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推理将棋第96回解答(1)

[2015年12月27日最終更新]
推理将棋第96回出題の96-1の解答です。推理将棋は将棋についての会話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。

関連情報: 推理将棋第96回出題  推理将棋第96回解答(1)  (2)  (3)
  推理将棋おもちゃ箱)  推理将棋(隣の将棋)  どんな将棋だったの? - 推理将棋入門


推理将棋第96回解説  担当 NAO

今回は余詰2題と修正ミスの連発、たいへん失礼いたしました。粗検を深くお詫びいたします。にもかかわらず、23名もの解答をいただき感謝、感謝です。


96-1 初級 渡辺秀行 作  金引の謎 9手

「謎だなぁ、この41金引という棋譜は。たった9手で詰んだというのに」
「2手目と3手目は同じ筋に指したんだね」

さて、どんな将棋だったのだろうか?

(条件)

  • 9手で詰んだ
  • 41金引という棋譜表記があった
  • 2手目と3手目は同じ筋に着手した

出題のことば(担当 NAO)

 "金引"と棋譜表記するために必要な手を推理しよう。

追加ヒント

 6手目は51に金を寄る手。


Suiri961 推理将棋96-1 解答

▲7六歩  △二金  ▲四角  △5二玉
▲5三角不成△5一金  ▲7一角成 △4一金引
▲5三銀  まで9手

(条件)
・41金引(8手目△41金引)
・2手目と3手目は同じ筋(△42金 ▲44角)

簡素な9手詰2条件の短編です。棋譜表記で"金引"とするためにどうすればいいか、推理すれば後手の着手が自然にわかります。

  • 棋譜上『41金引』と指すには、42金の他に、31金か51金が居て"金寄"の余地があることが必要。これだけで9手詰手順の後手着手4手がほぼ決定する:
    1) 後手の左金(41)は、42金~41金引と動く(2手)
    2) 玉が52か62に動いて51を空け、右金(61)が51金と寄る(2手)
    よって、後手の2手目の候補は△42金、△52玉、△62玉のいずれかに絞られる。
  • 最終形で後手は41と51に金が二枚並ぶ形であり、52玉型が詰ましやすい。先手の攻めは7手詰基本手順を応用して、52玉型を53銀で仕留める手順。後手は右金が51に寄った『52玉-41金-51金』型であるので、先手は52玉に触らず61の退路を塞ぎながら53角不成~71角成で銀を入手する。
  • 先手5手目以降:▲53角不成~▲71角成~▲53銀。▲53角不成に至る角の経路が2通り:初手から▲76歩~▲44角~、または▲96歩~▲97角。
    よって、先手の3手目の候補は▲44角か▲97角に絞られる。
  • "2手目と3手目が同じ筋"の条件から、初手より「▲76歩 △42金 ▲44角 △52玉 ▲53角不成 △51金 ▲71角成」の局面に進み、"金引"が可能となる。8手目以降「△41金引 ▲53銀」まで。

それではみなさんの短評をどうぞ。

渡辺(作者) 「後手の手、そして詰形がすぐに分かるのでこれは簡単だったでしょう。後手が41金引と指すにはそれまでに42金と31または51へ金、そして31または51の駒を退ける手が必要なので、それぞれ一手づつしかかけられない。とすると31は無理で後手の4手は42金、52(62)玉、51金、となると玉は52に居た方が詰形になりやすく71角成から53銀の想像は容易でしょう」

