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推理将棋第78回出題(6月20日まで)

[2014年6月30日最終更新] 78-3解答、第78回出題当選者

将棋についての話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル、推理将棋の第78回出題です。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。

解答、感想はメールで2014年6月20日までにTETSUまで (omochabako@nifty.com) メールの題名は「推理将棋第78回解答」でお願いします。解答者全員の中から抽選で1名に賞品リストからどれでも一つご希望のものをプレゼント! 1題でも解けたらぜひご解答ください。

推理将棋第78回出題  担当 DD++

はるか昔、第34回や第35回の初級で私が「手順の半分をまるっと全部明かすことで難度を下げる」という実験をしていました。これが今の練習問題の原点なのですが、これをより長い手数でやるとどうなるか。最終的には、注目して欲しいところ以外をこの手法でスムーズに解かせることで長編くるくる推理将棋が作れるかもしれませんね。

今回の初級は拙作12手ですが、後手の6手を予め9択まで絞ってあります。この手法の威力を御覧ください。中級はPontamonさんから、11手の二歩反則問題。こちらもまた後手の数手を必然の手とすることで難度を下げてありますが、慣れない解図となることが予想されるので中級としました。上級はチャンプさんから、先月と同じく駒打ちは飛打ちのみ、今度はどんな詰み形でしょう?


Suiri780 ■練習問題

「さっきの将棋、▲76歩△64歩▲33角成△62玉▲77桂△63玉まで見てたけどどうなった?」
「9手で詰んだよ、って言えば残りの3手は分かるよね」

さて、残りの3手はどんな手だったでしょうか。


■本出題


■締め切り前ヒント (6月14日 コメント欄に掲載 DD++)

1日遅くなってしまいましたが、締め切り前ヒントです。

初級:飛車先の誘惑を振り切って角側の端歩を使いましょう。
中級:後手角は31に引いてから出動。そのためには先手角の助けが必要です。
上級:84玉に対し51角不成までですが、後手金は初形のまま。なぜ同金で王手解消できないのでしょう?


78-1 初級 DD++作        無気力試合           12手

「この前、とってもやる気のない指し手と対局してさ」
「へえ、どんな感じだったの?」
「1枚の歩を突き続けるだけで他は何もしてこないんだ」
「12手目に最奥で強制的に成って、14手目はどうしたの?」
「さあね。こっちもさっさと終わらせようと12手で自玉が詰むように指したから」
「ひどい勝負だな」
「おいおい、相手の意図に気づいてとっさに端歩を突いた5手目を褒めてくれよ」

さて、どんな将棋だったのだろうか?

(条件)

  • 12手で詰んだ
  • 後手は1枚の歩を最奥まで突いた
  • 5手目は端歩を突いた

78-2 中級 Pontamonさん作    駒台の駒を摘み間違えた結果は? 11手

A「この前の対局、後手は2筋の駒(初形で2筋にあった駒)だけしか指さない、変な指し方の相手だったよ。」
B「で、何手で勝負がついたの?」
A「11手だよ。」
B「じゃ、勝ったんだ。」
A「いや、負けたんだよ。10手目の初王手の時、駒台に3つ駒があって、合い駒に歩以外の駒を摘んだつもりだったけど実は歩で、それを合い駒の場所の68に打ったから二歩反則負けだったんだ。」
B「でも、最後の二歩の手を除けば、5回の着手で駒を3つ取ったんだ。大駒が成って大活躍だったのかい?」
A「いや、駒成りはなかったよ。」

さて、どんな将棋だったのだろうか?

(条件)

  • 初王手に対して、合い駒として打った11手目の▲68歩で二歩反則負け
  • 後手の着手は2筋の駒(初形で2筋にあった駒)のみ
  • 終局時、先手の駒台には2つ駒があり、少なくとも1つは歩以外の駒
  • 駒成りはなかった

78-3 上級 チャンプさん作    超一流のスイーパー        13手

女「貴方の腕を見込んである男と対決して欲しいの。」
男「美女の頼みを断るほど俺は野暮じゃないぜ。」(おっ!すげぇもっこりちゃん!)
女「将棋のルールは知ってるかしら?」
男「玉に狙いを定めて撃ち抜けばいいんだろ?」(え?なに?将棋で対決なの?)

