[2015年7月2日最終更新]
推理将棋第90回出題の90-3の解答、第90回出題の当選者(金少桂さん)を発表します。推理将棋は将棋についての会話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。
関連情報: 推理将棋第90回出題 推理将棋第90回解答(1) (2) (3)
推理将棋(おもちゃ箱) 推理将棋(隣の将棋) どんな将棋だったの? - 推理将棋入門
90-3 初級 NNNさん作 浅い攻め 9手
「隣の将棋は短かったなあ。9手だよ、9手。」
「先手は3手目以降3段目の手だけだったよね。」
「そうだね。敵陣には深入りしない慎重派だね。」
「後手もグレードの高い駒から順に指したりしなければもう少し粘れたのにね。」
さて、どんな将棋だったのだろうか?
(条件)
- 9手で詰んだ
- 3手目以降先手は3段目の手のみ
- 後手はグレードの高い駒※から順に指した
※注 駒グレードの高い方から順に玉飛角金銀桂香歩。本問後手はそのうち4種を着手。
出題のことば(担当 NAO)
先手は3手目以降3段目のみ。4回の3段目着手を推理しよう。
追加ヒント
後手は玉飛角歩の順に着手。
推理将棋90-3 解答 担当 NAO
▲7六歩 △5二玉 ▲3三角成 △6二飛 ▲2三馬 △3三角 ▲同 馬 △4四歩 ▲4三角 まで9手.
(条件)
- 3手目以降先手は3段目のみ(33角成~23馬~33同馬~43角)
- 後手はグレードの高い駒から順に着手(52玉>62飛>33角>44歩)
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本作はシンプルな2条件でまとまった軽めの9手詰好作です。先手と後手それぞれの指し手に1条件ずつを課しいます。先手の"3手目以降3段目"は手順がぐっと限定されています。一方、後手は駒の価値に順位付けして着手順序を指定するちょっと見慣れない条件付けです。"高い方から順番に指した"など駒グレードを用いた条件付けは枝分かれ手順の多い中長編に手順限定のため用いられることもありますが、本作のような短編では珍しいかもしれません。後手着手が4回だけなので8種の内どの駒種を使うかの推理も必要になります。
- 3手目以降先手は「3段目のみ」
先手「▲76歩~▲33角成~▲23馬(または▲43馬)~▲33馬」
3段目のみ続けるには3手目角成が必然、5手目23か43の選択。7手目には33での駒入手が可能。取る駒は33に効きのある角か桂が有力。
それではみなさんの短評をどうぞ。
作者 「易しい問題歓迎ということで採用してもらえるかもとうっすら期待してはおりましたが、三問目とは!難易度ゼロが主題なので順番は無関係かもしれませんが、簡単過ぎるかな?と冷や汗が出ます。秒殺だとしても、ほんの一瞬とどめ桂馬打ちを考えてくれればいいかなと思います」
■第一感は桂打まで、一瞬考えますが手を進めると直ぐに駄目と解りますね。簡素な条件で手順を限定された本作はなかなかのセンスを感じます。NNNさんには、9手詰の他も何作か投稿いただいており、今後のご活躍が楽しみです。
はなさかしろう 「最後43に打つので5手目に歩を払っておきたくなりましたが、違いました。3段目限定はかなり強い条件ながら▲43桂までの紛れもあり、面白いです」
占魚亭 「桂打ち迄の順を考えたくなる上手い条件付けですね」
飯山修 「33角成後馬が動いて33で桂を取るか角を取るかの問題」
諏訪冬葉 「『最終手は桂馬』と予想していたらはずれでした」
■33馬で桂を取って43に打って詰み。推理将棋に慣れた方ほど、このイメージが浮かぶはずです。初めに43馬や33桂に誘導された方が多かった。
たくぼん 「これは軽趣向の良易問ですね」
小山邦明 「この条件で手順が限定されているのがすばらしい」
DD++ 「余詰消しを含めた限定の仕方に技あり」
枡彰介 「グレードの高い駒からの着手が珍しく、この条件だけで後手の手順が限定させられているのに感心しました」
隅の老人B 「グレ-ドの高い順で62飛が決定、という処ですね」
Pontamon 「なるほど。3段目の手のみの条件で、先手の手順と最終手の4択が限定されるんですね。後手着手の条件も62を埋める3種の駒が限定されていて好条件作品ですね」
■33馬+43角で52玉を詰ます形では、62の飛金銀いずれもあります。簡素な条件で決まりました。
鈴木康夫 「詰上がりは53馬+桂か33馬+43角金銀しかないところ」
■先手は53馬と指すと桂を取る暇がなく、後手は33に金銀を運ぶ暇がありませんでした。
