推理将棋第57回出題(7月20日まで)
[2012年7月31日最終更新] 57-3解答、第57回出題当選者
朱さんから、上級問題に余詰解を頂きました。粗検深くお詫び申し上げます。修正は鈴川優希さんより内容をいただき次第掲載致します。なお、解答につきましては、作意・余詰とも正解とさせていただきます。(7月6日)
上級問題の修正として、一段目の駒打ちを小駒に限定させていただきます。解答者の方々にご迷惑をおかけしたことをお詫びいたします。(7月7日)
諏訪冬葉さんから、上級問題に別の余詰解を頂きました。粗検深くお詫び申し上げます。修正として、8筋の駒打ちも小駒に限定させていただきます。なお、解答につきましては、作意・余詰とも正解とさせていただきます。解答者の方々にご迷惑をおかけしたことを重ね重ねお詫びいたします。(7月15日)
将棋についての会話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル、推理将棋の第57回出題です。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。
解答、感想はメールで2012年7月20日までにTETSUまで (omochabako@nifty.com) メールの題名は「推理将棋第57回解答」でお願いします。 解答者全員の中から抽選で1名に賞品リストからどれでも一つご希望のものをプレゼント! 1題でも解けたらぜひご解答ください。
推理将棋第57回出題 担当 DD++
今回は新進気鋭の作家、鈴川優希さんの特集です。初級中級は焦点着手をテーマにした姉妹作。条件はよく似ていますが、解いて浮かび上がる手順は……。上級は某お笑い芸人のネタを彷彿とさせる問題。手数も長めで正面から挑むとかなり大変なので、裏読みも駆使しながらどうぞ。
■練習問題
「さっきの将棋、▲76歩△34歩▲22角成△32銀▲88馬△42玉まで見てたけどどうなった?」
「9手で詰んだよ、って言えば残りの3手は分かるよね」さて、残りの3手はどんな手だったでしょうか。
■本出題
- 57-1 初級 鈴川優希さん作 5枚の焦点 9手 解答
後手が初形から最も簡単に5枚の利きを重ねる方法は? - 57-2 中級 鈴川優希さん作 5枚の焦点II 10手 解答
後手が打つ角をさてどうやって入手しましょう。 - 57-3 上級 鈴川優希さん作 世界のナベアキ 15手 解答
それぞれの駒打ちの内容をある程度決めてかかるのが肝要。
■締め切り前ヒント (7月16日 DD++)
締め切り前ヒントです。
初級:5手目に焦点へ打った角を6手目に取ってしまいます。角は横利きがないことを利用して退路封鎖に使いましょう。
中級:後手が打った角は最初に22にいた方の角。トドメは桂馬です。
上級:7手目に8筋へ銀打ち、8手目に一段目に香打ち、さらにもう一度13手目にもトドメで61へ成るための銀打ち。
57-1 初級 鈴川優希さん作 5枚の焦点 9手
「隣の将棋、9手で詰んだって?」
「うん。5枚の後手駒が利いている地点に、先手が着手したのが印象的だったなあ」
「5枚の焦点だって?! 先手は詰将棋作家だったのかな」
「いや、7手目のあの馬の手は、将棋指しが好むような手だったよ」さて、どんな将棋だったのだろうか?
(条件)
- 9手で詰んだ
- 先手は5枚の後手駒の焦点に着手した
- 7手目は馬の着手
※間に別の駒がある場合は利きがあるとはみなしません。例えば初形で84に利いている後手駒は83歩の1枚だけ。82飛はここでは84に利いている駒には数えません。
57-2 中級 鈴川優希さん作 5枚の焦点II 10手
「隣の将棋、5枚の焦点に着手があったよ」
「それ、さっきも聞かなかったっけ」
「いや、別の将棋だよ。もっと詳しく説明すると、先手の玉、飛、角、金、銀が利いている地点に、後手が角を打ったんだ」
「なるほど。それで、どっちが勝ったの?」
「10手で先手玉が詰まされてた」さて、どんな将棋だったのだろうか?
(条件)
- 10手で詰んだ
- 先手の玉、飛、角、金、銀の焦点に、後手は角を打った
57-3 上級 鈴川優希さん作 世界のナベアキ 15手
「昨日の竜王戦、すごかったな。手数が3の倍数の時に成る手が、5の倍数の時に同のつく手が指されたんだ」
「まるで、どこかのお笑い芸人だね」
「でも流石は竜王、15手で詰まして快勝だ。1段目に小駒打ちがあったり、8筋に小駒打ちがあったり、面白い内容だったよ」
「防衛目指して頑張ってください」
さて、どんな将棋だったのだろうか?(条件)
- 15手で詰んだ
- 3、6、9、12、15手目は成る手
- 5、10、15手目は同のつく手
- 1段目に小駒打ちがあった
- 8筋に小駒打ちがあった
■練習問題解答
問題以下、▲33馬△31玉▲22角まで。
88馬は無駄手で、これを省いた8手がミニベロさんの名作「4-2 可愛い8手」の手順です。この手順は作意順として使われる以上に余詰順として登場することが多く、なかなか作家泣かせの順。推理将棋を作る時には要注意!
推理将棋の問題も募集しています
このコーナーで出題する問題を募集します。入門用の易しい問題を歓迎。作者名、問題、解答、狙いなどを記入して「推理将棋投稿」の題名でTETSUにメール(omochabako@nifty.com)してください。
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コメント
57-2には57-1の注意は適用されるのでしょうか?(金の後ろから飛、銀の後ろから角はOK?)
(57-1の注意書きは普通の将棋の指し手の感覚からすると不自然なので...。例えば「数の攻め」と言うのは相手より利く駒の数を多くして攻めることですが、この場合後ろから利いている駒も数えます。)
投稿: 渡辺 | 2012.07.07 01:25
はい、「駒が利いている」の基準は57-1、57-2共通の基準としてください。
挙げた例の場合、確かに84地点での数の勝負に82飛は参加することができます。しかしここに例えば▲84角と打った場合などに「後手飛の利きに角を打った」とは普通言いません。推理将棋での利きに関する条件は意味が後者に属する場合が多く、また数の勝負が関係する問題でもmixiの過去の出題例では間接的な利きは含めないとされています。逆に間接的な利きも含めるという問題例は私は見つけられませんでした。ですので今回はそれらを参考に「利いているというのは直接利いているものだけを考える」側に判断を倒しています。
投稿: DD++ | 2012.07.07 13:24
将棋の本などの解説などを見る限り、一つの駒の利きを考えるときは直接利くところのみ、一つの地点への利きを考えるときは間接的な利きも含めるのが指将棋の感覚のようです。すなわち、実は指将棋の感覚でも「▲84角と打った場合」については「後手飛の利きに角を打った」とはあまり言わないです。
> 直接利いている
こう言ってしまえば注釈不要ですね。
> 数の勝負が関係する問題でもmixiの過去の出題例では間接的な利きは含めない
これは実際に出題すると大きな問題になりそうです。
投稿: 渡辺 | 2012.07.09 08:24
締め切り前ヒントです。
初級:5手目に焦点へ打った角を6手目に取ってしまいます。角は横利きがないことを利用して退路封鎖に使いましょう。
中級:後手が打った角は最初に22にいた方の角。トドメは桂馬です。
上級:7手目に8筋へ銀打ち、8手目に一段目に香打ち、さらにもう一度13手目にもトドメで61へ成るための銀打ち。
投稿: DD++ | 2012.07.16 18:07