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推理将棋第60回解答(1)

[2012年10月27日最終更新]
推理将棋第60回出題の60-1の解答です。推理将棋は将棋についての会話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。

関連情報: 推理将棋第60回出題  推理将棋第60回解答(1)  (2)  (3)
  推理将棋おもちゃ箱)  推理将棋(隣の将棋)  どんな将棋だったの? - 推理将棋入門


推理将棋第60回解説  担当 DD++

まず今回のお詫びです。出題後に知ったのですが、「取る一手将棋」は「駒を取ると玉が取られる反則になっても駒を取らなければならない」「駒を取ると玉が取られる場合は他の着手でもよい」「王手の場合は合法的な駒取り着手があっても好きな手を指してよい」と、ルールにいくつかのパターンがあるのですね。その点の認識がなかったためにコメント欄でいまいち噛み合わない質問と回答の応酬となってしまいました。大変申し訳ございませんでした。フェアリーの「強欲」の方で認識した方にはこの混乱はなかったようですが……。

別件ですが、今年も12月出題で「平成25年の年賀推理将棋特集」を行おうと思っています。面白い作品を思いついた方、これを機に制作に手を出してみたい方、11月中頃までにぜひぜひご投稿ください。


60-1 初級 チャンプさん作    取る一手将棋!?(その1) 9手

豪「駒を取れる局面では必ず駒を取るというルールで将棋をしようよ」
翼「了解、君が先手だ、お願いします」

豪「それじゃあ最初は▲58飛」
翼「原始中飛車か、それなら僕は△32飛」

豪「おっ、2手目32飛戦法とは流行の最先端だね」
翼「ふふ、当然だよ」

豪「しかしこれでどう?」
翼「あっ、たった9手で詰まされちゃったな」

さて、どんな将棋だったのだろうか?

(条件)

  • 9手で詰んだ
  • お互いに、駒が取れる局面では必ず駒を取った
  • 指し始めは▲58飛△32飛

出題のことば(担当 DD++)
  強欲推理将棋ならではの6手目がポイント。

追加ヒント:
  ▲54歩を△同歩とされないためには、後手側から歩をぶつけてやればよいのです。


推理将棋60-1 解答 Suiri601

5八飛    ▽3二飛    ▲5六歩    ▽4二玉
▲5五歩    ▽5四歩    ▲同 歩    ▽5一金右
▲5三歩成  まで9手

初級は強欲ルールに慣れるための問題です。先手が5筋歩を成るのは見え見えで、あとは後手がどう合わせるかだけ。

53歩成で詰ましてもらうために後手が取れる陣形は「42玉と上がって32と51を塞ぐ」「52玉と上がって51を塞ぐ」「62玉と上がって72と51を塞ぐ」の3つです。ここでは32飛と振ったのでいかにも最初のパターンですね。つまり残り3手は「42玉」と「51金右」と……あれ、1手余りました。

ここからが強欲のポイントです。これまで考えた手順を何も考えずに指していくと「58飛、32飛、56歩、42玉、55歩、51金右、54歩」まで指した局面で問題が生じます。この瞬間後手は「同歩」と駒を取る手が存在します。つまり7手目までをこう指してしまうと先手歩が取られて攻め手がなくなってしまうのです。

これを防ぐのはどうすればいいか、というとヒントで書いたとおり。▲54歩にたいして△同歩となって困るのなら、△54歩に対して▲同歩と後手が先に54着手をすればよく、これで先手歩が残せるわけです。やりとりのタイミングは早すぎてもダメで、4手目△54歩だと5手目▲55歩に6手目△同歩となって失敗。

このように、強欲は「玉方の駒が非常に邪魔になりやすい」「ほとんど同じ手順でもタイミングの微妙な違いで手順が成立したりしなかったりする」という特徴があります。中級や上級でも必要となる知識ですね。

それではみなさんの短評をどうぞ。

チャンプ(作者) 「創作するにあたって最後に残ったのがこの初級問題でした。毎月の初級問題を見習ってとにかく易しい問題を念頭に手掛けてみました。ただ、簡単なだけでは面白味に欠けるので単調な手順の中に、ある気付き(結果6手目△54歩)を盛り込もうと創作してみました。あと、普段なら読み流されてしまいそうな会話文を3題通して練ってみたつもりです。お楽しみ(お気付き?)頂けましたでしょうか?(笑)」

■強欲ならではの手である54歩という手をうまく際立たせた好条件だったと思います。今度もぜひ初級問題作ってください(笑)

NAO 「32飛は42玉とセットでした。」

■玉方が飛を振ったらほぼこれしかないですし。

妙高仙人 「54歩のタイミング。」

■それが全て。

橘圭伍 「まずは肩慣らし。強欲での歩の手筋からですね」

■歩を先にぶつけた方が消えるという法則。

はなさかしろう 「2手目32飛、王座戦で出ましたね! 攻方5手玉方3手の形ですが、なるほど。強欲は△54歩と迎えに行く手が必要なのですね」

■2手目32飛は推理将棋が時代を先取りしています。

渡辺 「強欲で無駄手を限定。」

■ピッタリはまりました。

やまかん 「まずは客寄せ問題ですね。この取る1手将棋も練習問題を解いただけで挑戦したのでよい頭の体操になりました。」

■すぐに大部分が見えてしかしあと一歩のところでスパイスのある、いい初級問題でした。

星の平原 「ずんずん歩突きはこれしかないところ。お尻を塞ぐ手が一手で済む△4二玉が初手を活かして気持ち良い手です。」

■歩突きを受ける基本手筋です。

変寝夢 「タイミング物ですね。5二玉と受け止める図を少し考えてしまいました」

■2手目42銀や62銀だったらそれが正解。

くるぼん 「歩の衝突を回避する42玉がうまいタイミング」

■手順前後が勝手に決まってくれるのが強欲条件のうまみ。

平井康雄 「54歩は最終ヒントまで全く見えませんでした。普通なら絶対無意味な手ですもんね。」

■指し将棋に限らず推理将棋でさえ他の条件ならこれは意味のない手ですものね。

斧間徳子 「手慣らし用の練習問題。」

■初級はいつもそうありたいもの。

たくぼん 「強欲条件で上手く手順が限定できるのが面白いですね」

■無駄手の内容も含めて決まるというのがおいしい。

隅の老人B 「取って下さいの54歩が妙手です。」

■推理将棋は玉方の手に妙手あり。

占魚亭 「5四歩に気付くまで少し時間がかかりました。」

■こういう突き捨ては推理将棋ではあまり見ないからでしょうか。

S.Kimura 「飛車先の歩を進めるのも一苦労ですね.」

■歩のぶつかり方が特殊なんですよね。

諏訪冬葉 「強欲条件で手順前後が簡単に消えているんですね」

■そうなんです。だからこそ見えにくいなんてことも。

宮谷保可楽 「あの7手詰を彷彿とさせる手順。」

■歩成の順は全ての基礎。


正解:19名

  S.Kimuraさん  斧間徳子さん  くるぼんさん  鈴木康夫さん  隅の老人Bさん
  諏訪冬葉さん  占魚亭さん  たくぼんさん  橘圭伍さん  チャンプさん
  NAOさん  はなさかしろうさん  平井康雄さん  変寝夢さん  星の平原さん
  宮谷保可楽さん  妙高仙人さん  やまかんさん  渡辺さん

(当選者は全題の解答発表後に発表)

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