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推理将棋第85回解答(1)

[2015年1月26日最終更新]
推理将棋第85回出題の85-1の解答です。推理将棋は将棋についての会話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。

関連情報: 推理将棋第85回出題  推理将棋第85回解答(1)  (2)  (3)  (4)
  推理将棋おもちゃ箱)  推理将棋(隣の将棋)  どんな将棋だったの? - 推理将棋入門


推理将棋第85回解説  担当 NAO

年賀11手詰特集、難易取り混ぜての出題でしたが楽しんでいただけましたか。


85-1 中級 Pontamonさん作     年明けて…    11手

「年明けて ウマ年おわり シープなり」
「何、それ?」

「友達から来た年賀状に書いてあったんだけど、どうやら、14馬と41歩成の着手がある11手詰の推理将棋のことみたいなんだ」
「2014年の14馬と4一歩成が"シープなり"の2015年の年明けって訳ね」

「このヒントで解けるらしいんだ」
「推理将棋のことは知らないけど、その友達、俳句と駄洒落については才能なしだね」

「元旦早々『駒打ちは一度だよ』と電話して来たから、推理将棋も才能ないのかもね」

さて、どんな将棋だったのだろうか?

(条件)

  • 11手で詰んだ
  • 14馬と41歩成の着手があった
  • 駒打ちは1回だけ

出題のことば(担当 NAO)

 干支にちなんだ「シープなり(4一歩成)」を可能にする手順を推理しよう。

追加ヒント

 14馬は先手ではなく後手の着手です。

修正

 『駒打ちは1回だけ』を追加


推理将棋85-1 解答 Suiri851

▲9六歩    △3四歩    ▲9七角    △6六角
▲5三角成  △5七角成  ▲6三馬    △4七馬
4二歩    △1四馬    ▲4一歩成 まで11手

条件
・14馬(10手目)と41歩成(11手目)の着手
・駒打ち1回(9手目42歩)

年賀詰の一問目は、年越しを題材とした作品。昨年の馬が14馬、と新年の羊が(シープ=4一歩成)と巧く表現されています。

41歩成の手が14馬の利き筋に入って詰ます筋がありそうですが、先手14馬の手順では詰みません。
先手の指せる6手を『76歩~33角成~23馬~14馬~42歩打~41歩成』とするのが想定手順です。42歩を打てるようにするには47歩を後手に取ってもらわないといけませんが、後手の指せる5手では間に合いません。後手『32飛~37飛~47飛~52金左~62銀』なら先の先手6手と組み合わせてちょうど11手になりますが、途中33角成の王手を受ける1手が必要になり手数超過。また、後手が44歩を突く手順では、たとえば『76歩 44歩 同角 42飛 33角成 52金左 23馬 47飛 14馬 62銀 42歩打 37飛 41歩成』のように先後とも1手ずつ余分に手数がかかり13手になり失敗。

そこで後手方が14馬と指す手順が解となります。後手方が14馬を指すには、ちょうど先手の4筋の47歩を取った47馬形から引くのが都合がよさそうです。14馬形までの手順は後手『34歩~66角~57角成~47馬~14馬』ちょうど5手かかります。先手14馬形の4手に比べ1手余分にかかり、後手は玉周りに手をかける余裕もありません。先手は最終手まで王手を掛けずに歩を取り42歩打~41歩成で詰む形を目指します。表の角道は後手が使うので、先手は端歩突きから裏の角道を使います。先手『96歩~97角~53角成~63馬~42歩打~41歩成』ちょうど6手。先手6手と後手5手それぞれ我が道を行き11手で詰み。63馬1枚が玉の逃げ道を塞ぎつつ41とを支えた詰形です。

当初余詰があったのは粗検で大変申し訳なく残念でしたが、駒打ち1回を加えた11手詰2条件としてもすっきりして好感の持てる作品といえます。デビュー1年目に投稿を続けてきたPontamonさんの成長がうかがえました。

※"駒打ち1回"条件がないときの余詰手順は、たとえば、
76歩、34歩、22角(成)、同銀(飛)、96角、14角、63角成、47角成、42歩、14馬、41歩成まで
3手目成生、4手目飛銀、5,6手目角の打ち場所など非限定多数(渡辺さん、鈴木さんのコメント参照)

※本問の類作として、次のような古典作品があります。この作品は解が2つありその一方が4一歩成(シープなり)とする手順でした。
(参考) 推理将棋6-3 マネ将棋 (はてるま氏作)
「昨日見た将棋なんだけど、後手がずーっと先手のマネをして指しててさ。結局11手で後手が詰まされちゃった」
さて、どんな将棋だったのでしょう?

