« 詰将棋メモ(2013年11月28日) | トップページ | 詰将棋メモ(2013年11月29日) »

推理将棋第72回解答(2)

[2013年11月29日最終更新]
推理将棋第72回出題の72-2の解答です。推理将棋は将棋についての会話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。

関連情報: 推理将棋第72回出題  推理将棋第72回解答(1)  (2)  (3)
  推理将棋おもちゃ箱)  推理将棋(隣の将棋)  どんな将棋だったの? - 推理将棋入門


72-2 上級 chemicalさん作    桂の四変化(A)       16手

A「さっきの将棋、桂不成、桂成、桂打ち、成桂の順で王手を指されたよ。」
B「同じ将棋かな。私の将棋は6筋の手と八段目の手がそれぞれ6回あったね。」
A「それも同じだね。5手目に左金、15手目に右金を動かした手が敗因かな。」
B「それで、最後は、48で詰まされたよ」
A「僕は69だよ。」
B「え!」
A「似てるけど、違うみたいだね。」 

さて、どんな将棋だったのだろうか?

(条件)

  • 16手で69にいる玉が詰んだ
  • 後手が桂不成、桂成、桂打ち、成桂の手の順で王手をかけた
  • 5手目は左金、15手目は右金を動かした
  • 6筋の手と八段目の手がそれぞれ6回あった

※68地点の手があれば6筋の手と八段目の手両方にカウントします。


出題のことば(担当 DD++)

 後手の着手内容から見当をつけるのが早いかもしれません。

追加ヒント

 77桂不成を79玉とかわして89桂成。金銀の手は初手左金と7手目銀もあわせて計4回


推理将棋72-2 解答  担当 DD++ Suiri722

6八金    ▽7四歩    ▲九玉    ▽7三桂
▲5八金寄  ▽五桂    ▲6八銀    ▽7七桂不成
▲7九玉    ▽8九桂成  ▲7玉    ▽
6九玉    ▽8成桂  ▲5九金寄  ▽7八成桂 まで16手

16手、とはいえ後手のやることははっきりしています。6手目桂不成は不可能で、一方14手目に王手をかけると15手目に困ってしまうので、8手目桂不成王手、10手目桂成王手、12手目桂打ち王手、16手目成桂の王手しかありません。また、6筋の手を6回も指さなくてはいけないので81の桂が跳ねてくること、そして先手左桂を取ることも間違いなさそうですね。

そしてもう1つ、ポイントは八段目の手です。後手は12手目まで、歩を突いて桂の四段跳ねからの桂打ちです。ここに八段目の手をさせる手は1回もありません。つまり先手は最低でも4回八段目の手を指す必要があります。言い方を変えると先手は八段目以外の手を4回までしか指せません。ここまで両題共通のアプローチ。

さて、Aの方は69地点で詰み。これが後手桂の成る位置を決定します。後手桂が10手目に69に成ると最後の玉移動チャンスである13手目時点でまだ成桂が69にいて69玉が指せません。かといって81から来て49桂成だと桂を取れないので、桂成は89しかありませんね。その前が当然77桂不成だと考えると、中盤の手順が「▲69玉~△77桂不成▲79玉△89桂成」と見えてきます。

すると先手は、1回目の▲69玉、逃げて▲79玉、最終位置へ行く2回めの▲69玉、59地点を塞ぐ手、これで八段目以外の手は使いきります。同時に後手も最後の2手は△88成桂△78桂でないと回数が足りませんね。

さて、一度全体を整理してみましょう。「▲何か△74or94歩▲何か△73or93桂▲左金△65or85桂▲何か△77桂不成▲79玉△89桂成▲78玉△66or46桂▲69玉△88成桂▲右金△78桂成」で、7手目までに▲69玉と▲68銀があり、どこかで▲59何かがある、というところまではすぐにたどり着きます。

あとは6筋との回数ですが、後手は最大2回しか指せないので先手は最低でも4回。しかしスペースは68地点と69地点しかありませんので、6筋にある駒を動かしてスペースを開ける手も3回必要になります。79玉が78へ動く手と初めて右金が動く手はどちらにもなりえないので、先手はどこかで6筋の駒を6筋へ動かす手を指すことになります。

しかしここで邪魔になるのが▲68銀の一手。これを指してしまった後はもう6筋から6筋への手を指すのは不可能です。ということは6筋から6筋への手はそれより早く済ませる必要があります。「▲68玉▲59金左▲69玉▲68銀」だと5手目左金になりませんので、「▲68金▲69玉▲58金寄▲68銀」の方。あとは15手目▲59金寄とすれば答えにたどり着きます。

それではみなさんの短評をどうぞ。

chemical(作者) 「手数が長くて、条件も多いので、もっとシンプルにまとめたいです。」

■桂の四変化は14手ではギリギリ詰まないようですが15手なら確実にできるので、そっちで作ればもうちょっとスッキリしたかもしれませんね。ツインではなくなりますが。

NAO 「ツインでなければなんとなく58金左~48金寄としたい感触もあって、初手68金は違和感がありました。きわどい着手(68銀、68玉等)からは6筋着手6回で割り切れているんでしょうか。」

