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推理将棋第73回出題(12月20日まで)

[2014年1月24日最終更新] 73-3解答、第73回出題当選者

※NAOさん、橘圭伍さん、はなさかしろうさん、まささん、斧間徳子さんから、上級問題に余詰解を頂きました。粗検深くお詫び申し上げます。修正はチャンプさんより内容をいただき次 第掲載致します。なお、解答につきましては、作意・余詰とも正解とさせていただきます。(11月27日)

※上級問題の修正として、「2、4、6、8手目は全て異なる段への着手」条件を追加させていただきます。解答者の方々にご迷惑をおかけしたことをお詫びいたします。(11月28日)

将棋についての話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル、推理将棋の第73回出題です。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。

解答、感想はメールで2013年12月20日までにTETSUまで (omochabako@nifty.com) メールの題名は「推理将棋第73回解答」でお願いします。解答者全員の中から抽選で1名に賞品リストからどれでも一つご希望のものをプレゼント! 1題でも解けたらぜひご解答ください。

推理将棋第73回出題  担当 DD++

実質今年の最終回です、12月末出題を年内に手をつける方も少ないでしょうし。そんな今回は初中級とも9手、上級13手です。初中級は橘圭伍さんから「他の3種の駒が利いている地点」をテーマにした9手詰。4種利いたらダメなので条件を満たしているかの確認は怠りなくどうぞ。上級はチャンプさんから、少年の将棋シリーズからおもちゃ箱出題用に作られた作品。条件はわかりやすいですが、手ごたえはかなりのものですので腰を据えて取り組んでください。

また年末年始の出題ですが、私が1月中旬下旬に選題や執筆をしている余裕がないことが予想されるので、勝手ながら以下のようにさせていただきます。御了承ください。

第73回:11月下旬出題、12月20日締め切り、1月中に結果掲載
第74回:12月下旬出題、2月20日締め切り、2月末に結果掲載(年賀詰2ヶ月出題)
第75回:2月下旬出題、以後平常出題


Suiri730 ■練習問題

「さっきの将棋、▲76歩△64歩▲33角成△52玉▲22馬△63玉まで見てたけどどうなった?」
「3筋の手はなく9手で詰んだよ、って言えば残りの3手は分かるよね」

さて、残りの3手はどんな手だったでしょうか。


■本出題


■締め切り前ヒント (12月14日 DD++)

今回は不備が多くてご迷惑をお掛けしました。申し訳ありません。

締め切り前ヒントです。

初級:先手の条件は7手目までに満たして飛成でトドメ。2手目の駒種は金が正解です。
中級:歩を取ると聞いて▲33角成(不成)は不正解。銀を取るのも31の銀ではありません。
上級:3筋の角2枚で14玉を仕留めます。ポイントは15地点を後手が塞ぐことですが1手でどうにかしてください。


73-1 初級 橘圭伍さん作     秋珊瑚          9手

「9手で詰んでいたけどどんな将棋だったの?」
「先手は自身を除く3種の駒の効きがある地点へ角生・角成・飛打の着手を指していたよ」
「後手は自身を除く3種類の駒の効きがある地点へ金を動かしたよ」

さて、どんな将棋だったのだろうか?

(条件)

  • 9手で詰んだ
  • 先手は自身を除く3種の駒の効きがある地点へ角生・角成・飛を打つ手を指した
  • 後手は自身を除く3種類の駒の効きがある地点へ金を動かした

※参考:「自身を除く3種類の駒の効き」の例

  • 初手68玉とした場合、(玉を除いて)飛金銀が利いているので3種類でOK。そこから78玉は動かす前は飛の利きがないので金銀2種類でNG。
  • 先手馬、後手角、後手金、後手金の4枚が利いている地点に別の駒を着手する場合は馬角金の3種でOK。
  • 先手馬、後手角、後手金、後手銀の4枚が利いている地点だと4種になってしまうのでNG。

73-2 中級 橘圭伍さん作     春黄金花         9手

「9手で詰んだのを見たんだけど何があったの?」
「先手は、3種類の駒の効きがある地点に銀を打ってたよ。」
「後手は自身を除く3種類の駒の効きがある地点に飛を動かした事が2回あったんだ」
「先手が取った駒は金銀歩の3種類だったよ」 

さて、どんな将棋だったのだろうか?

