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推理将棋第67回解答(3)

[2013年6月30日最終更新]
推理将棋第67回出題の67-3の解答、第67回出題の当選者(占魚亭さん) を発表します。推理将棋は将棋についての会話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。

関連情報: 推理将棋第67回出題  推理将棋第67回解答(1)  (2)  (3)
  推理将棋おもちゃ箱)  推理将棋(隣の将棋)  どんな将棋だったの? - 推理将棋入門


67-3 上級 NAOさん作     十二橋巡り        12手

「6月は水郷あやめ祭り。アヤメとカキツバタとハナショウブは、よく似てるけど別の花だって知ってた?」
「花の名前は知らなかったけど、さっきの将棋、初手から4手目までは全て別の筋の手を指していたよ。初手と2手目は歩以外の手だったけど9手目は歩の着手だった。成る手はなくて、12手で12カ所に着手して12地点の手で詰んだんだ」
「ぎっちら、ぎっちら、ぎっちらこ。潮来花嫁さんは舟でゆく。水郷の舟旅で十二橋巡りを楽しんだってことだね」

(条件)

  • 12手で12カ所に着手して12地点の手で詰んだ
  • 初手から4手目までは全て異なる筋に着手
  • 初手と2手目は歩以外の着手
  • 9手目は歩の着手
  • 成る手なし

出題のことば(担当 DD++)
 最終形を正しく予測することが重要。

追加ヒント:
 56玉だと玉腹を塞ぐのが大変ですが、45玉まであがればどうでしょう。


推理将棋67-3 解答  担当 DD++ Suiri673

    ▽    ▲六歩    ▽四歩
▲4七玉    ▽3四歩    ▲5六玉    ▽3五歩
▲7六    ▽8八角不成▲4五玉    ▽1二角    まで12手

最終手が12の手。これで後手玉が詰むならともかく、先手玉が詰み。疑り深い方は12へ駒を動かす開き王手を考えたかもしれませんが、やってみると全くもって無理。12角を遠く利かせて詰ませるしかなさそうです。N手N箇所着手条件は一度動いた駒は取れないので、この12角は88角不成で取ったもので間違いなさそうですね。12角と88角の間の利きが川の流れを連想させます。横切る枠線が12本でなく13本なのが非常に惜しい感じですが。

そしてもう1つ、この問題では後手歩が非常に邪魔だというのに気づいておきたいところ。まず一番嫌な存在が33歩。角道をあけるために34歩と突かねばならないにも関わらず、すると今度は12角の利きが通らなくなる厄介な駒。とはいえ先手から33角成とかすると角が取れなくなってしまうので2回突くのはやむなし。ついでに23の歩も24に突いてやるしかないですね。後手は歩をどけるだけで実に3手の浪費。88角不成や12角を合わせると残りはたったの1手。

さてここで、この手の離れた角で上から詰ます形ついての必須知識が登場します。それは「玉腹は味方生角か敵駒の利きで塞ぐしかない」というもの。しかし今回の場合88角はもう絶対に取れませんので前者はありません。よって玉腹は後手が封じてあげるしかありませんが、ただし、後手が使える残りの着手は1回こっきり。ですので見方を変えましょう。後手が「34歩35歩24歩88角不成12角」と「もう1手」を指して利きを作れるところの隣が最終玉位置に違いない、というわけです。

79角不成ならどこにも利きは作れますがこれだと上へ逃げ放題、というわけでこの角は動かせません。そして後手玉は頑張っても五段目までしか上がれません。そうすると候補はたった1箇所だけ。32飛と指して35に利かせる、この形だけ。54地点と36地点は後手歩で押さえられていますのであとは先手が46歩を突いておけば45の玉は詰みそうに見えます。さてこれでうまくいくでしょうか?

