門脇芳雄さん逝去
[2012年10月19日最終更新]
四百人一局集の編集中に倒れ闘病中だった前全詰連会長門脇芳雄さんが、5月17日に逝去との報。
門脇さんはあぶり出し曲詰を得意とし、「珠」で看寿賞を受賞するなど活躍、その作品は曲詰作品集「曲詰百歌仙」に収録されています。古図式にも博識で、将棋図巧・将棋無双の解説「詰むや詰まざるや」など多くの解説や研究を執筆されています。氏の解説は詰将棋博物館の各作品集でも見ることができます。また、多彩な門脇さんはチェスプロブレムの紹介を詰パラで連載したり、フェアリー詰将棋研究室を担当したり、いろいろな分野で活躍してきました。
私も「寿限無」を命名していただいたり七條さんに紹介していただいたり、新人の頃から大変お世話になりました。おもちゃ箱を立ち上げてからはもっともお世話になっているのが詰将棋データベース。これも門脇さんがプログラムを作成、入力する協力者を組織して開始し、その後も全詰連のデータベース委員長として継続して育ててきたものです。全詰連HPで提供している詰将棋の同一作チェックでも、この詰将棋データベースが活用されています。
まだまだ活躍していただきたかった門脇さん、謹んでご冥福をお祈りいたします。
関連情報: 四百人一局集 平成23年度看寿賞・門脇芳雄賞
- 門脇芳雄氏死去 (週刊将棋5月30日号)
「全日本詰将棋連盟の前会長、門脇芳雄さんが17日に死去した。78歳。2年前に脳梗塞で倒れて闘病中だった。門脇さんは詰将棋看寿賞作家。古図式の造けいが深く、伊藤宗看の将棋無双、伊藤看寿の将棋図巧の解説書『詰むや詰まざるや』シリーズで知られる。詰将棋データベースの構築にも尽力した。」
- 門脇芳雄さん(かどわき・よしお=全日本詰将棋連盟前会長) (5月22日 朝日新聞)
「17日、肺炎で死去、78歳。葬儀は近親者のみで営まれた。喪主は長男明彦さん。歴史に残る江戸時代の古典詰将棋を解説した「詰むや詰まざるや」(平凡社東洋卯文庫)の著者。」
- 門脇芳雄氏ご逝去 (全詰連会長のブログ)
「門脇芳雄氏がお亡くなりになられました。氏は「四百人一局集」の編集中に脳梗塞で倒れ、2年にわたって闘病されていましたが、薬効甲斐なく5月17日にお亡くなりになられました。享年78歳。なお葬儀はすでに家族葬で行われました。ご遺族のご意向により、「申し訳ありませんが、ご厚志などは一切お断り申し上げます」との事でした。門脇氏は昭和9年1月9日生で、早稲田大学応用化学科卒。全詰連の副会長、データベース委員長、書籍部などの要職を歴任され、2002年7月より2009年まで全詰連会長を務められました。古図式に関しては日本の権威の一人で、代表著に正・続「詰むや詰まざるや」(平凡社刊)がなどあります。謹んでご冥福をお祈り申し上げます。」
2012年10月19日
2012年7月23日
2012年7月1日
- 全詰連の頁 門脇芳雄氏ご逝去 柳田明
門脇さんを偲ぶ 北川明
門脇氏の思い出 添川公司
持駒のある風景 訃報 北村憲一
記録に挑戦 門脇さんの思い出 加藤徹
(詰将棋パラダイス 2012年7月号)
2012年6月20日
- 【訃報】 (Web Fairy Paradise 第48号 (PDF))
「平成24 年5 月17 日に脳梗塞により闘病中であった門脇芳雄さんがお亡くなりになられました。門脇氏はフェアリー詰将棋の発展に大きな功績を残されました。1974 年3 月から11 月まで詰パラ紙上で「ばか詰教室」を担当、引き続き1975年1 月~1979 年2 月にかけ「フェアリー詰将棋研究室」の担当もされました。今のようにPC検討出来ない時代ですからさぞかし大変だったと推測されます。私も詰将棋全国大会の時に気さくに声を掛けて頂きお話をすることができました。そのお元気そうな姿しか記憶がありませんので今でも信じられない気持ちです。謹んでお悔やみ申し上げます。何作か作品も発表されていますが、その内1作紹介します。 門脇芳雄作 マキシ詰 11 手 1976/11 詰パラ ・・・」
2012年6月10日
- 詰パラ6月号 (風みどりの玉手箱)
「・・・ 門脇芳雄賞 ご冥福をお祈りします。「詰むや詰まざるや」の功績は不滅。T-Baseの完成も偉大な遺産だ。「四百人一局集」はまさに命を賭して完成させた不朽の成果。受賞おめでとうございます。>加藤さん ・・・」
2012年6月4日
- 『 詰むや詰まざるや 』 (田園酔狂曲)
「・・・ この 『 詰むや ・・・ 』 は、詰め将棋の世界ではバイブルとされてる物です。 『 将棋無双 』 と 『 将棋図巧 』 のふたつが、この本に収められております。 天才兄弟の、伊藤宗看 ・ 看寿の作品ですが、よくある新聞欄の詰め将棋とは大分違う事は、門脇氏の解説で理解出来るはずです。 ・・・」
