たくぼんさん  チャンプさん  テイエムガンバさん  NAOさん  中村雅哉さん
  はてるまさん  はなさかしろうさん  はやしさん  はらたっとさん  平井康雄さん
  変寝夢さん  みやさん  宮谷保可楽さん  リーグ戦ファンさん  渡辺さん

(当選者は全題の解答発表後に発表)

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コメント

なるほど~最終手角で行けばこれも歩頭の手なんですね。
元は由緒ある問題なのでしょうか。綺麗な一条件に纏まっていそうですね。

投稿: はなさかしろう | 2011.09.26 01:00

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