女「まぁそうね、お願いできるかしら?」
男「任せておきな・・・これでどうだい?」(えーい、こうなったらヤケクソだ!)
女「流石ね、13手目▲51角不成、初王手で見事に詰みに討ち取ったわ。」
男「美女との約束は必ず守る主義でね。」(え?なにがどうなった?)

女「7手目の飛打ちが唯一の駒打ちとは無駄がないわね。」
男「どんな敵でも一撃で仕留めるのが俺の流儀さ。」(ひょっとして上手くいった?)
女「8手目の小駒の手に対して9手目に同じ筋への小駒の手で合わせたところが素敵だったわ。」
男「照準を合わせた時点で俺の勝ちは決まっていたな。」(それっぽく言っておこう)

女「ありがとうおかげで助かったわ、ところで報酬はいくらかしら?」
男「金なんて要らないさ、報酬は君の身体で・・・。」(それでは、いっただきまーす)

?「この、もっこり男がぁあぁぁああ~~天誅ぅぅうう~~【100tハンマー発動】」

さて、どんな将棋だったのだろうか?

(条件)

  • 13手目の▲51角不成が初王手で詰んだ
  • 7手目の飛打ちが唯一の駒打ち
  • 8手目と9手目は同筋への小駒の着手

Suiri780a ■練習問題解答

問題以下、▲22馬△54玉▲36角まで。

ベテランにはお馴染みの手順ですが、知らないとなかなか気づかない順です。推理将棋を始めたころにこの形を出題されて衝撃を受けた方も多いことでしょう。


推理将棋の問題も募集しています

このコーナーで出題する問題を募集します。入門用の易しい問題を歓迎。作者名、問題、解答、狙いなどを記入して「推理将棋投稿」の題名でTETSUにメール(omochabako@nifty.com)してください。

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コメント

久保貴史さんへ
コメントはほかの方も見られますので、解答はメールでお願いします。
今回は解答は受付させていただきましたので、メールで再解答の必要はありません。
コメントは削除させていただきました。ご了解ください。

投稿: TETSU | 2014.05.30 16:17

中級について確認させてください。
後手は「初形で2筋にあったが他の筋に動いた駒」を動かしても問題ないでしょうか?
例:21 → 33 に動いた桂馬をさらに 45 に動かす。

投稿: 諏訪冬葉 | 2014.06.01 20:49

中級で、仮に後手が先手の初期配置2筋の駒を取った場合は使用できるという解釈でよろしいですか?

投稿: はらたっと | 2014.06.02 10:01

はい、どちらも問題ありません。

条件は初形でどこにあった駒かの指定のみですので、
21桂が33に跳ねた後も「初形で2筋にあった駒」であることに変わりはなく、
そこから45桂と跳ねる手は条件に合致しています。

また、推理将棋は先後の指定がない場合は両方と見做すのがルールです。
よって後手の着手できる駒は後手陣2筋に初期配置された3枚に加えて、
もし奪うことができれば先手陣の2筋に初期配置された3枚、計6枚です。

なお、この補足はそのような着手が作意に含まれるかどうかに言及するものではありません。


中級についでにもう1つ補足しておきます。
「初王手」という条件も先後の指定がない以上、
「(この局を通じての)初王手」という条件になります。

投稿: DD++ | 2014.06.04 23:34

作意解があまりにも鮮やかなので、条件の解釈が問題ないか確認した次第です。了解しました。

投稿: はらたっと | 2014.06.08 13:36

1日遅くなってしまいましたが、締め切り前ヒントです。

初級:飛車先の誘惑を振り切って角側の端歩を使いましょう。
中級:後手角は31に引いてから出動。そのためには先手角の助けが必要です。
上級:84玉に対し51角不成までですが、後手金は初形のまま。なぜ同金で王手解消できないのでしょう?

投稿: DD++ | 2014.06.14 13:03

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