« 詰将棋メモ(2013年5月26日) | トップページ | 詰将棋メモ(2013年5月27日) »

推理将棋第66回解答(1)

[2013年5月27日最終更新]
推理将棋第66回出題の66-1の解答です。推理将棋は将棋についての会話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。

関連情報: 推理将棋第66回出題  推理将棋第66回解答(1)  (2)  (3)
  推理将棋おもちゃ箱)  推理将棋(隣の将棋)  どんな将棋だったの? - 推理将棋入門


推理将棋第66回解説  担当 DD++

初級問題募集をしてみたところ、渡辺さんから2作、橘圭伍さんから1作の投稿をいただきました。早速来月から使わせていただきます、ありがとうございます。ベテラン作者からだけでなく初めて作ってみる方の挑戦も引き続きお待ちしていますよ。


66-1 初級 DD++作        居玉は避けよというけれど 11手

「昨日『居玉は避けよ』って聞いたから、早速あることを試したんだ」
「何をしたんだい」
「後手番で、8手目までかけて玉を端に移動してみた」
「そりゃまた極端なことを。で、どうなった?」
「7手目から連続王手をかけられて、そのまま11手で詰まされちゃった。
 最後まで駒を成られはしなかったんだけどね」
「あらら。何事もほどほどが一番だね」

さて、どんな将棋だったのだろうか?

(条件)

  • 11手で詰んだ
  • 8手目に後手玉が端(1筋か9筋)に移動した
  • 7手目から最終手まで先手の連続王手
  • 駒成はなかった

出題のことば(担当 DD++)
 邪魔な後手駒をどかす方法は?

追加ヒント:
 邪魔になる駒をどけるには▲33角不成が有効。最後は歩で玉を追い込みます。


推理将棋66-1 解答 Suiri661

▲7六歩    ▽4二玉    ▲3三角不成▽同 玉
▲2六歩    ▽2四玉    ▲2五歩    ▽1五玉
1六歩    ▽1四玉    ▲1五歩    まで11手

このような途中にハードルが設けられている問題は、ひとまず詰みを無視してそのハードルを目指してみるのがポイントです。今回の場合は「8手目端玉」がどのように実現できるかを考えるわけですね。

玉は1つずつしか動けないので当然「2手目に4筋か6筋」「4手目に3筋か7筋」「6手目に2筋か8筋」という過程を経るわけですが、すぐにわかる通り他の駒が非常に邪魔。これをどかす仕事は手数の都合で先手にしかできません。すなわち、3手目に3筋の駒を取って4手目同玉か、5手目に2筋の駒を取って6手目同玉か。

前者は「76歩、42玉、33角不成、同玉、何か、24玉、王手、14or15玉、以下」と進みます。7手目に王手をするには5手目26歩から7手目25歩。あとは15玉、16歩、14玉、15歩で条件を満たしてあっさり詰み、こちらが正解。

念のため後者も確認してみると、「76歩、42玉、33角不成、32玉、22角不成、同玉、33~88角、12玉、11角成、同玉、12香」で3連続王手はできますが明らかに詰まず、こちらは失敗となります。

それではみなさんの短評をどうぞ。

NAO 「4手目が岐路。連続王手で詰ますには中段に出てこないといけません。」

■22角をどける、と決めつけてしまうと迷宮入りですね。

斧間徳子 「11手ですけど、確かに初級の客寄せ問題ですね。」

■2桁手数ですがこれくらいなら初級でも大丈夫。

橘圭伍 「12へ向かうか14または15へ向かうかの選択だけですが久しぶりの懐かしい形です。」

■たしかに最近はあまり見ない形だったかも。

はなさかしろう 「先手と後手が協力して条件を満たす――シンプルで解きやすいデザインが良いです。」

■気持よくスパっと解かせるための問題、だったはずなんですが案外そうも行かなかったようで。

鈴木康夫 「「不成は無かった」が巧妙な条件で4手目から32玉22角生同玉の紛れに悩まされました。」

■「成はなかった」ですね。「不成はなかった」だとなお簡単になりますが、「成があった」だと5手目22角成(王手)の取扱いで逆にマギレ筋がややこしい話に。

渡辺 「なぜか、5手目は2筋か8筋の駒を取る必要があると勘違いしていたため、9手目の王手がかかりませんでした。3手目が分かればあとは簡単。」

■想像以上に22角不成で悩む方が多くてびっくり。。

諏訪冬葉 「12に追い込もうと思ったら手が足りない。しょうがないので上に出してみました。」

■あれ、33同玉ってそんなに見えにくいですかね……?

チャンプ 「ここで新格言を一つ「玉の突進も避けよ」」

■しかし7手目指した局面までは明らかに突進した後手が大優勢ですよね。どうしてこうなった。

しまぎろう 「△12玉しかないという先入観にはまりました。」

■やはり不成なしの方にしておくべきでしたか……。

たくぼん 「12では王手がかけ難いですよね」

■連続王手でなくてよいなら41角成から23金で簡単なんですけどね。

はらたっと 「最初は12玉で詰まないか確認。あとは簡単でした。」

■やっぱりみんな12からなんですね……。

キリギリス 「玉が端=12玉と思ってしまったので難解でしたが、ヒントの「歩で玉を追い込む」で分かりました。」

■ここまで12派が多いのは本当に想定外です。

隅の老人B 「どちらの端に行こうかな?先ずはこれから始まった。」

■9筋はさすがに10手(先手玉なら9手ですが)かかりますね。

ひろぽん 「玉が12に行くと思い込んでしまいました。普通はありえない上に行くことに気づいてスッキリ。」

■推理将棋だと中段玉は珍しくないのですよ。

占魚亭 「「7手目まで王手なし」「玉の移動先は12」と思い込んでいたので大苦戦。お恥ずかしい(苦笑)。」

■いえいえ、思い込みでハマった方はかなり多かったようで、完全にこちらの失敗でした。

S.Kimura 「2筋の歩を付くことに気付かず,どのように詰ませるのかちょっと考えさせられました.」

■この形はけっこう手軽に作れるので、知っておくと解図が捗ることもあるかもしれません。


正解:18名

  S.Kimuraさん  斧間徳子さん  キリギリスさん  しまぎろうさん  鈴木康夫さん
  隅の老人Bさん  諏訪冬葉さん  占魚亭さん  たくぼんさん  橘圭伍さん
  チャンプさん  テイエムガンバさん  NAOさん  はなさかしろうさん
  はらたっとさん  ひろぽんさん  やまかんさん  渡辺さん

(当選者は全題の解答発表後に発表)

|

« 詰将棋メモ(2013年5月26日) | トップページ | 詰将棋メモ(2013年5月27日) »

推理将棋」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 推理将棋第66回解答(1):

« 詰将棋メモ(2013年5月26日) | トップページ | 詰将棋メモ(2013年5月27日) »