諏訪冬葉 「"41金引"の成立に4手必要なので、埋められない61の処理を考えました」

波多野賢太郎 「最初は、同じ筋は3筋かなと思いました。"4一金引"という条件が手順前後などを防いでうまいなあと思いました」

金少桂 「41金引が大ヒント。これで後手の手が実質ほぼ全て明かされているのでとても解きやすかったです」

占魚亭 「41金引の局面を想定して逆算で解きました」

斧間徳子 「無駄手2手の限定法が巧み」

飯山修 「後手の4手が必然なので理論的にこの手順に到達。面白い」

■後手の△42金~△42金引は2手パスの無駄手ですが、"引"と棋譜表記するにはどうすればいいのか、それだけで先手後手の他の指し手も決まっていくところが巧みです。

DD++ 「41金引をどうやったら指せるかの方が、そこから詰みをどうするかよりも時間がかかりました。そりゃ玉がどかないとダメですよね」

隅の老人B 「金引と表示させるには、金を集めるのが必要。解き終えて条件を再読。成る程、成る程」

S.Kimura 「後手の金の動き方が難しかったです」

■"金引"表記には、「42と51に金が居る形」→「玉が動いて右金が寄る」の連想推理は難しくないはずですが、漫然と駒を動かしいるとなぜか気づきにくい手順かもしれません。

加賀孝志 「この詰上りは基本」

NNN 「シンプルな条件の程よい問題ですね」

はなさかしろう 「シンプルで解きやすい、一服の清涼剤。目に沁みる一局でした」

攻めダルマン 「シンプルでいい作品ですね」

■簡素条件の短編は、いつ出題しても、いつ解いてもいいものです。シンプル条件作のご投稿をお待ちしてます。

小木敏弘 「余詰みを消し、手順を限定するヒント条件。3手目はやっぱり44角」

孔明 「とりあえず▽4二金~▽5一金の形を作ったら3手目▲4四角が確定して、以下の手順は簡単にわかりました」

山下誠 「2手目を4筋と考えたら、すぐに詰み形が浮かびました」

■角の経路が2通り。初手と3手目の着手筋を明かさないで、後手の2手目をも限定する二番目の条件が巧いです。

変寝夢 「脳内盤で約1分。角の成生限定がうまく入っていますね。PCでは完全検討で38分3200万局面でした。3つめの条件で50数個の余詰を潰しているんですね」

■条件設定はあってますでしょうか?"41金引"条件だけなら、先手は角経路の選択(44か97)かの2通り、後手は手順前後(52玉~51金, 42金)の3通りの組み合わせですので計6通り。したがって、3つめの条件で潰した余詰め筋は5通りです。

小山邦明 「『76歩、42金、44角、62銀、53角不成、41金引、62角不成、52玉、53銀まで9手詰』は42金を引いてはいるが表記にはならない。あぶなく間違いそうになりました」

■類似解も7手詰+1手+2手-1手の手順。送信前には、棋譜表記を十分に確認くださいね。

たくぼん 「これも金のスイッチバックというのかな?」

桝彰介 「5四歩が突いてある形の7手詰めと似た詰め上がり。金の上下運動で後手が余計に指した一手を、先手に5筋の歩を取らせて取り戻す手順が上手いです」

■7手詰手順では、▲53角不成の代わりに△54歩が入りますね。42金~41金を仮に0手とすると、"先手5手+後手2手=7手"で詰んだということ。

Pontamon 「角の軌道と後手の手順前後をうまく1つにまとめての2条件。最終手53銀の7手詰の筋は、成生の限定をしなくて良い反面、表と裏の角道の限定が必要なことも。トドメが53銀の11手1条件はあったけど9手1条件は無理なのかなぁ…」

■もともと7手詰の筋だけに限定は難しそうですね。ちなみに9手目53に銀を打って詰む手順は13万通り以上(!)あり、9手詰全手順の1/5に相当します。53の銀打で詰む9手詰1条件、できましたら是非ご投稿ください。


正解:23名

  飯山修さん  S.Kimuraさん  NNNさん  小木敏弘さん  斧間徳子さん
  加賀孝志さん  金少桂さん  孔明さん  小山邦明さん  隅の老人Bさん
  諏訪冬葉さん  攻めダルマンさん  占魚亭さん  たくぼんさん
  DD++さん  テイエムガンバさん  波多野賢太郎さん  はなさかしろうさん
  変寝夢さん  Pontamonさん  桝彰介さん  山下誠さん  渡辺さん

(当選者は全題の解答発表後に発表)

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