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推理将棋第87回解答(2)

[2015年3月28日最終更新]
推理将棋第87回出題の87-2の解答です。推理将棋は将棋についての会話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。

関連情報: 推理将棋第87回出題  推理将棋第87回解答(1)  (2)  (3)
  推理将棋おもちゃ箱)  推理将棋(隣の将棋)  どんな将棋だったの? - 推理将棋入門


87-2 中級  チャンプさん作  美野樫9兄妹の一局(その2) 9手

九美「すぐに2戦目が始まるみたいだよぉー?」
健一「隆二、次行くか?」
隆二「いや、俺は本戦に入ってからでいいぜ」

源三「ほな、いっちょやったろか」
圭五「あんな試合じゃ体も温まらねぇー、連戦だー!」
六実「同感~!私たちもまだまだ行くわよ~」
七海「たち?ですか・・・ではわたくしも・・・・」
四郎「ははは、じゃあ僕もやろうかな」

圭五「よっしゃー、またオレ達の先手だぜー!」

・・・対局開始・・・

八重「どうやら終わったようね」

七海「やりました、9手で勝ちの模様です」
四郎「最後の飛打ちが3回目の王手だったね」
圭五「また全員一手ずつ指しての完全勝利だぜー!」
源三「なんや余裕やったな」
六実「これで2連勝!次勝てば予選突破よ~」

さて、どんな将棋だったのだろうか?

(条件)

  • 9手で詰んだ
  • 先手は3、4、5、6、7の筋に一手ずつ着手した(順不同)
  • 最終手の飛打ちが3回目の王手

出題のことば(担当 NAO)

 王手は3回。初王手と2回目の王手を推理しよう。

追加ヒント

 2回目の王手で取った飛車を61に打って詰み。


推理将棋87-2 解答  担当 NAO Suiri872

六歩    △3二金    ▲3三角不成△4二飛
同角不成  △4一玉    ▲三角成  △7二金
6一飛  まで 9手

条件
・先手は3、4、5、6、7の筋に一手ずつ着手した(76歩、33角生、42同角生、53角成、61飛)
・最終手の飛打ちが3回目の王手(33角生~42同角生~61飛)

  • 美野樫兄妹シリーズの2問目は3~7筋に1手ずつ着手する9手詰。
    先手は玉攻めに重要な3~7筋を使いますが、各々1回だけ。兄妹一人一人の役割を見極めていくのが解図のコツになります。
  • 初手は76歩の一手。足の速い角を活用できるよう角道を開ける。
  • 次に最終手に飛打があるので飛を取る手順。飛打が3回目の王手となるよう、角のルートは33角不成~42不成で王手を掛ける。ここまでの手順は、▲76歩 △XXX ▲33角不成 △42飛 ▲42同角不成 △XXX ▲XXX △XXX ▲XX飛打(33~42は成る手も可能だが、42馬の形は成るタイミングが非限定となる。ここでは裏読みして33不成~42不成としておく)
  • 残りの先手の着手筋は5筋と6筋。最終手の飛打はどちらの筋でしょうか?最終形を考えてみましょう。
  • 最終51飛打の筋:先手が着手筋の重複がないように指すと、33角~42角につづき、24角(15角)~51飛打で詰ます筋(32金~41玉型または62金~52玉型)はあるが、6筋着手が入らない。
  • 最終61飛打の筋:76歩~33角に続いて42角成~43馬~61飛にて51玉か62玉を詰ます筋があるが、5筋着手の代わりに4筋が重複して失敗。「▲76歩 △XXX ▲33角不成 △42飛 ▲42同角不成 △XXX ▲5筋 △XXX ▲61飛打」と進めるには7手目に5筋着手が必要となる。この手順では最終61飛打に紐を付けるのが難しく一見失敗したようだが、唯一『41玉型に61飛』離し飛車の形があった。
  • 後手は王手を掛けられつつ、41玉型になるよう、32金~42飛と指す。「▲76歩 △32金 ▲33角不成 △42飛 ▲42同角不成 △41玉」
  • 7手目の5筋着手は2段目の玉退路を塞ぐよう53に角を成る。7手目以降「▲53角成 △72金 ▲61飛」まで。32金と72金の両方の金を開く形と一段目の離し飛車が初形からは想定しづらく、この形の予備知識がないと難しかった。
  • 兄妹の役割をまとめます。見事なチームワークで勝利を収めました。
    7筋(七海)は初手76歩と角道を開ける。
    3筋(源三)は33角生と飛び込んで王手。
    4筋(四郎)は42角生と飛を取って王手。
    5筋(圭五)は53角成と逃げ道封鎖。
    6筋(六実)は61飛打の止めの一手。