■はい、割りきれています。詳しくは解説を御覧ください。

斧間徳子 「先手の序の4手をどう動かすかという問題だが、68金~58金左が妙手順。」

■いきなり68金は今後のことを考えるととても抵抗がある手ですよね。

やまかん 「先手の手を限定させる左金の動きと66桂がポイントですね。」

■そうです、特に初手68金がないと何もかもがうまくいきません。

EOG 「この条件で金の動きが限定されてしまうとは。」

■67歩を動かせないのが強く利いています。

まさ 「72-3は手なりで詰んだがこちらは難しく、以下の通り考えました。
6筋回数を増やすためにも81桂が65経由で動き先手桂を取りながら王手する。
桂打の王手に右金移動で対応したとは考えられない。
以上より6手目65桂(王手)、8手目77桂生(王手)、10手目桂成(王手)、12手目桂打(王手)、16手目桂成(詰)。
10手目69桂成では、この成桂を取らない限り69玉では詰まないが、取ると駒不足は明らか。
よって9手目79玉、10手目89桂成は必然で、詰み形を想定するると以下の順が本線。
X(何か)、74歩、68銀、73桂、58金左、65桂、69玉、77桂生、79玉、89桂成、
78玉、66桂、69玉、88成桂、59金寄、78成桂まで。
これで回数を数えると6筋も8段目も5回。よってX=68でなければならないがそれでは3手目68銀と指せない。
??となってから順番入れ替えで68金~58金寄ができることに気づきました。
このように理詰めで追えて手順も工夫がある好作と思います。
個人的にはあまりツインは好きでないので、こちらの単独出題でもよかった気がします。」

■16手でありながら後手着手はするする決定するのも好ましいです。

鈴川優希 「序盤の駒組みが無駄手ながらも緻密。条件を一つ一つ確認する作業が必要でした。」

■特に6回を数えるのはちょっと大変。

占魚亭 「左金をすぐに58に上げるのではなく、一旦68に上げるのが盲点でした。」

■5手目左金の条件がうまいことミスリードになってます

S.Kimura 「詰む形は分かったのですが,6筋が5回にしかならず,苦労しました.7手目に銀を動かす発想が湧かず,68金から58金寄が浮かびませんでした.」

■68地点を序に2回稼げるというのもパッとは思いつきませんものね。

隅の老人B 「桂を使っての王手、まさか4連続じゃないでしょね。」

■その場合桂打ちに同金になるので……。左右逆なら角のアシストを使えばできるのかもしれませんが。

はらたっと 「後手の手は絞れるので、6筋、8段目6回というパズルに先手の手を当てはめるのが苦労しました。」

■一筋縄にいかないんですよね、この先手の順。

波多野賢太郎 「こちらもヒントが親切なおかげで、詰上がりをイメージしたら解けました。桂馬の四変化とは、よく考えるものですね。」

■ヒントありとはいえ推理将棋初挑戦でこれが解けるのはすごいです。そこそこ難しい作品のはずなのですが。

鈴木康夫 「詰み形は最初に並べた時に分りました。後は回数条件を満たすようにするだけでしたが、これに一苦労。これで限定できているのか、余詰感がして不安です。」

■かなり際どいですがセーフです。私も余詰検討になんだかんだで2ヶ月くらいかかりました。

はなさかしろう 「こちらの方が後まわしになったので、角を使う手順を成立させたかったのですが、金条件と段筋条件をどうしても満たせず断念。89で桂を取る方でしたか。余った一手で条件に合わせ込むツインならではの初手でした。」

■この条件で34歩からはさすがに無理がありますって。

橘圭伍 「桂を何処で取るかが肝。6回の確認は手間だったり。今後の創作ではなるべく、避けようと思いました」

■9手中6回とかならいいんですが、半分弱は一番数えにくいですね。


正解:17名

  EOGさん  S.Kimuraさん  斧間徳子さん  chemicalさん  しまぎろうさん
  鈴川優希さん  鈴木康夫さん  隅の老人Bさん  占魚亭さん  橘圭伍さん
  チャンプさん  NAOさん  波多野賢太郎さん  はらたっとさん  まささん 
  やまかんさん  渡辺さん

(当選者は全題の解答発表後に発表)

|

« 詰将棋メモ(2013年11月28日) | トップページ | 詰将棋メモ(2013年11月29日) »

推理将棋」カテゴリの記事

コメント

>桂の四変化は14手ではギリギリ詰まない
王手条件を課さなければ詰むので、それも一つの方向かと。
・後手が桂不成、桂成、桂打ち、成桂移動の順に着手した

投稿: 渡辺 | 2013.12.04 00:52

王手条件なしなら13手でも詰みますね。
・先手が桂不成、桂成、桂打ち、成桂移動の順に着手した
(要作意限定条件追加)

投稿: 渡辺 | 2013.12.04 01:00

面白いモノが出来た気がしました。完全なら投稿します。

投稿: 渡辺 | 2013.12.04 01:35

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/22735/58665463

この記事へのトラックバック一覧です: 推理将棋第72回解答(2):

« 詰将棋メモ(2013年11月28日) | トップページ | 詰将棋メモ(2013年11月29日) »