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大道棋よもやま話 第13回 双子問題

[2013年4月23日最終更新]
詰将棋パラダイスで連載中の記事です。詰パラでスペースの関係で掲載できなかった資料全文なども補足していきます。

関連情報: 大道詰将棋よもやま話  ドキドキストリート (おもちゃ箱


詰将棋パラダイス 2012年8月号掲載
大道棋よもやま話  第13回 双子問題  加藤 徹

 大道棋には、駒の配置が似ている問題がよくあります。似ているから同じような手順かと思うと、初手から全く異なる手順だったりするのがおもしろいところ。その中でもそっくりな問題は双子問題と呼ばれます。もっとも有名なのは、たぶんこの図

Y013a

問題1 この図で (秘手五百番168番、奇策縦横236番)
問題2 97歩を96に移動した図で (秘手五百番167番、奇策縦横235番)

 あまり手順に関係なさそうな歩の位置が96か97かで全く異なる手順になるとはびっくりです。

 種を明かすと、問題1は63桂以下。この順は96に歩が打てないと詰みません。問題2は83桂以下。この順は96で歩が取れないと詰みません。そのためこの2題は初手から異なる手順になるわけです。

 おもちゃ箱(「詰将棋おもちゃ箱」で検索)のドキドキストリートには、双子問題コレクションというコーナーがあって、このような双子問題を50組以上掲載しています。アクセスできる方は是非解いてみたり鑑賞したりしてお楽しみください。

 その中から、今回は双子ならぬ四つ子の問題を紹介しましょう。

Y013b

問題3 この図で (taka-o おもちゃ箱2003年9月)
問題4 63歩を64に移動した図で (TETSU おもちゃ箱2003年9月)
問題5 63歩を65に移動した図で (TETSU おもちゃ箱2003年9月)
問題6 63歩を66に移動した図で (TETSU おもちゃ箱2003年9月)

  初見の方は考えてみてください(解答は次回掲載)。この問題、4か所のどこに歩があっても詰むのに歩がないと詰まないのがおもしろいですね。

◇大道棋12 加藤徹 正解

Y012

 73角成、94玉、64飛、74金合、83馬、85玉、74馬右、86玉、
 75馬、87玉、65馬引、88玉、66馬右(55馬)、77歩合、同馬、同玉、
 66馬、78玉、67馬、87玉、84飛、85歩合、88歩、98玉、
 89金、97玉、98歩、86玉、85飛、96玉、97歩、同玉、
 87飛、96玉、85馬迄35手駒余り。

74飛合は、83馬、85玉、74馬右、86玉、75馬、87玉、86飛以下
86金飛合は同飛、86に他の合は88歩で早い。85歩合は桂合でも同じ。
74同飛、85玉、84飛、76玉、85馬、77玉、55馬、68玉で、
 46馬は57銀合、64飛は65歩中合で逃れ。

 形はきれいだが、入玉させる攻めになるので読みにくい。紛れ筋は前回の解説を参照されたい。

 本作は前回解説の手順2の筋。98香の配置でこの筋が詰むようになる。ロの中合が最後の抵抗。

前田知弘「12手目の局面は、不詰感が強かった」

凡骨生「やはり色々な紛れ筋で創作されているのですね。小生も少し手がけて75香の図で数局得ております」

 いい図ができたらぜひ投稿を。

★全短評をおもちゃ箱(「詰将棋おもちゃ箱」で検索)で掲載。

◇解答者 14名 正解13名
【正解者】 (省略)
【当選者】 (省略)

◇懸賞詰将棋 大道棋13 加藤徹

Y013

 今回は四つ子にちなんで香歩問題。大サービスで角を2枚も置きました。

 解答は8月末までに下記(省略)まで。最終手と手数(と短評)だけでOKです。

 正解者から抽選で1名に加藤徹好形大道棋50番「ドキドキストリート」などを贈呈。


注1)上記の大道棋12の解説および全短評はこちら。

注2)上記の大道棋13の解答募集は終了しています。解説および全短評はこちら。

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