« 詰将棋メモ(2013年9月23日) | トップページ | 詰将棋メモ(2013年9月24日) »

推理将棋第71回出題(10月20日まで)

[2013年11月9日最終更新] 71-3解答、第71回出題当選者

※中村雅哉さんから、中級問題の非限定指摘を頂きました。粗検深くお詫び申し上げます。非限定消しとしては大仰ですが、「飛の手も角の手も2回」を追加して修正とします。なお、解答につきましては、非限定部分の手順がどちらであっても正解とさせていただきます。(9月30日)

将棋についての話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル、推理将棋の第71回出題です。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。

解答、感想はメールで2013年10月20日までにTETSUまで (omochabako@nifty.com) メールの題名は「推理将棋第71回解答」でお願いします。解答者全員の中から抽選で1名に賞品リストからどれでも一つご希望のものをプレゼント! 1題でも解けたらぜひご解答ください。

推理将棋第71回出題  担当 DD++

本コーナーはおもちゃ箱の他に Web Fairy Paradise 誌にも掲載されているのですが、そちらで毎号掲載されている WFP フェアリー作品展にも最近推理将棋がよく登場しています。ここ4ヶ月の出題は「19手」「79手」「81手」「55手」「56手」「最短手数探索(数百手?)」と決して簡単な問題ではありませんが、鑑賞するだけでも面白いと思いますのでぜひ。逆にmixiは最近静かで、時代にあわせて活動場所を動かす必要もあるのかなあと思う今日このごろです。

さて、今月の初級は山葵茶漬けさんから、初級らしく最初から手順のかなりの部分が見える問題です。だからといって残りの部分も一瞬とは限りませんけれど。中級は担当から。最近手数+1条件問題がないなあ、と思ったので昔作ったものを引っ張りだしてきました。上級はチャンプさんから。一見とっつきやすそうにも見える問題ですが、皆様の解図日数や如何に。


Suiri710 ■練習問題

「さっきの将棋、▲76歩△34歩▲22角成△42玉▲31馬△33玉まで見てたけどどうなった?」
「9手で詰んだけど五段目の手はなかったよ、って言えば残りの3手は分かるよね」

さて、残りの3手はどんな手だったでしょうか。


■本出題


■締め切り前ヒント (10月13日 DD++)

締め切り前ヒントです。

初級:2回続けて動くのは41金。角空成のために逃げながら先手の手が届かない逃げ場を塞ぎます。
中級:42龍と引いた位置が一番都合がいいのに横移動しなければならない、となればどこへ行くかは簡単ですね。
上級:不成を指し終えた角を詰みまで残したい、と思ってしまうと迷宮入り。


71-1 初級 山葵茶漬けさん作   マイペースな将棋指し   9手

「あれ、あそこの対局もう終わり?」
「なんでも、先手が2手続けて空成して9手で詰んだらしい」
「お、後手が2手続けて同じ駒を動かしたのが敗因とか聞こえるな」
「お互い2手続けてって、どっちもマイペースだねぇ」
「しかし、一体どんな将棋だったんだろう」

さて、どんな将棋だったのだろうか?

(条件)

  • 9手で詰み
  • 先手は2手続けて空成の手を指した
  • 後手は2手続けて同じ駒を動かした

71-2 中級 DD++作        成大駒のカニ歩き     11手

「よし、この将棋2回目の龍の手で横移動だ」
「では、この将棋2回目の馬の手も横移動だ」
「あれ、11手で詰んじゃった?」
「そういえば飛車の手も角の手も2回だったね」

さて、どんな将棋だったのだろうか?