それではみなさんの短評をどうぞ。

Pontamon(作者) 「みなさん明けましておめでとうございます。2015年の先陣を切っての出題となったのは投稿順かな?(最初に投稿したのは昨年の盆休みの13手)でも、そのトップバッターが見事な空振り三振。余詰み作、申し訳ありませんでした」

■馬年と羊年の年越し問題なので1問目に選題しました。会心の11手詰1条件と思い込み、余詰に気づかず申し訳ありませんでした。とはいえ、修正後の2条件でもすっきりした好作です。14馬がいい条件でした。

孔明 「最初▲1四馬で考えていると角(馬)の移動のために4手、歩成に2手かかり、玉の退路を塞ぐ手と4七の歩を取りに行く手を後手の手だけでは手数が足りなくてダメ。次に後手が馬を作る場所を7七で考えてしまって先手の駒が敵陣に進みにくくてダメ。ようやく馬のルートがわかったのに5三へは桂の成込み考えて4一歩成にヒモが付いてなくてダメ。ここまで来て端角から▲5三角成に気付いて解けました。ただ4一へのヒモの付け方になかなか気付きませんでした」

■14馬と41歩成が親切なヒント条件です。地道に試行錯誤していれば正解にたどり着けるはず。

斧間徳子 「先手も後手もひたすら我が道を行く手順が面白い。14馬の条件は後手角の軌道も制約してうまい。そして何より、『シープなり』の語呂合せが絶品」

■14馬は会心の条件付けと思います。

ミニベロ 「角がぶつからないよう、片方が端からの基本形。なるほど、この形なら後手は5手全て14馬実現に使えるのか。11手1条件は立派です」

■惜しくも2条件になりましたが、それでも条件シンプルな傑作。

渡辺 「さらっとした会話文に巧いミスディレクション。一通り14馬で41とに紐を着ける詰形を読まされました。しかし余詰は残念。先に余詰発見したため、余詰と同じことを角を打たずに実現するという思考になり、余詰っぽい解後感になってしまいました。非限定がないのでこれが作意かと思います」

■担当は角交換を見落としました。渡辺さんの後味を悪くさせて申し訳ありません。

飯山修 「両方の馬が活躍する為の経路ずらしの手筋で47歩をとるんですね」

■そして14馬条件で後手14歩~と先手76歩~の手順を防いでいます。

DD++ 「余詰(角交換は見落としやすいんですよね)が残念だったとはいえ、条件の付け方が以前よりはるかに洗練されていることに驚き。今年の活躍が楽しみです」

■修正した条件でも実にすっきりした完成作品。作者の作図力は着実に進歩しています。

鈴木康夫 「プログラムで解かせました。局面1732237477 所要時間48848秒。解かせている間に自力で解答しましたが、余詰は発見できず。余詰指摘前からプログラムを書き始めていましたので当初の条件のまま出力したところ、余詰解を含めて241解を出力しました。
余詰例:▲7六歩 △3四歩 ▲2二角成 △同 銀 ▲3六角 △1四角 ▲6三角成 △4七角成 ▲4二歩 △1四馬 ▲4一歩成まで11手で先手の勝ち。余詰解は全てこのパターンでした。3手目2通り、4手目2通り、5手目8通り、6手目8通り。5手目と6手目の組み合わせの内4通りが手順不可能になるので2*2*(8*8-4)=240の余詰が有ったわけです。
駒打ち一度の条件を追加しての探索局面数と所要時間は 局面1690894424 所要時間45204秒。余り変わりませんね」

■機械検討ありがとうございます。11手詰は流石に全手順リストはありません。頼りにしております。

占魚亭 「先手14馬の順を追ったもののダメで、後手14馬に切り替えてみたらあっさり解けました」

■後手の14馬に気付けば、後手の手順が必然手なので一気に解けますね。

隅の老人B 「10手目はパス。それは出来ない、そこで?」

■14馬がぴったり。

諏訪冬葉 「47歩を飛車で取らせると成不成が確定できない。馬で取らせれば14に引ける。そこに気付いたので解けました」

■飛車で47歩を取る手順には手数たらず。後手47馬形の効率がよかった。

はなさかしろう 「14馬で41にひもをつける形に誘われましたが罠でしたか。2通りずつある5筋への角成ルートが14馬でぴったり限定、技あり!と、気付かなかったのですが、好事魔多し、シンプルな角交換が間に合うとは…」

■駒打ち1回の条件を付けても好作品に違いありません。角交換には参りました。担当の力不足申し訳ないです。

波多野賢太郎 「いきなり大苦戦しました。1四馬が後手の着手だというのは手数的に考えて気がついたんですが、なぜか6三馬~4一歩成の形に気づかず、4八飛から飛車筋を通すこととか考えてしまいました。余詰の筋はいまだにわかりません」

■後手が玉周りに1手も掛けられないので、詰み形は決まっています。とはいえ、初見なら難しいですね。

枡彰介 「お互いの角が交錯しないよう別ルートの動きが上手かったです」

■14馬が絶妙の条件で巧みにルートを限定できました。

S.Kimura 「初手に気が付くまでに苦労しました」

■初手は端歩。表の角道は後手専用ですから。

小山邦明 「先手に42歩の着手がある事が大きなヒントでした」

■先手の42歩打~41歩成が確定。後手の14馬を見破れば謎が解けます。

たくぼん 「手順も面白いが、シープなりの発想が素晴らしい」

■14年は馬でわかりやすかった。新年の干支、羊は条件付けしにくいと思いましたが、よく考えつきましたね。


正解:17名  双方解:渡辺さん、鈴木康夫さん

  飯山修さん  S.Kimuraさん  斧間徳子さん  孔明さん  小山邦明さん
  鈴木康夫さん  隅の老人Bさん  諏訪冬葉さん  占魚亭さん  たくぼんさん
  DD++さん  波多野賢太郎さん  はなさかしろうさん  Pontamonさん
  枡彰介さん  ミニベロさん  渡辺さん

(当選者は全題の解答発表後に発表)

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