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詰将棋学校のABC評価

[2015年8月7日最終更新] 短評はファンレター

以前、解答、鑑賞と作品評価で、評点バブルが起きるのは「評価基準が全く示されてないのも原因の一つかもしれない。」と書いた。詰パラの詰将棋学校はA(3点)B(2点)C(1点)三段階の評価だが、Aの方が良い作品ということすら示されていないので、体操のファンが初めて詰パラを見たら、難しかった作品を難度Cとか評価しかねない。

まあ、それは冗談だが、この評価は半期賞を選ぶ際に参考にしているので、評価がAに偏るのはいい傾向ではない。大部分がAだと、そこでは差がつかないので、BやCを付ける少数の人の意見で順位が決まってしまうからだ。

なるべく有効な評価を得るためには、ABC3つしかない評価をばらけさせる必要がある。そして、受賞の参考にすることを考えると、Cの方を多くした方が上位の作品に差が付きやすくなる(ヤング・デ・詰将棋にように入選の基準に使う場合は別の考慮が必要かも)。

もともと担当者が多くの投稿作から選題しているので、そんなにつまらない作品はないはず。それも考慮すると、次のような基準でABC評価するのが良いのではないだろうか。

C 普通に楽しめた。 (目安50%)
B おもしろい。お気に入り。 (目安30%)
A 首位。受賞候補級。 (目安20%)

現状では基準が示されてないにも関わらず、担当者も解答者も暗黙のうちにCは否定的評価と思っていてつけにくく、実質2段階評価になっている。この基準なら、3段階評価を有効につかえるのではないかと思う。評価にこだわりのない人は全部Cにすればいいわけだ。

もともと基準があるわけではないので、そうだ、と思った方はお試しあれ。

詰将棋学校に一度も解答したことがないTETSUの戯言でした。


2015年8月7日

  • 短評はファンレター (TETSU)
    「Cを付けると短評が書きにくい」というのをどこかで聞いた。全題短評を付けようとすれば、特にお気に入りでもない作品には短評が書きにくいのはよくわかるが、(出題側としてはできるだけ短評を書いてほしいけれども)別に義務付けられているわけでもないし、感動した作品にしか短評を書かない解答強豪もいる。解答者は特別に依頼されて審査員になったわけではなく好きで解答しているのだから、各作品を解答するしないも自由だし、短評を書く書かないも自由だ。短評を「よかった。またこの作者の作品を見たい」という作者に対するファンレターと考えれば、Cを付けた作品には短評を書かないのが自然な気もする。どれだけの人が見てくれたのかと同様に、どれだけの人が短評を書いてくれたのかは、その作品に対する支持のバロメータになるだろう。

2015年7月4日

  • SABC4段階評価について (TETSU)
    昔、人事評価でも似たようなことがあった。ABC評価でやっていたら、評価する上司も部下にいい顔をしたいので、Aを付けすぎる。結果として、本当に良い成果をあげた人に報いることができない。それなら基準を厳格にすればよいかというと、これまでAを付けていた人にBを付けると不満がでてくる。そこでSABCの4段階評価にした、というような。
    詰将棋では、解答者が自分の評価基準を変えたからといって作家が文句をいうこともないので、制度を変える必要があるか疑問ではある。もし、制度を変えるならば、Sを飛びぬけた作品だけ(10%程度)につけると明確にして、S-5点、A-3点、B-2点、C-1点ぐらいにするといいかも(昔の詰パラはA-4点、B-2点、C-1点だった)。しかし、解答者の意識を変えないと、Aが更に増加して、結局実質2段階評価になってしまいそうな気もする。

2015年7月3日

  • 「雨滴」に隅の老人BさんのABC評価論が書かれていることを隅の老人Aさんにご教示いただきました。TETSUがいうまでもなく、とっくに実践されているようです。

     隅の老人Bさん「・・・ 学校での評価基準は、最近では、A=半期賞候補、B=まあ、気に入った。C=普通。「最近では」と書いたのには、理由があります。以前は、A=半期賞候補、Bは普通の出来映え、C=気に入らない、作り直したら、でしたが、短大の石黒教授に「先生が選んで出題した作品です。作り直し、ダメはないでしょ」と言われた。これ以来、少し評価基準を変えました。
    感心するのは寿司屋のメニュー、特上、上、並。あるいは、松、竹、梅の3段階。上、中、下と書かない処が憎い。客商売です、お客に気を使っている、客も下とは注文しにくい、並なら言える。で、その内容は、寿司屋の親爺が適当に決めている。 ・・・
     B爺の5段階の基準は、
     5=傑作、看寿賞候補、詰棋史に残る?
     4=秀作、半期賞候補。順位戦なら昇級。
     3=好作、出題時の首位、順位戦は残留。
     2=良作、まあまあ評価に堪える。順位戦は降格。
     1=平凡作、月並み。
     まあ、こんな処ですね。以前の評価はもっと厳しい意地悪な評価でしたが、最近は歳のせいか、B爺さんもだいぶ人間が円くなりました。 ・・・」
  • 飼い鼠@ikiron
     「http://app.m-cocolog.jp/t/typecast/20527/22735/82786933 ABC評価が賞選考の上であまり参考にならない最大の理由はまさにその通りだと思う。 多数決による客観的評価に見えて、上位において差をつけるのはごく少数の意見。解答者の総意とはとても言えない。」
     「どうせやるならこの基準を誌上で公式のものとして周知してやったら、事態は改善されるのではないかとも思う。いきなりやると評点のギャップに戸惑うかも知れないけれど。」
     「もしCに抵抗があれば5段階評価にしてはどうか。1、2には抵抗があるだろうが、3、4、5なら抵抗はないだろう。実質ほぼこの三段階で50%、30%、20%くらいにしたら提言の内容に同じ効果を生むはず。」
     「評価点の話、SABCがいいのではという声が多数派ですね。その方がいいかもしれません。」

    TETSU: 制度を変えるならその方がいいかも。ただ、制度を変えさせるのは結構大変なので、解答者が自分の基準を変える方が早いと思う。
  • 目指せ看寿賞@tumeparashinjin
     「評価基準としてSABCいいですね。 S・・・3 A・・・2.5 B・・・2 C・・・1  だと どれくらいになるんだろう。 2.5を超えるのは結構、困難かも。」
     「たぶん、Aが中心になって、 Sがものすごくいい作品。 Bが少し劣る作品。 Cは、あまりいい作品ではない。 という評価に。」
     「この方が明快でいい。」

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