推理将棋第65回解答(2)
[2013年4月28日最終更新]
推理将棋第65回出題の65-2の解答です。推理将棋は将棋についての会話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。
関連情報: 推理将棋第65回出題 推理将棋第65回解答(1) (2) (3)
推理将棋(おもちゃ箱) 推理将棋(隣の将棋) どんな将棋だったの? - 推理将棋入門
65-2 中級 チャンプさん作 縦横斜打 兄作 9手
父「なるほど、こんな短時間で作った割には、なかなかの出来だったな。」
兄「でも、簡単だったよ?」
弟「そんなことないもーん。」
兄「僕ならもっといい作品に出来るよ。」
弟「じゃあ作って見せてよー。」・・・数分後・・・
兄「出来たよ。」
父「お、そうか、どれどれ見せてごらん。」
兄「これだよ。」(条件)
- 9手で詰んだ
- 後手は駒を縦、横、斜め、の順に動かし最後に大駒を打った
- 成る手が1回だけあった
- 3筋の着手は1回のみ
出題のことば(担当 DD++)
初級と条件が酷似しているのでうっかり混同しないように注意。
追加ヒント:
後手大駒打ちで思いつくのはやはり角交換。3筋着手を避けるには、さて左右どちらの金を奪う?
推理将棋65-2 解答 担当 DD++
▲7六歩 ▽3四歩 ▲2二角成 ▽同 飛
▲5二角 ▽7二金 ▲4一角不成▽4二角
▲5二金 まで9手。
さてさて今度は後手の打つ駒が大駒ですね。これは実は2通りあるのですが、中級ですし、素直な方で考えてみましょう。すなわち、▲76歩△34歩▲22角成or不成△同飛と「縦」「横」でさっさと角交換するわけですね。
さて敵陣に攻め駒がなくなりましたので、ここから先手は角を打って何か取って打ってトドメ、ですね。そうなると狙うは手筋に金。そこを不成で取って逆サイドの金を後手が斜めに逃せば▲52金までで行けますね。61金を72へ逃がす場合には8手目角打ちを32地点か42地点に打って飛の利きを遮る必要があります。
5~8手目はかなり多数の組み合わせがありますが、ここで3筋の着手がないのはなんとたった1つ、「▲52角△72金▲41角不成△42角」だけ。3種類の非限定をこれだけで限定した手腕には称賛の評も多数寄せられました。
それではみなさんの短評をどうぞ。
チャンプ(作者) 「初級条件との違いを見つけるのが一番の悩みどころだったかも知れません(笑)3筋着手1回の条件により余詰筋が全て消えたので作者としては満足の仕上がり。」
■これは稀に見る好限定でした。
鈴木康夫 「多数非限定がでそうなところを「3筋着手1回」の一文で限定しているのは見事ですね。」
■まったく、感心させられます。
はなさかしろう 「考えながら動かしていると自然と詰むのですが、解き終えてなんとなくそわそわと。」
■あれ、これで本当に限定なの? という感じでしょうか。
NAO 「大駒を打つ展開は読みやすい。3問中では易問でした。」
■これが一番簡単という意見は多数でした。
斧間徳子 「多くの余詰筋が「3筋の着手は1回のみ」の1条件で防がれているのがうまい。」
■この問題の魅力はここに集約されてますよね。
鈴川優希 「42角が限定されているのが巧い。」
■うまいというか運がいいというか。
平井康雄 「3題中では一番素直な手順ではないでしょうか。似たような手順が左右で数パターンある中で、「3筋の着手1回のみ」の条件だけで1つに絞れているのには感心しました。」
■数パターンどころか百を超えますけどね、△32金なら角打ちの場所がほぼ自由ですから。
キリギリス 「条件4で最初の3手は予想できたので、4手目に最も自然な同飛の局面で残りの手順を考えました。」
■一番自然な流れでの解図ですね。
しまぎろう 「42角が決め手ですね。」
■純粋に飛車筋を遮るためだけの駒打ちは珍しいかも。
諏訪冬葉 「「3筋の手は1回」を見落として▲76歩△34歩▲22角成△同飛▲52角△32金▲61角不成△(どこでも)角▲52金 という順で複数解?と思ってしまいました。」
■危ないところでしたね。
隅の老人B 「飛車の利きを遮る角打の限定で、一つ条件が増えました。」
■と思いきや、5手目の角の打ち場非限定や左右対称解も消す役割のほうが大きいので実質何も増えてなかったり。
橘圭伍 「個人的にはこれが一番ですね。一度動いた飛車筋をブラインドする角打ちは味が良いです」
■9手で実現するのは難しいというのもありますしね。
占魚亭 「52角に気付くのに少し時間がかかりました。」
■普通の将棋では敵玉頭に角を打ったりなんかしませんものね。
たくぼん 「3筋条件が素晴らしすぎるほど利いている」
■偶然性が多分に含まれてはいるでしょうが、よく気づいたもの。
はらたっと 「3筋縛りのおかげで限定される72金と42角ですな。」
■52角もですな。
S.Kimura 「双方が取った角を都合の良いところに打てる問題だったので,初級よりも早く解けました.」
■攻め筋に限れば確かに初級よりも見えやすい。
渡辺 「2手目以外3筋を使わないということからすべて限定されるのが面白い。これが3問中、最も素直で簡単でした。」
■このシンプルな条件でここまで縛れるのは珍しいですよね。
やまかん 「52角からの手順が妙手順」
■針の穴を通すような3筋回避。
正解:18名
S.Kimuraさん 斧間徳子さん キリギリスさん しまぎろうさん 鈴川優希さん
鈴木康夫さん 隅の老人Bさん 諏訪冬葉さん 占魚亭さん たくぼんさん
橘圭伍さん チャンプさん NAOさん はなさかしろうさん はらたっとさん
平井康雄さん やまかんさん 渡辺さん
(当選者は全題の解答発表後に発表)
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