2012年5月28日
2012年5月27日~
2012年5月27日
- 詰工房の中で、門脇さんの追悼として、これまでの全国大会での門脇さんの写真のスライドショー、および珠、宇宙三部作など「曲詰百歌仙」の作品の鑑賞を行いました。 (TETSU)
2012年5月26日
- 門脇芳雄氏ご逝去の報 (おおた葉一郎)
「・・・ 書棚にある『詰むや詰まざるや』および『続詰むや詰まざるや』は古典詰将棋を門脇氏が編集・解説したもので、奥付けをみると初版が昭和50年12月、三版 が昭和53年7月になっている。「無双」と「図巧」を両者とも収録している。当時は、この2作に触れるには、この本を買うところから始まるようなところが あった。 ・・・」
2012年5月23日
- 詰むや詰まざるや (Ma vie quotidienne)
「・・・ 門脇氏の詰将棋界に対する貢献は非常に大きなものがあるが、その最たるものはやはり東洋文庫に収められた「詰むや詰まざるや」と「続・詰むや詰まざるや」 を世に出されたことではないだろうか。江戸時代の将棋名人が将軍に献上したという詰将棋集の中で、最高傑作と呼ばれる三代伊藤宗看の「将棋無双」とその 弟・看寿の「将棋図巧」。200局の詰将棋を一つずつ詳細に解説し、この二人の詰将棋が空前絶後のレベルに達していたことを広く世に知らしめた功績は計り 知れない。 ・・・」
2012年5月22日
- 四百人一局集の門脇氏のページ (全詰連会長のブログ)
「・・・ 門脇氏といえば「宇宙三題」「珠」といった代表作がある大型曲詰作家ですが、ここに紹介されているのは縦一列に銀が並ぶ四銀詰です。北原義治氏や門脇氏が 先頭に立って昭和の曲詰界をリードしてきたのですが、その内容は今日の目で見ても驚くほど良く出来ています。ところで門脇氏の作品集「曲詰百花仙」は平成 4年に出された本ですが、私の所に4冊だけ新本があります。購入ご希望の方は、郵便振替にてご送金ください。 ・・・ 7月15日に松本市で開催される全国詰将棋大会ではかならず追悼イベントをやらせて頂きます。
http://toybox.tea-nifty.com/taikai/2012/05/post-b08d.html ・・・」
- 四百人一局集(33) 171 門脇芳雄 (詰将棋メモ)
「門脇芳雄氏は全日本詰将棋連盟の前会長で、「四百人一局集」の編集中に倒れられ闘病していましたが、2012年5月17日、78才で逝去されました(門脇芳雄さん逝去)。謹んでご冥福をお祈りし、追悼として四百人一局集の氏のページを紹介いたします。 ・・・」
2012年5月21日
- 改めてご冥福をお祈りします。 (朝日新聞将棋取材班@asahi_shogi)
「山)門脇芳雄さんは全国詰将棋連盟の前の会長でもいらっしゃいました。詰将棋の普及・発展に尽くした人を表彰する「門脇芳雄賞」の第一回の発表を目前に控えていたそうです。看寿賞作家でもあります。改めてご冥福をお祈りします。」
- 日食 (詰将棋劇場blog)
「・・・ 吉村さんに続いて門脇さんが亡くなったとか。吉村さんにはお会いしたことなかったですが、門脇さんには何度もお目にかかって話もしています。残念なことで、ご冥福をお祈りいたします。」
- 門脇芳雄ご逝去 (図巧59番) (バビル3世の PC関連 & お勧め映画、書籍そして将棋)
「・・・ 門脇さんといえば作品もさることながら 個人的には、最初 将棋無双、将棋図巧の解説で名前を知っていました。ずーとずーと昔 門脇さんの解説で、将棋図巧の作品で印象に残っている作品があります。それが59番です。図巧の中では、29手詰みなので中編といったところですが、最初に見たときこんな手があるんだと感心したのを思い出します。 ・・・」
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コメント
門脇さんの逝去の報に接し、いよいよかと覚悟はしていたものの、淋しくなりました。
門脇さんは、詰将棋に対する情熱はもとより、
詰パラにおいて、「ばか詰教室」⇒「フェアリーランド」と名称変更して担当されたように、
フェアリーについても、その深い理解を示されました。
その最後の大仕事、「400人一局集」にもフェアリー作品が数多く載っておりますが、
ひとえに門脇さんの人柄によるところが大きいのではないでしょうか。
(詰)将棋界は偉大なる先駆者を失いました。
○皐月闇金環蝕の炎群(ほむら)宿し 看空
合掌
投稿: 小林看空 | 2012.05.23 08:46