初手と2手目は歩でないので、「48or58玉、32飛」から出発です。3手目は46歩か76歩ですが、46歩の方は9手目まで待つわけにはいかないので3手目に。最初の4手に筋の重複がないということなので初手は58玉の方に確定しますね。そして同様に4手目に34歩は突けず、ここは24歩の方になります。「58玉、32飛、46歩、24歩」ときました。

先手は76歩をひっぱらないといけないのでひたすら玉を上がり、後手は角をまだ動かせないので3筋の歩を突いて「47玉、34歩、56玉、35歩」と続き、9手目から満を持して76歩88角不成のやり取りが入ります。仕上げに45玉と上がって条件通り12角で詰み。着手地点数は問題なく12ヶ所ありますね。

それではみなさんの短評をどうぞ。

NAO(作者) 「自作。難易度はどうでしょうか。実は手順よりも会話文の出来を気にしていたりします。いかにも昭和っぽいし冗長すぎたかな。」

■45玉が見えればそこからはすぐですが、56玉だと予想すると大変な問題でした。上級ならこんなものかと。会話は私も冗長なのをよく作るので何も言えず。

橘圭伍 「解けなくてとりあえず同じ条件で自分で作ったら同じ手順だったという懐かしい作品(笑 解く段階で何が盲点だったのか…」

■76歩を終盤までひっぱるのが盲点になりやすいかと。普通に指すとこれが9手目まで保留していいなんて思いませんもん。

斧間徳子 「最終手は12角しかなさそう。2手目に意味のある手は何かと考えたら32飛に思い当たりました。面白い手順だが、手順限定が大変。」

■なるほどそちらから解く方法もありましたか。

はなさかしろう「歩以外の2手目を生かすには32飛、それなら玉は45までですね。」

■なるほどそちらから……の方が実は簡単だったんでしょうか。検討には使えない方法ですが。

チャンプ 「バラバラになったピースを一つずつハメ込んで行くような問題。理詰めで解けるので上級としては比較的易しい部類ではないかと推測。ただ、こういった作品をいざ創るとなると大変なんですよね(笑)」

■私は難しめかもしれないと思っていたのですが、短評を見る限りそうでもなかったようで。

はらたっと 「詰め上がり図から先手6手後手6手を条件に当てはめて出来ました。」

■間違った詰め上がりから6手6手にしようとして数日悩んだのが担当です。

平井康雄 「ヒントで最終形の想像はついたが、「9手目歩の手」が最後の関門。ギリギリまで76歩を我慢するのがポイントでした。」

■本将棋でも推理将棋でもだいたい真っ先に突かれる歩ですから、9手目まで待つのは見えにくい。

しまぎろう 「詰上がりで中合を考えてしまいました。」

■こんな形が登場する大道棋はありそう。

渡辺 「一石二鳥の9手目条件。合駒があれば詰みじゃないのに。」

■34合は妙手ですね。合駒さえあれば。

占魚亭 「「12の着手で詰み」という条件を見落としていました。問題文をしっかり読まないといけませんね(汗)。上記の理由で36歩・45玉・56歩の形と思っていたので、9手目は36歩しか考えていませんでした。76歩とは!」

■12という数字が並んでいるので混乱しないように読まないといけませんね。

隅の老人B 「たぶん、これで正解。駒を動かして条件を確認です。」

■解けた後の条件確認は大事ですね。

たくぼん 「詰上りが予想しにくい難問でした。」

■45玉は下が空きそうに見えて心理的抵抗が少なくないですしね。

S.Kimura 「玉を78,67,56に動かすことや,23に動かすことまで考えたのに,45に動かすことをなぜ思い付かなかったのか・・」

■灯台下暗し……ではないですね。帯に短し襷に長し……も意味が違いますか。

鈴木康夫 「12の駒は角と考えるのが自然、78、67、56では詰み難いので45玉であることほぼ明らか。とは言え初期位置から移動した駒が取れないと言うのは思った以上にきつい制限でした。」