それではみなさんの短評をどうぞ。

作者 「難易度レベル3。七海で始まり、六実で〆る。ちなみに作者はこの2人がお気に入りです(笑)」

■詰上がりが合い効かずの飛車なので難易度は少しあがり中級です。本シリーズでは七海が一番活躍しそうですね。

小山邦明 「飛より先に32金と動かせば王手が3回実現ですね」

孔明 「2手目に飛車を動かすものだとばかり考えていてなかなか詰む形が見えませんでした。飛車の移動が王手を受ける手も兼ねてるのが良いですね」

■4手目に42飛の余地を残す手順。飛車移動は王手が掛かるまでじっと我慢。

斧間徳子 「これも易問だが、61飛打は感触良し」

■離して打つ感触。実にすっきりしてます。

飯山修 「9手で飛打で詰みかつ3回の王手は82でとるのはダメと判るのでいつものルートしかない」

隅の老人B 「72金のソッポ行きが奇妙な好手。『3回目の王手』この条件が上手かった」

■王手3回は親切なヒント条件でした。72金と41玉の組合わせは意外な妙手順。

波多野賢太郎 「飛車打ちで詰ます形がなかなか浮かびませんでしたが、王手3回という条件でかなり手は限られるのでヒントなしで解けました。金を上がる2手がうまいですね」

はなさかしろう 「はまりました。個人的には今回の最難関。馬が頭を押さえるので玉の左側が△3二金の一手で済むのが盲点だったというか、この形が見えなかったというか。条件も好ましく、9手らしい佳品と思います」

■条件は覚えやすいが謎は深い。謎を解く鍵は、両方の金を開く形と先手の53角成が見えるかどうか。

DD++ 「美野樫家の1人1手問題は、誰の手に何の役割をもたせるかを考えるのが鍵ですね。この問題だと5人の中で支えの役割が一番苦手な六実にトドメの飛を打つ仕事を回す、と」

■圭五が玉の上部を押さえて、六実は支えのない飛打でした。

NNN 「調べる範囲は狭く簡単に出来そうな感じでしたが、てこずりました。最終型が浮かばず、適当に駒を動かしているときに偶然解けました」

加賀孝志 「詰め上がりに一苦労」

S.Kimura 「後手玉は右に逃げるとばかり思っていたので,この詰上がりは意外でした」

渡辺 「慣れていないと難しい。初手と3手目は良いとして、あとはこの詰みを想定できれば最後から決まる」

たくぼん 「浮かび難い詰上がりです」

■41玉を離し飛車で仕留める詰上がりは、知っていないと想定し難い形。浮かびづらい最終形から後手の手順『32金~42飛~41玉~72金』が導かれていきます。

Pontamon 「DD++さんの講座『飛の手筋』にあった『取った飛は1段目へ打つのが異様に多い』を思い出して楽勝でした」

■ちなみに飛打までの9手詰手順は全部で4914通りあって、そのうち1段目の飛打までの手順は実に4907通り。61飛打までの手順は2181通り。でも、攻め筋がダブらない手順は極めて少数に限られています。

諏訪冬葉 「3手目の成不成を最初に考え▲43馬とか△52玉とか読んだのですが、△41玉はすっぽ抜けてました」

占魚亭(無解) 「ギブアップです。5筋の手が全く浮かびません」

枡彰介(無解) 「直前ヒント後も考えましたが分かりませんでした。4ニ馬~4三馬だと最後6一飛がピッタリなのですが、先手の5筋着手が不明でした」

■飛車を離して打つ詰形は知らないと難しい。43馬~61飛に近い形ですが、41玉型に53馬+61飛は盲点になりました。


正解:15名

  飯山修さん  S.Kimuraさん  NNNさん  斧間徳子さん  加賀孝志さん
  孔明さん  小山邦明さん  隅の老人Bさん  諏訪冬葉さん  たくぼんさん
  DD++さん  波多野賢太郎さん  はなさかしろうさん  Pontamonさん  渡辺さん

(当選者は全題の解答発表後に発表)

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コメント

>ちなみに飛打までの9手詰手順は全部で4914通りあって、そのうち1段目の飛打までの手順は実に4907通り。
54飛の手順が7通りあるので、1段目か54飛ということになりますね。

投稿: 渡辺 | 2015.03.29 08:12

機械検討しました。
唯一解です。
局面1257231960 所要時間343秒でした。

投稿: 鈴木康夫 | 2015.03.30 10:58

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