(条件)

  • 9手で詰んだ
  • 先手は3種類の駒の効きがある地点に銀を打った
  • 後手は自身を除く3種類の駒の効きがある地点に飛を動かした事が2回あった
  • 先手が取った駒は金銀歩

※参考:「自身を除く3種類の駒の効き」の例

  • 初手68玉とした場合、(玉を除いて)飛金銀が利いているので3種類でOK。そこから78玉は動かす前は飛の利きがないので金銀2種類でNG。
  • 先手馬、後手角、後手金、後手金の4枚が利いている地点に別の駒を着手する場合は馬角金の3種でOK。
  • 先手馬、後手角、後手金、後手銀の4枚が利いている地点だと4種になってしまうのでNG。

73-3 上級 チャンプさん作    少年の将棋は?(おもちゃ箱限定ver) 13手

少年A「君の将棋早く終わったみたいだけど、どんな将棋だったのか教えてよ。」
少年B「どんなと言われても、王手が3回あって13手で詰ませて勝っただけだよ。」

少年A「それだけでは何も分からないよ。」
少年B「仕方がないなー、じゃあ3回あった王手の内容を教えてあげるよ。」

少年A「そうこなくっちゃ!・・・って、これいつものパターン?」
少年B「〇四角の王手があった」
   「〇五角の王手があった」
   「〇六角の王手があった」

少年A「一応聞くけど、どっちの王手かは教えてくれないんだよね?」
少年B「全て僕(先手)の王手だったけど?(笑)」

少年A「あれ?じゃあ後手は一体何をしてたのかな?」
少年B「相手(後手)は最初から4手連続全て異なる段へ着手してたよ。」


さて、どんな将棋だったのだろうか?

(条件)

  • 13手で詰んだ
  • 2、4、6、8手目は全て異なる段への着手だった
  • 王手は3回あり、その全てが先手の王手
  • 王手の内容は
     ・「〇四角」の王手
     ・「〇五角」の王手
     ・「〇六角」の王手

※全て棋譜表記のため、同・成・不成・打などは付きません


Suiri730a ■練習問題解答

問題以下、▲66馬△74玉▲96角まで。

おさらい。推理将棋には無駄合という概念はありません。やけくそ合だろうがなんだろうが、合駒できればまだ詰んでいないわけです。しかし、遠くからの王手で詰まないのかというとそうではなく、後手持ち駒がなければこのように詰ますこともできます。頑張れば攻め駒1枚で詰ますことすら可能ですね。9手詰だと合い効かずの形はかなり形は限られますが、もっと長くなると……さてどんな形がありえるでしょうか。手目までで唯一手順なので、実は意外と問題を作りやすい手順だったり。

なお、3筋の手ありだと左右対称に△54玉▲36角とでき、こちら場合は7手目が▲66歩だったり▲77桂だったりしても詰みますね。


推理将棋の問題も募集しています

このコーナーで出題する問題を募集します。入門用の易しい問題を歓迎。作者名、問題、解答、狙いなどを記入して「推理将棋投稿」の題名でTETSUにメール(omochabako@nifty.com)してください。

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コメント

仮に初手58金左としたとき、58への効きは何種類でしょうか?
玉飛の二種類か、それとも右金も含めた三種類か、問題文を見るとどちらの意味にも取れそうです。

投稿: NAO | 2013.11.25 22:07

≪上級≫題名では16手になっていますが、正しくは条件に書かれている13手です。
だからといって簡単にならないのが推理将棋の難しいところではありますが・・・(笑)
皆さん頑張って解き明かしてみて下さい。

投稿: チャンプ | 2013.11.25 22:57

>そこから78玉は動かす前は飛の利きがないので金銀2種類でNG。
他の問題ですが、これを3種類と数える別の問題を橘さんからご投稿頂いたのですが.....。「動いた後の局面を見ると78には飛が利いているので飛も数える」の解釈です。「利き」を条件にするのは難しいですね....。

投稿: 渡辺 | 2013.11.25 23:35

NAOさん、「自身を除く」は「自身と同種の駒を除く」とは異なるんじゃないですかね(すなわち金含め3種)。手を指す前の局面を基準にしているようなので、駒移動のときは「自身」が利くのは当然なので除くということだと想像するのですが。ただ、手を指した後の局面を基準にした方がすっきりする気がします。

