推理将棋第79回出題(7月20日まで)
[2014年7月31日最終更新] 79-3解答、第79回出題当選者
将棋についての話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル、推理将棋の第79回出題です。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。
解答、感想はメールで2014年7月20日までにTETSUまで (omochabako@nifty.com) メールの題名は「推理将棋第79回解答」でお願いします。解答者全員の中から抽選で1名に賞品リストからどれでも一つご希望のものをプレゼント! 1題でも解けたらぜひご解答ください。
推理将棋第79回出題 担当 DD++
今回は古豪渡辺さんから、中級の難解9手と上級の連立11手です。上級が2局組なのでこの2問3局で出題してもよかったのですが、やはり客寄せ作が欲しいのと、渡辺さん作に対する考え方のコツの理解が必要なので私が急遽初級も用意しました。練習問題の解説が大きなヒントになると思いますので、ぜひ理解してから本丸に挑んでください。
■練習問題
「さっきの将棋、▲76歩△52金左▲33角成△42銀▲43馬△33銀まで見てたけどどうなった?」
「9手で詰んだよ、って言えば残りの3手は分かるよね」さて、残りの3手はどんな手だったでしょうか。
■本出題
- 79-1 初級 DD++作 右桂の活躍 9手 解答
練習問題の解説を実際に使ってみてください。 - 79-2 中級 渡辺さん作 銀で応じる 9手 解答
いつもの初級9手のようにはいきません。 - 79-3 上級 渡辺さん作 金一枚違う 11手×2 解答
連立推理将棋の前例は30-2,3や40-5などを御覧ください。
■締め切り前ヒント (7月13日 DD++)
締め切り前ヒントです。
初級:7手目に金を取ります。さて33と53のどちらで取りましょう?
中級:8手目三段玉に銀打ちで詰み。72銀という条件に騙されて玉を逆方向に進めないように。
上級:最終形は61玉に頭金。
B側は同角生で取った金を後手に渡してしまうので、詰めるための金を改めて入手。
A側は逆側から取る必要があるので、一度51から62に動いて51同角生と戻ります。
79-1 初級 DD++作 右桂の活躍 9手
「さっきの将棋、▲36歩△42金▲37桂まで見てたけどどうなった?」
「9手で詰んだよ、って言えば残りの6手は分かるよね」さて、どんな将棋だったのだろうか?
(条件)
- ▲36歩△42金▲37桂、以下9手で詰んだ
79-2 中級 渡辺さん作 銀で応じる 9手
「この前の9手で詰んだ将棋ってどんな感じだった?」
「駒を成る着手に72銀と応じたり、玉の斜め移動に対して
銀で王手して応じたり…」
「他には?」
「記憶にないよ。この銀で応じた2手だけ印象的だった」さて、どんな将棋だったのだろうか?
(条件)
- 9手で詰んだ
- 駒成の着手に72銀と応じた
- 玉の斜め移動に対して銀で王手して応じた
79-3 上級 渡辺さん作 金一枚違う 11手×2
A「11手で詰めて勝ったよ。ほら」
B「奇遇だね。僕もそうだよ。あら、僕のも同じ局面かな?82に銀があるし」
A「いや、盤面は同じだけど駒台を見ると僕の方が金一枚多いよ」
B「なるほど、実力は金一枚違う、という訳だね。ところで僕は後手の金を
同角生と取ったんだ」
A「僕もそうだよ。だけど君とはそのときの角移動の左右の向きが違うんだ」さて、どんな将棋だったのだろうか?
(条件)
- 2局とも11手で詰んだ
- 終局図は2局とも盤面は同じで82に銀が居たが、
先手の持駒はA君の終局図の方がB君の終局図より金一枚多かった- 2局とも先手は後手の金を同角生と取ったが、
一方の局では1筋側から、他方の局では9筋側から取った
■練習問題解答
問題以下、▲33同馬△41玉▲32銀まで。
今回の渡辺さん作へのステップアップとして、しっかり解説をしてみましょう。考え方のベースになるのは「敵玉を詰ますには攻め駒は2枚以上必要(単騎詰でない限り)」という明らかな事実。詰将棋では捨て駒に捨て駒を重ねて引き算で2枚残すのが美しいとされていますが、推理将棋の場合はこの2枚を足し算で用意することになります。それをどう足し算するかを考慮すると次の手の選択肢をグッと減らすことができる場合があります。
例えば、この例題。現状の攻め駒は馬1枚だけで、先手が指せるのは残り2手。持ち駒の歩は打てず、自陣から2手で使えそうな駒もありません。ということは攻め駒2枚以上を意識すると、7手目に馬で何か取って、最終手に駒打ちで2枚にする以外に可能性はありませんね。しかも52馬は8手目に馬が取られて攻め駒1枚に逆戻りするので、7手目は「33同馬」「21馬」の2通りだけしっかり考えればよし、となるのです。
このような考え方をする際に有用なもう1つの知識が「角を取れるのは3手目から、桂は4手目から、飛金銀香は5手目から」ということ。これらを組み合わせると例えば「9手で詰み、最終手は銀成」という条件だけでも「5手目に銀を取る順以外は考える必要はないな」などとすることができます。
今回の初級、手なりでも解けるかと思いますが、解けた後になぜその手順が必然なのかまで考えてみるときっと中上級の助けになるはずです。
推理将棋の問題も募集しています
このコーナーで出題する問題を募集します。入門用の易しい問題を歓迎。作者名、問題、解答、狙いなどを記入して「推理将棋投稿」の題名でTETSUにメール(omochabako@nifty.com)してください。
| 固定リンク
「推理将棋」カテゴリの記事
- 推理将棋第181回解答(3)(2025.01.28)
- 推理将棋第181回解答(2)(2025.01.26)
- 推理将棋第181回解答(1)(2025.01.22)
- 推理将棋第182回出題(2月10日まで)(2025.01.01)
- 推理将棋第180回解答(3)(2024.12.30)
コメント
締め切り前ヒントです。
初級:7手目に金を取ります。さて33と53のどちらで取りましょう?
中級:8手目三段玉に銀打ちで詰み。72銀という条件に騙されて玉を逆方向に進めないように。
上級:最終形は61玉に頭金。
B側は同角生で取った金を後手に渡してしまうので、詰めるための金を改めて入手。
A側は逆側から取る必要があるので、一度51から62に動いて51同角生と戻ります。
投稿: DD++ | 2014.07.13 22:46
猪狩守様fan様
コメント欄は他の解答者に見えてしまいますので、解答は削除させていただきました。
今回は解答を受け付けましたので、再度メールする必要はありませんが、次回からはメールでご解答ください。よろしくお願いします。
投稿: TETSU | 2014.07.19 01:26