(条件)

  • 11手で詰んだ
  • 龍も馬も2回目の着手で横に動いた
  • 飛車の手も角の手も2回だった

71-3 上級 チャンプさん作    少年の将棋は?(その10) 12手

少年A「君の将棋早く終わったみたいだけど、どんな将棋だったのか教えてよ。」
少年B「どんなと言われても、12手で詰ませて勝っただけだよ。」

少年A「それだけでは何も分からないよ。」
少年B「仕方がないなー、成る手は無かったけど1筋へ3種の駒の不成があったよ。」

少年A「それだけ?せめて初手ぐらい教えてよ。」
少年B「初手は7筋の手だったね。」

さて、どんな将棋だったのだろうか。

(条件)

  • 12手で詰み
  • 初手は7筋への着手
  • 成る手は無く1筋へ3種の駒の不成があった

Suiri710a ■練習問題解答

問題以下、▲32銀△24歩▲22角まで。

五段目に着手してよければ、25銀、72銀、22角までなどという順はすぐに見えるでしょう。今回の問題の主眼はそれぞれの指し手を条件を満たすようにやりくりする方法。それぞれの手の意味を分析してみましょう。25銀はただ24を塞ぐだけの手、72銀は飛を22に利かせないためだけの手。22角は替えが利かないとしても、他の2手は同じ役割を果たせる手ならなんでもよいのです。

しかしそうは言っても銀は結局五段目に打つしかないのでは……? いいえ、実はそうでもありません。詰将棋にはない推理将棋特有の手法として「先手がやりたいことを後手がかわりにやってもよい」というのがあります。つまりこの場合、後手が24地点を塞ぎ、先手が飛の利きを遮ったってよいわけです。このような手は推理将棋でも盲点になりやすく、問題の難易度が一気に跳ね上がることになりますね。


推理将棋の問題も募集しています

このコーナーで出題する問題を募集します。入門用の易しい問題を歓迎。作者名、問題、解答、狙いなどを記入して「推理将棋投稿」の題名でTETSUにメール(omochabako@nifty.com)してください。

|

« 詰将棋メモ(2013年9月23日) | トップページ | 詰将棋メモ(2013年9月24日) »

推理将棋」カテゴリの記事

コメント

Web Fairly Paradise誌での推理将棋をPRいただき、ありがとうございます。ご紹介いただいた長手数問題のうち、「79手」「81手」「56手」「最短手数探索(数百手?)」の4題は拙作です。最後の「最短手数探索(数百手?)」は『王手が9割』という将棋パズルです。実戦初形から始めて同一局面なしに王手率90%に達して詰みに至る最短手数手順を探索する、奇抜な問題ですので、ご笑覧ください。

投稿: 一乗谷酔象 | 2013.09.25 06:32

中級問題は11手中飛、角、龍、馬それぞれ2手ずつ8手あるという解釈で良いでしょうか?

投稿: はらたっと | 2013.10.07 16:40

はい、生飛2回、生角2回は龍や馬とは別カウントです。

なお、飛と角は2回であることが条件なので3回目があってはダメですが、
龍や馬の方は2回目の着手内容を指定しているだけなので3回目があっても条件上は問題ありません。
なので厳密には「最低でも計8手」というのが正確ですね。
馬3回や龍3回が実際にできるのかという点はお察しの通りなのであまり変わりませんが。

投稿: DD++ | 2013.10.07 23:59

締め切り前ヒントです。

初級:2回続けて動くのは41金。角空成のために逃げながら先手の手が届かない逃げ場を塞ぎます。
中級:42龍と引いた位置が一番都合がいいのに横移動しなければならない、となればどこへ行くかは簡単ですね。
上級:不成を指し終えた角を詰みまで残したい、と思ってしまうと迷宮入り。

投稿: DD++ | 2013.10.13 22:45

空成という意味のことで質問です。
23と33は何も駒がないとして24と34に先手の歩があるとします。
ここから23歩成、後手何か指す、33歩成とするのが連続の空成という解釈でよいですか?
23歩成、後手何か指す、24と と指すのも2手続けて空成の手を指したということになりますか?

投稿: やまかん | 2013.10.16 02:46

簡単に言うと「駒の居ないマス目に駒を成る」これが空成ですね。
ですので、駒の居ないマス目に成駒を動かしたとしても空成にはなりません。

投稿: チャンプ | 2013.10.16 03:59

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 推理将棋第71回出題(10月20日まで):

« 詰将棋メモ(2013年9月23日) | トップページ | 詰将棋メモ(2013年9月24日) »