投稿: 渡辺 | 2013.11.26 00:01

>渡辺さん
投稿したのは試行錯誤中の時で、効きの判断を着手前にするか着手後にするかで悩んでいた時のもののようです。投稿作品で着手前の効きで統一されていない場合は御連絡下さい
>NAOさん
両題共に今回は効きの判定は着手前にしていますが、単純に作りやすさの問題です。効きを後判定にすると、62玉としても52にはまだ飛車の効きが残る事になり、このような条件にする意味が薄くなるという判断です

投稿: 橘 | 2013.11.26 00:12

>NAOさん
自身を除く、というのは動かす駒の効きを除くという事です。表現として分かりにくいでしょうか?

投稿: 橘 | 2013.11.26 00:15

わかりにくいです。後判定にすれば、「自身を除く」という紛らわしい表現を使わなくて済むのではないでしょうか。
「自身を除く」の「自身」は次の3通りの意味が取れるからです。
1)指した駒
2)指した駒の種類
3)指した駒の効き
橘さんは3)を意図されてますが、私の印象では1)か2)か半々ぐらい、3)の意味には受け取れませんでした。『自身を除く3種類の駒の効きがある』の表現では、「効き」よりも前に「駒」があり、それよりも前に「種類」があるのでそう取られて仕方ないのではないでしょうか。

投稿: NAO | 2013.11.26 00:34

自身の駒の効きを除くとした方が良いですね。
駒の効きの話をしているのだから自身だけでも3)の解釈になるだろうという思い込みがありました。

投稿: 橘 | 2013.11.26 00:46

わかりました。でも、打つ手のときは、自身の効きとの表現も不要ですね。打つ手と動かす手が両方あるときの言い方がちょっと悩ましいかも。

投稿: NAO | 2013.11.26 01:20

上級の題名、16手は13手の誤りのようですので、訂正しました。

投稿: TETSU | 2013.11.26 06:20

(1)と思っていました.....。(3)なら「自身の利きを除く」とすれば誤解ないかと。こうすれば「同種の駒の利きを除く」とは解釈されないでしょうから伝わりやすいのではないですかね?

曖昧さを除いて表現するとこうなりますかね。
「着手前の局面において着手駒自身の利きを除き丁度3種類の駒の利きのある地点」に着手した。

同様のことを「後判定」でやると
着手した局面において、その駒には丁度3種類の駒が利いていた。
という表現になってこちらのほうがすっきりという点ではNAOさんと同意見です...。

>効きを後判定にすると、62玉としても52にはまだ飛車の効きが残る事になり、このような条件にする意味が薄くなるという判断です
前半について、52に何を移動するかによって飛の利きが残るかどうかは依存しますよね。62玉→52金(左右どちらでも)だと飛の利きは残りません。後半は前半との繋りが良く分かりません....。

いずれにし本題の条件は
「着手前の局面において着手駒自身の利きを除き丁度3種類の駒の利きのある地点」に着手した。
ということですね。

投稿: 渡辺 | 2013.11.26 08:22

52に効きが残る可能性ですね。
表現に不備があった事をお詫びします

投稿: 橘 | 2013.11.26 08:31

73-3に関する確認ですが、「〇四角」「〇五角」「〇六角」の3つの「〇」は全て同じ筋という意味ですか?あるいは単に棋譜表記の伏字の意味で3つとも同じ筋である必要はないという意味ですか?私は後者と思って解答しましたがよくわからないので確認させてください。

投稿: まさ | 2013.11.26 21:51

まささんの質問にお答えします。
73-3の表記にある〇に入る数字(筋)は必ずしも3つとも同じである必要はありません。

投稿: チャンプ | 2013.11.26 22:02

今回は不備が多くてご迷惑をお掛けしました。申し訳ありません。

締め切り前ヒントです。

初級:先手の条件は7手目までに満たして飛成でトドメ。2手目の駒種は金が正解です。
中級:歩を取ると聞いて▲33角成(不成)は不正解。銀を取るのも31の銀ではありません。
上級:3筋の角2枚で14玉を仕留めます。ポイントは15地点を後手が塞ぐことですが1手でどうにかしてください。

投稿: DD++ | 2013.12.14 00:07

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