推理将棋第70回解答(2)
[2013年10月11日最終更新]
推理将棋第70回出題の70-2の解答です。推理将棋は将棋についての会話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。
関連情報: 推理将棋第70回出題 推理将棋第70回解答(1) (2) (3)
推理将棋(おもちゃ箱) 推理将棋(隣の将棋) どんな将棋だったの? - 推理将棋入門
70-2 初級 NAOさん作 トドメは空成 9手
(条件)
- 9手で詰んだ
- 3手目は王手
- 5手目は王手
- 7手目は王手
- 9手目は空成
出題のことば(担当 DD++)
連続王手をしながらすべきことは?
追加ヒント
最後に成るのは角。53角成では空成になりませんので51ですが、邪魔な金をどう処分するか。
推理将棋70-2 解答 担当 DD++
▲7六歩 ▽7二金 ▲3三角不成▽4二金
▲同角不成 ▽6二玉 ▲6一金 ▽5二玉
▲5一角成 まで9手。
先手は初手以外全て王手という非常にわかりやすい条件。ですが解くために注目すべきは空成の方です。普通は詰ますためには駒が2枚必要ですが、3手目に角を取れず最終手に駒を打てないということは、先手は「76歩~33角~駒取り~駒打ち~空成」しかないですね。しかも連続王手で5手目に取れるのは42に移動合した飛金銀のいずれかのみ。これだけでもかなり形が限られます。
駒が2枚必要といえばもう1つ、それらが最後にちゃんと連携する必要があります。角(馬)の方は駒打ち時点で42地点にいるので、トドメは5筋上だという予想も簡単に立ちますね。しかしこれは少し面倒です。51地点か52地点は金が2枚利いてますし、53は歩がいるせいで空成になりません。さてどちらをどけるのが正解でしょう。
答えは金をどける方。2手目に72金と1枚目をどけ、4手目に42金と取らせて2枚目を消せば目的達成。金は成れないので最後は51角成まで、となると51に利かせながら王手する金打ちのために62玉とよろける順も見えますね。
解けた方は気がついたと思いますが、実はこれ、前問とほぼ同じ形です。しかし前問はなるべく王手がかからないようにと考えたのに対しこちらは王手の連続。無駄な1手の内容と手の順番を変えるだけでまるで逆に見える問題ができるところも推理将棋の面白いところです。
それではみなさんの短評をどうぞ。
NAO(作者) 「「9手目は王手」でまとめたかったが、駒取りで成る手がありました。」
■王手はさすがに無理として、駒成で△61玉▲62銀△52玉▲53角成があるのが非常に残念でしたね。
斧間徳子 「2手目を考える問題。第1感は2手目は歩と思いましたが外れでした。」
■なるほど、54歩から最後53角成までを考えたわけですね。
渡辺 「70-1と同じような詰上がりなのにこうも条件が異なるとは面白いものです。」
■しまぎろうさん作の方が後から届いたのですが、問題をみて思わずにやりとしました。
チャンプ 「これ初級ですか~?(笑)2手目がまるで見えずに大苦戦しました。」
■え、42駒取りが明らかなので簡単じゃないです?
しまぎろう 「62玉~52玉が上手いと思いました。」
■連続王手の長編が多いので実はこのよろけ方はけっこう研究されていたりします。
占魚亭 「飛か銀を打って空成りすると思っていました。1と同様の形をイメージすればよかったんですね。」
■33角成で考えてしまうと取る駒の候補から金が外れるのは確かに罠かも。
橘圭伍 「連続王手+空成りだけで巧く纏まっています」
■先手の手だけ並んでいるのでわかりやすいですしね。
EOG 「70-1がヒントになった。」
■全然違う条件なのにこれというのは面白いでしょう?
はらたっと 「1問目の残像が残っていてファーストアタックで仕留めました。」
■なんと、この条件で実は同じだと見抜けましたか。
変寝夢 「無指定で1分17万局面。72金を伏線気味に上がるところが光る。」
■さすがに王手が多いと応手が限られるので速いですね。
S.Kimura 「解いてみると,70-1とほぼ同じ形でしたが,玉が51→62→52の動きの方が見つけづらかったです.」
■ラストが見えてもつい直接52へ動かしちゃうんですよね。
中村雅哉 「これが一番難しかった。「4回目の王手は空成」で手数+1条件で作りたい。」
■たしかに1条件でもいけます。が、1条件にする理由は覚えやすさなので、この94も劣るものではないと思います。
やまかん 「分かりやすそうな条件なのに意外と苦戦。2手目金を動かすのが急所と分かって解けた。」
■「とりあえず何も指さずに先へ進む」という考え方をしないと初手を指したまま固まりますね。
キリギリス 「先手の最初の3手は想定できましたが、2手目が気が付きにくかったです。」
■手筋ではあるんですけどね、72金。飛の利きも消えるので一気に52周りの守備が薄くなるのです。
隅の老人B 「3手目に王手、これで2手目が決まるのが妙。成る程。」
■42に駒を動かすときに2手目4手目を限定する有力手段の1つですね。
chemical 「連続王手だと最長何手で何処まで逃げられるのか気になります。」
■王手だけだといくらでも。さらに付加条件がついたものはmixiを探すとたぶんいろいろ探索問題が出てきて面白いかもしれません
たくぼん 「成ったらもっと早く詰むのにね」
■確かに7手で終わりますね。
ひろぽん 「王手が続くように金を渡す42金と角の不成がおもしろいです。」
■5手目42角は推理将棋だとけっこうな割合で不成だったりします。
諏訪冬葉 「よく見たら空成りで詰む手順がすぐそこにあった。」
■ばれてしまいましたか。
正解:20名
EOGさん HMさん S.Kimuraさん 斧間徳子さん キリギリスさん
chemicalさん しまぎろうさん 隅の老人Bさん 諏訪冬葉さん 占魚亭さん
たくぼんさん> 橘圭伍さん チャンプさん NAOさん 中村雅哉さん
はらたっとさん ひろぽんさん 変寝夢さん やまかんさん 渡辺さん
(当選者は全題の解答発表後に発表)
| 固定リンク
「推理将棋」カテゴリの記事
- 推理将棋第181回解答(3)(2025.01.28)
- 推理将棋第181回解答(2)(2025.01.26)
- 推理将棋第181回解答(1)(2025.01.22)
- 推理将棋第182回出題(2月10日まで)(2025.01.01)
- 推理将棋第180回解答(3)(2024.12.30)
コメント