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推理将棋第69回解答(1)

[2013年8月28日最終更新]
推理将棋第69回出題の69-1の解答です。推理将棋は将棋についての会話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。

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推理将棋第69回解説  担当 DD++

2013年に入って順調だったのについにやってしまいました、不完全作出題。推理将棋は完全な検討をするのが難しく、投稿作にもかなりの割合で不完全作が混ざっています。当然不完全でも出題に値する面白さだと判断されれば修正をお願いするわけですが、その完全性チェックも完全というわけにはいきません。今回から変寝夢さんが機械で解くことにチャレンジされていますがこれも全検しての余詰検討に使うのは難しそうで、結局不完全出題は頻度を減らすことはできても永久についてまわる問題なのでしょうね。


69-1 初級 渡辺秀行作      41飛生迄で詰み      9手

「さっきの将棋、41飛生まで9手で詰んでいたね」
「そうだね、3筋への駒打より後に5筋の着手があったね」

さて、どんな将棋だったのだろうか?

(条件)

  • 41飛生まで9手で詰んだ
  • 3筋への駒打より後に5筋への着手があった

※ もちろん41飛不成と書いても正解としますのでご安心ください。


出題のことば(担当 DD++)

 41飛生で詰む形はどんな形?

追加ヒント

 飛を取るのは32地点。居玉のまま二段目を後手金銀で埋めましょう。


推理将棋69-1 解答 Suiri691

▲7六歩    ▽3二飛    ▲3三角成  ▽4二銀
▲3二馬    ▽6二銀    ▲一飛    ▽二金右
4一飛不成まで9手

41飛生。9手で自飛車出動だと4筋歩を交換してから飛び込むことになりますが、しかしそれと連携する駒がありません。単騎詰も不可能なのでこれは失敗です。条件にも駒打ちがありますしね。

ということで考えるべきは飛を打つ順ですが、実はこれは9手だと打って不成を指すだけでギリギリ。初手76歩か96歩、3手目5手目と角を動かして飛を取り、7手目に飛を打って9手目に41飛不成、1手の余裕もありません。つまり飛車は3筋のうち直接41へ動ける場所、つまり31に打つしかありませんね。もちろん先手が31銀を取る余裕はないのでこれは後手がどこかへどけるわけです。

飛を取れる場所は32、42、62、82と4箇所ありますが、62と82はそこに残った馬が41の飛と連携しないので論外。42で取る場合は飛車の打ち場所確保に32銀と上がることになりますが、それが今度は41に利いてしまってこれも失敗。

正解は32で飛を取る順で、「76歩、32飛、33角成」ときたところで「42銀」と受けて31地点を空けます。あとは後手が52と62を埋めればいいので、条件から52を後に残して「32馬、62銀、31飛、52金右、41飛不成」という手順になります。

それではみなさんの短評をどうぞ。

渡辺 「「76歩、?、角、?、角(馬)で飛取、?、31飛、5筋着手、41飛生」ということが直に分かるので簡単かと思います。」

■初手96歩から考える人はいないでしょうし、真っすぐ行けば答えですね。

チャンプ 「プレス機を押し込むような詰み上がり。作意は変わりますが、私なら条件を41飛生までの9手&銀の着手は無かったにしたいなと思いました。」

■そして送られてくる「76歩、34歩、22角成、32飛、同馬、62金、42飛、52金上、41飛不成」。

斧間徳子 「条件を見ただけで、作者がだれかわかりますね。」

■○○より後に××、は渡辺さん以外使う人がいませんからねえ。

隅の老人B 「2手目に32飛、ハイ、正解。これで良いかな?二つ目の条件を読み直す。」

■ハイ、お見事。

橘圭伍 「相変わらず限定の仕方が巧いですね。」

■検討してみると実はこれがただの限定ではなく数々の余詰を際どく潰しているんですよね。

EOG 「最終手が分かっていると気が楽。」

■初級だとそうですが、上級だとそれが開き王手だったりするので油断なりません。

ジェシー 「金銀の順序が限定されているのが格好いい。」

■渡辺さんの限定は本当にテクニカル。

NAO 「7手目以降の条件に導かれるままに解けました。」

■非常に親切な問題でした。

変寝夢 「初手76歩5手目飛車取り7手目42OR31に飛打として、解析186万局面1分30秒。32での飛取りは意外でした。」

■9手なら7手目31飛打だけの決め打ちでも十分速く答えが出そうですね。

たくぼん 「最近難しいのが多いので何とかすぐ解けてちょっと一安心。初級は大事ですね。」

■いい初級といい上級は基準が全く違うんですよね。

平井康雄 「31飛から41飛生とするならこれしかないですね。42飛と打つ方が手順的には面白そうですが・・・・。」

■「42飛と打つ方」に該当するものがいっぱいあるんですけれども、ということで限定も大変になるのです。

はらたっと 「私にしては珍しくファーストアタックで解けました。」

■おおっ、おめでとうございます。

chemical 「最終手で詰み形が大体判断できました。」

■これで42玉や31玉なんてことはさすがにないでしょうしね。

鈴川優希 「9手で飛不成が可能とは、驚きました。条件は単純に、「7手目は5筋」ではダメですか?」

■「8手目は5筋」ですかね? 42に飛車を打つ順がかなりあります。一例にチャンプさんの短評のところに書いたもの。

占魚亭 「最初、金を上がって失敗(苦笑)。」

■仮に31飛と打てたとして、不成を指す前から玉まで素通しです。

キリギリス 「41飛生ということで△41金が動けないので、2段目の壁形が決定できました。」

■ここまで綺麗に決定されるのは非常にまれですね。普通は金の左右どころか飛車も候補に入るので。

やまかん 「生まで9手。最終手がわかるのでわかりやすかった。」

■飛生まで9手の場合は何手目に何をするか丸分かりなのも大きいですね。


正解:19名

  EOGさん  HMさん  斧間徳子さん  キリギリスさん  Chemicalさん
  ジェシーさん  しまぎろうさん  鈴川優希さん  隅の老人Bさん  占魚亭さん
  たくぼんさん  橘圭伍さん  チャンプさん  NAOさん  はらたっとさん
  平井康雄さん  変寝夢さん  やまかんさん  渡辺さん

(当選者は全題の解答発表後に発表)

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コメント

>私なら条件を41飛生までの9手&銀の着手は無かったにしたいなと思いました。
それだと手順前後回避の条件がもう一つ必要です。

投稿: 渡辺 | 2013.08.28 22:54

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