■そうなんですよね、双方の角を活かすと角を渡せないという。

やまかん 「これはわかりませんでした。考えた順は58玉(48玉)、32飛、76歩、24歩、46歩、34歩、47玉、88角不成、56玉、35歩、45玉、12角みたいな手順でしたけど9手目の歩の着手の条件がクリアできません。もしかしたらこの歩は打つかもしれせんがその手順が思いつきません。」

■おしい!! 76歩はそこで急ぐ必要がないので9手目でもよかったんです。


正解:16名

  S.Kimuraさん  斧間徳子さん  ジェシーさん  しまぎろうさん  鈴木康夫さん
  隅の老人Bさん  諏訪冬葉さん  占魚亭さん  たくぼんさん  橘圭伍さん
  チャンプさん  NAOさん  はなさかしろうさん  平井康雄さん  はらたっとさん
  渡辺さん


総評

橘圭伍 「これ位の難易度が気楽に解けて良いですね。投稿作品の割り振り時にこの位の作品はメモに出したいですが難易度は作者に分かりにくいという弊害…」

■9手~11手くらいはたぶん何を投げてもらっても大丈夫です。それより長いのは今回の中級のように「先手/後手は○○だけ」系の制限をかけてあるものならそこそこまでは大丈夫かと。

ジェシー 「いつもは、出題をチラ見しても、全然分からなくてすぐに諦めていたのですが、今回はなぜか初級問題を眺めていたら解けてしまい、調子に乗って中級と上級にも取りかかってしまいました。今後ともよろしくお願いいたします。」

■慣れている人でもチラ見で解けないことはよくあることです。今回の上級が解けるなら何度か考えていれば解けるだけの力量はあるでしょうから、今後も諦めずにぜひご解答ください。

NAO 「あやめ祭りにあわせて出題していただいてよかった。DD++さんありがとうございます。」

■実は投稿いただいた時からこのタイミングでの上級枠を確保してありました。

チャンプ 「三ヶ月連続で中級に採用して頂き光栄に思います。ただ、大量に投稿した作品を思い返すと少し意外な感じですね。さすがにもう尽きたのではないでしょうか?(笑)」

■ずっと中級を使っていたので上級作の方の出番がなかなか回ってこなくてですね(汗)

はらたっと 「mixiで考えたことがある問題だったのですが時間はかかりました。」

■たしかに今回は中上級ともかなり昔にmixiで一度出されていた問題でしたね。

平井康雄 「今回も最終ヒントが出るまでは考える気が全く起こりませんでした。」

■上級は文字通り上級者向けなので自信がなければ最初からヒント待ちも手ですね。初級くらいはノーヒントで挑んでいただきたくはありますが。

しまぎろう 「ヒントのおかげで3問とも解けました。ヒントを出すのがお上手ですね。」

■毎回何度も内容を推敲して出しております。けっこう頑張ってるんですよ。

隅の老人B 「梅雨、雨降りで外出も出来ず。推理将棋でも(でもだよ)考えよう。これである日が暮れました。」

■梅雨入りしてしばらくは晴れが続いたと思ったら台風が来たり、今年はよくわからない梅雨でしたね。

鈴木康夫 「ここ何か月かは先陣争いをしていたのに、今月は気が付いたら締め切り前ヒントが! 締切まで半時間と言う時点でこのメールを書いています。」

■さて、第68回は何番目に飛び込めるでしょうか。


推理将棋第67回出題全解答者: 19名

  S.Kimuraさん  斧間徳子さん  キリギリスさん  ジェシーさん  しまぎろうさん
  鈴木康夫さん  隅の老人Bさん  諏訪冬葉さん  占魚亭さん  たくぼんさん
  橘圭伍さん  チャンプさん  NAOさん  はなさかしろうさん  平井康雄さん
  はらたっとさん  ひろぽんさん  やまかんさん  渡辺さん

当選: 占魚亭さん

おめでとうございます。
賞品をお送りしますので、賞品リスト から選んだご希望の賞品と送付先をメールでお知 らせください。

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