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推理将棋第51回解答(1)

[2012年1月26日最終更新]
推理将棋第51回出題 「平成24年(龍年)の新春推理将棋」 の51-1の解答です。推理将棋は将棋についての会話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。

関連情報: 推理将棋第51回出題  推理将棋第51回解答(1)  (2)  (3)  (4)
  推理将棋おもちゃ箱)  推理将棋(隣の将棋)  どんな将棋だったの? - 推理将棋入門


推理将棋第51回解説  担当 DD++

今回はいろいろとご迷惑をおかけしました。51-1での注意書き不足、51-3の条件間違い、挙句の果てに51-3に締め切り当日に余詰が見つかる始末。日本語を書く時には十分注意しなければならないということを再認識させられました。2012年の出題ではそのようなことがないよう気をつけてまいります。


51-1 初級 詰工房有志作     龍を詰ましてみよう    7手

「よし、後手番だけど龍も作ったし有利に進みそうだぞ」
「でも7手目にこうしてその龍が詰むけど」
「げっ、あの6筋の手はそういうことか……」

さて、7手目まではどんな将棋だったのだろうか?

(条件)

  • 7手目に後手龍が詰んだ
  • 6筋の着手あり

※「龍が詰んだ」とはここでは取りのかかっていない後手龍に7手目に取りをかけ、8手目にどんな着手をしても9手目に龍が取れることを意味します。


出題のことば(担当 DD++)
  6手目に龍を作れる場所は2箇所です。

追加ヒント:
  6手目に飛が成れる場所は37か47。正解はどっち?
  47の龍に飛を縦に利かせて詰めましょう。


推理将棋51-1 解答 Suiri511

▲7六歩    ▽4四歩    ▲同 角    ▽4二飛
六角    ▽4七飛成  ▲4八飛  まで7手

龍をどう詰めるかより、この短手数で龍をどうやって作るかという問題。先手の飛車を取って打つのは到底間に合わないので自飛車を成るわけですが、邪魔になる歩をどうやって消すかがポイントです。

真っ先に思いつくのは「76歩、32飛、33角、同飛」の出だしでしょう。これなら6手目に37飛成とできますね。しかし、ここは桂が既に利いているところなので「7手目に先手駒の利きがない後手龍に対して取りをかけ」を実現できません。

では他に同じように歩を先手角で取れるところは、と探すと見つかるのが4筋。「76歩、44歩、同角、42飛」の出だしで、5手目に角が動けば6手目に47飛成とできます。この龍が動ける場所は4筋の縦移動と57。とすれば7手目に48飛で縦利きを潰してしまうのは自然な発想ですね。あとは5手目の角移動で57を潰すために35角か66角ですが、条件から66角の方が正解となります(ここで35角とした誤答が1名)。

当初の注意書きだと、「76歩、32飛、33角成、62玉、43馬、37飛成、61馬」で、8手目にどんな手を指しても(といっても同玉しかありませんが)9手目に37桂で龍を取れて表面上は条件に合致してしまいます。さすがにこれを"7手目に"龍を詰めたと考える方はいらっしゃらないとは思いますが、念のため注意書きに加筆させていただきました。ご指摘いただいた中村雅哉さん、ありがとうございました。

それではみなさんの短評をどうぞ。

斧間徳子 「客寄せの簡単な問題。」

■龍絡みでこれ以上簡単な問題はほぼ作れないかと。

NAO 「強力な龍もたったの7手で詰むとは驚きました。」

■私も最初は10手くらいかかるだろうと思いました。

ron 「会話文も棋譜も普通の指将棋に見られそうな光景。普通すぎて推理将棋らしくない!?」

■しまった、5手目を35角にしておくんだった(笑)

チャンプ 「そんなに驚かなくてもいいとは思いますが、やや先手有利な局面でしょうか(笑)」

■どうなんでしょうか。私には判断がつきません。

中村雅哉 「これは易しい。新春問題はかくありたいと思います。」

■龍絡みで簡単な問題は貴重です。

たくぼん 「こんなに簡単に龍が捕まるとはびっくり!最短ですよね」

■龍を作れる最短が6手目なので、詰めるのはこれが最短です。

宮谷保可楽 「飛車を3筋から侵入させるのは、29桂があって不可能だから、4筋からということになる。66角は57を守るため。」

■解説を限界まで短くするとこうなりますね。

飯尾晃 「詰んだという感じはしないけどね。」

3-1の歩の詰め方よりはまだ受け入れやすいのではないでしょうか?

変寝夢 「6六角が一石二鳥の妙手」

■この手順を聞いたときは本当にうまい手だなあと思いました。

渡辺 「すごい急戦ですね。」

■5手目53角成としていたらもっとすごいことに。

鈴川優希 「5七を角で塞ぐのが味ありです。」

■推理将棋ではあまり見ない妙手。

みや 「やさしい、うれしいお年玉でした。秒殺でした。」

■普段からこれくらいのを1題出せればよいのですが。

はらたっと 「66角の限定ですね。」

■ここも自然限定すればなおよかったのですけどねえ。

テイエムガンバ 「龍が詰んだといっても『げっ』というほど状況が悪くなっていない気がするのは私だけでしょうか?」

■打ち手が上手い人と思うなかれ。ヘボ将棋なら龍と飛で斬り違えたら一大事です。

S.Kimura 「最終手に少し考えさせられました.別に,安い駒で詰ませなくても良かったのですね.」

■これが48龍だったら自分の龍で龍取りをかけるのはどうなんだという話になりそうですけどね。

占魚亭 「駒を詰ます問題とは珍しいですね。」

■珍しいというより、3-1でほとんど発掘済みなんですよね。

鈴木康夫 「これは簡単でした。」

■4題あればこれくらい簡単なが1題はないと。

はなさかしろう 「これは...44歩パックマン戦法の変化手順? なつかしいですね!」

■なんと。調べてみたら戦法として確立されてるんですね、びっくり。


正解:20名

  飯尾晃さん  S.Kimuraさん  斧間徳子さん  館長さん  鈴川優希さん
  鈴木康夫さん  諏訪冬葉さん  占魚亭さん  たくぼんさん  チャンプさん
  テイエムガンバさん  NAOさん  中村雅哉さん  はなさかしろうさん
  はらたっとさん  変寝夢さん  みやさん  宮谷保可楽さん  ronさん
  渡辺さん

(当選者は全題の解答発表後に発表)

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コメント

すみません、中村さんご指摘の順がなにやらおかしくなってしまっていました。42金が余計ですね。
その上にある「68玉〜〜」の行も前回の記事から変に引き継がれてしまっているようなのでお手数ですが削除をお願いできますでしょうか。
よろしくお願いします。

投稿: DD++ | 2012.01.26 22:40

42金を削除しました。その上の2行は消し忘れ、すみません。これも削除しました。

投稿: TETSU | 2012.01.27 00:50

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