金少桂 「とりあえず物は試しでランクの一番上側から王、飛、角と動かして6手進めてみたらこれが当たりでもう3手詰だったので一番簡単でした」
斧間徳子 「玉・飛・角ときて、最後にグレードが歩に急落」
■金銀桂のいずれも登場しないのは意外でした。
S.Kimura 「あまり見かけない詰上がりなので普通なら難易度が高そうですが、先手の手が限られていたので,少し悩んだだけで解けました」
孔明 「2手目に玉が動くと4手目に飛車が動けないと勘違いしていて取れる駒が桂馬しかないと思っていました。詰み形が想像できなかったんですが、間違いに気付くとすぐに答えにたどり着けました」
山下誠 「格調高い条件文だけを読むと、ひどく難しく感じます」
やまかん 「時間切れです」
■秒殺の方もおられましたが、やはり少し悩まれた方、難しく感じられた方も少なくなく、難度ゼロではありませんでした。
正解:19名
飯山修さん S.Kimuraさん NNNさん 小木敏弘さん 斧間徳子さん
加賀孝志さん 金少桂さん 孔明さん 小山邦明さん 鈴木康夫さん
隅の老人Bさん 諏訪冬葉さん 占魚亭さん たくぼんさん DD++さん
はなさかしろうさん Pontamonさん 枡彰介さん 山下誠さん
総評
DD++ 「一般の場の良し悪しとは切り離し、難易度ゼロにふさわしい問題かだけを考えるなら90-2以外は疑問符。『解き慣れている人には一瞬』と『解き慣れていない人でも解ける』は違うわけなんですが、90-1や90-3は前者であっても決して後者ではないと思います」
はなさかしろう 「9手は接近戦になりやすいですね。難易度0といいながら今回は結構第一感を外されました」
Pontamon 「難易度ゼロとのことでしたが、どれも初級の易問題ではなく、初級の中~難し目って感じでした」
鈴木康夫 「自作以外の2作品は難易度ゼロながら面白味が有って良かったです」
■難度ゼロ特集のつもりでしたが、結構手応えがありました。難易度見込み違いは担当の力不足、大目に見てやってください。
孔明 「今回は比較的簡単でしたね」
小木敏弘 「面白い推理将棋をありがとうございます。90-1は、条件がごちゃごちゃして 、ちょっと悩みました。90-3は条件の出し方が面白かったです。はまる初級もありますが、今回は順調に解けたと思います」
金少桂 「今月は全部合わせて1時間で解けました!久々の解答者にやさしい仕様で助かります」
NNN 「毎月楽しませていただいてます。ヒント後の解答送信ですが、さすがにノーヒントで解きました」
■難度ゼロではなかったが、お手頃の5題を楽しんでいただきました。
隅の老人B 「最近、何事をするのにも気力がなくなって来た。問題が解けても解答を書く気が起こらない。20日(締切日)、ようやく解答が書けました、で、メールです」
加賀孝志 「あまり制限が多いいと疲れる、今回は参加するのみ」
たくぼん 「気楽に解ける3題(5題)でした。梅雨の時期にはちょうど良い」
■今日も除湿機がフル稼働してます。梅雨明けが待ち遠しい。
枡彰介 「易問特集なので全解を目指しましたが、ツインの一問目のみ無回答になってしまいました。別パターンの解答が頭にあると他の考えが出てきませんでした。毎月解答の目標は継続で折り返し地点なので、残り6ヶ月継続していきたいです」
■継続は力なり。完走までがんばって!
占魚亭 「9手難度ゼロ特集、またやってください」
斧間徳子 「9手詰は、素直に作ったものだと大抵は簡単ですが、ひねった問題だと相当難しくできる。第99回(9手詰で苦しむの意)は『9手詰難問特集』でどうでしょう?」
S.Kimura 「今回の特集も楽しませていただきました。問題自体は1日で解けたのですが,解答を書く方が時間がかかってしまいました。第100回記念も10手詰難易度ゼロだと良いな・・・」
■特集案ありがとうございます。特集が組めるかどうかは投稿作次第。特に短編の9手詰、10手詰は難問、易問を問わず歓迎しますので、皆さまのご投稿をお待ちしております。
推理将棋第90回出題全解答者: 20名
飯山修さん S.Kimuraさん NNNさん 小木敏弘さん 斧間徳子さん
加賀孝志さん 金少桂さん 孔明さん 小山邦明さん 鈴木康夫さん
隅の老人Bさん 諏訪冬葉さん 占魚亭さん たくぼんさん DD++さん
はなさかしろうさん Pontamonさん 枡彰介さん やまかんさん 山下誠さん
当選: 金少桂さん
おめでとうございます。
賞品をお送りしますので、賞品リスト
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