大道棋よもやま話 第14回 思い出の双子問題
[2013年5月24日最終更新]
詰将棋パラダイスで連載中の記事です。詰パラでスペースの関係で掲載できなかった資料全文なども補足していきます。
関連情報: 大道詰将棋よもやま話 ドキドキストリート (おもちゃ箱)
詰将棋パラダイス 2012年10月号掲載
大道棋よもやま話 第14回 思い出の双子問題 加藤 徹
前回の四つ子問題、誤植がありました(77飛は78飛が正しい)。ご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした。
注)詰パラ掲載時の誤植、Webの図は正しい。
問題3(63歩) taka-o
63桂不成、81玉、84香、83銀合、同香、以下17手。
63で歩が取れるので銀合筋が成立。
問題4(64歩) TETSU
72歩、81玉、(85香、84桂合、)同香、83金合、71歩成、91玉、81と、同玉、
54馬、91玉、82金、同金、同香成、同玉、83金、91玉、64馬以下25手。
この筋は54馬から64馬で歩が取れることで成立する。
問題5(65歩) TETSU
72歩、81玉、85香、84桂合、同香、83金合、93桂、91玉、82金、同金、
同香成、同玉、83金、91玉、92金、同玉、65馬以下21手。
92金捨てはおもしろい。65馬で歩が取れるのでこの順が成立する。
問題6(66歩) TETSU
72歩、81玉、85香、84桂合、同香、83金合、同香不成以下17手。
66が塞がっているので簡単。
僅かな配置の違いで手順が変わる、いかにも大道棋的な四つ子問題でした。
今回は、私にとって思い出深い双子問題を紹介します。
この類型の元祖作品ですが、51歩を配置した方は解答発表時に図面だけ紹介されました。
大道棋辞典を編纂していた田代邦夫さんは、収録しようとして51歩追加の方が詰められず私に手紙をくれ、それがきっかけで、交流が始まったのです。
大阪の大道棋屋、黒田栄さんともこの縁で作品の提供をさせていただくようになりました。
解答は次回掲載します。初見の方は考えてみてください。
◇大道棋13 加藤徹 正解
72歩、81玉、85香、84桂合、同香、83金合、71歩成、91玉、81と、同玉、
54角、イ91玉、83桂不成、92玉、91桂成、93玉、92成桂、84玉、96桂、
ロ85玉、86金、94玉、72角成迄23手。
イ63桂合は同角成以下早い。
ロ94玉は72角成、85玉、86金迄23手。
七段目に角が2枚配置された珍しい香歩問題。オーソドックスに72歩から入って、定跡の桂合、金合。
ここで72歩を消去して54角と出るのがポイント(94玉に72角成を用意)。83を埋めないように91桂成から92成桂と追うのがちょっと珍しい筋。
竹中健一「何だか意外な詰まし方に思えました。84香が浮いている状態での92成桂が意外なのかな?」
香も金も取られても大丈夫とは。
鈴木彊「5筋の配置駒香の働きがないのが気になりました。」
53香は余詰防ぎ。51銀53香は53銀1枚でもよいのだが、83香成から93成香の迂回手順を避けたもの。
★全短評をおもちゃ箱で掲載。
◇解答者 22名 正解19名
【正解者】 (省略)
【当選者】 (省略)
◇懸賞詰将棋 大道棋14 加藤徹
今回は思い出の双子問題の類型を。10手台、駒余り。変同あり。
解答は10月末までに下記(省略)まで。最終手と手数(と短評)だけでOKです。
正解者から抽選で1名に加藤徹好形大道棋50番「ドキドキストリート」などを贈呈。
注1)上記の大道棋13の解説および全短評はこちら。
注2)上記の大道棋14の解答募集は終了しています。解説および全短評はこちら。
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